【2024】死亡後の手続きは何をすれば良い?一覧表・チェックリスト

死亡手続きその他

大切な家族が亡くなった際に行う「死亡手続き」にはさまざまな種類があり、必要な書類を集めるだけでも一苦労します。

さらに、この手続きを行う時期は「葬儀」「供養」「法事」と重なり、時間的な余裕がない中で各種手続きを行わなければなりません。

そのため、死亡手続きを行う際にはできる限りの「効率化」が重要です。

 

今回は、家族の死亡時の手続きを効率的に行うため「臨終直後から初七日までの手続き」「臨終後の公的手続き」「税金関係の手続き」など、手続きを項目別に分類しわかりやすく解説します。

初めて死亡手続きを行う方には、その種類の多さから少しハードルが高く感じるかもしれません。

しかし、事前に手続きに関する情報を把握して、チェックリストで必要書類を管理できれば、手続き自体はさほど難しくはありません。

ぜひ効率的な死亡手続き作業に役立ててください。

目次

死亡後の手続きチェックリスト

初めに、死亡後の手続きを一覧にまとめたチェックリストを紹介します。

これから死亡続きを行う方は、こちらのリストから手続きを確認すれば、ご自身が現在やらなければならない手続きを確認することができるので、ぜひ活用してください。

 

手続きの種類 手続き場所 必要な書類 申請期間
死亡診断書 病院 不要 死亡直後
死亡届 市区町村役場 死亡診断書
印鑑
死亡から7日以内
火葬許可証 市区町村役場 死亡届
届出人の印鑑
届出人の身分証明書
死亡から7日以内
葬儀社との打ち合わせ 病院
自宅
葬儀社
不要 死亡直後
年金受給停止手続き 年金事務所 年金証書
除籍謄本
国民年金は死後14日以内
介護保険資格喪失届手続き 市区町村役場 介護保険証 死亡後14日以内
世帯主変更手続き 市区町村役場 不要 死亡後14日以内
住民票抹消手続き 市区町村役場 不要 死亡後14日以内
雇用保険受給資格者証の返還手続き 雇用保険を受給していたハローワーク 不要 死亡後1か月以内
国民年金の死亡一時金請求手続き 市区町村役場
年金事務所
年金センター
故人と申請者の関係が分かる戸籍謄本
故人の住民票除票
申請者の世帯全員の住民票
振込先銀行預金通帳
死亡後2年
埋葬費・家族葬祭費請求手続き 故人が住んでいた市区町村役場 健康保険料と葬祭費用の領収書 葬儀から2年以内
埋葬料請求手続き 加入している健康保険組合
協会けんぽ
健康保険埋葬料請求書
健康保険証
死亡診断書
埋葬費用請求書
死亡後2年以内
高額医療費の還付請求手続き 加入している健康保険組合
協会けんぽ
市区町村役場
医療費の明細 医療費の支払いから2年以内
遺族年金の請求手続き 年金事務所 年金手帳
戸籍謄本
故人の住民票の除表
死亡診断書コピー
振込先金融機関通帳
印鑑
死亡後5年以内
所得税準確定申告・納税の手続き 所轄税務署 確定申告書
被相続人の源泉徴収表
被相続人の控除証明書
所得税及び復興特別税の確定申告書付表
被相続人の医療費の領収書
委任状
死亡後4か月以内
相続税の申告・納税手続き 所轄税務署 遺言書もしくは遺産分割協議書
相続人の印鑑登録証明書
住民票
死亡後10か月以内
遺言書の検認手続き 被相続人の住居地の家庭裁判所 遺言者の出生からの戸籍謄本
相続人の戸籍謄本
期間は定められていないが遺言書がある場合はできるだけ早く
相続人調査手続き 本籍地がある市区町村役場 申請書
除籍謄本
申請者の身分証明書
なし
相続財産調査手続き 各金融機関から残高証明を取得 法務局から全部事項証明書を取得 なし
相続放棄手続き 被相続人の住所地の家庭裁判所 被相続人の除籍謄本
被相続人の住民票
申述人の戸籍謄本
被相続人の死亡を知ってから3か月以内
限定認証手続き 被相続人の住所地の家庭裁判所 相続人の出生から死亡までの戸籍謄本
その他の戸籍謄本
財産目録
被相続人の死亡を知ってから3か月以内
不動産名義変更手続き 不動産管轄の法務局 被相続人の除籍謄本
被相続人の住民除籍票
相続人の住民票
相続人の戸籍謄本
遺産分割協議書または遺言書・固定資産評価証明書・相続関係説明書
申告期限に法的拘束力はないもののできるだけ早い申告が望まれる
預貯金払い戻し・名義変更手続き 各金融機関 名義変更申請書
被相続人の預金通帳
銀行印
キャッシュカード
相続人の除籍謄本
相続人の戸籍謄本
遺産分割協議書または遺言書
申告期限はないもののその後の他の手続きにも影響するためできるだけ早い申告が望まれる
自動車の売却・名義変更・廃車手続き 陸運局 相続人の除籍票
相続人の印鑑登録証明書
遺産分割協議書または遺言書
車検証
自動車税申告書
車庫証明書
申告期限はないもののできるだけ早く手続きを行わなければ翌年の自動車税がきてしまう
株式名義変更手続き 証券会社 被相続人の除籍謄本
相続人の戸籍謄本
証券会社への届出印
被相続人の証券口座が分かる資料
遺産分割協議書または遺言書
できるだけ早く
生命保険受取手続き 加入している生命保険会社 保険証書
故人の除籍謄本
受取人の身分証明書
印鑑
死亡後3年以内
運転免許返納手続き 警察署
自動車安全運転センター
免許証
死亡診断書のコピー
故人の除籍謄本
提出者の身分証明証
できるだけ早く
パスポート失効手続き パスポートセンター パスポート
故人の除籍謄本
死亡診断書のコピー
火葬許可証のコピー
できるだけ早く
固定電話・携帯電話・プロバイダー契約の解除手続き 各事業所・もしくは電話 各事業所によって異なるため問い合わせが必要 基本料金がかかるためできるだけ早く
公共料金の名義変更 各事業所
市区町村役場
各事業所によって異なるため問い合わせが必要 基本料金がかかるためできるだけ早く
ゴルフ会員権の解約手続き ゴルフクラブ ゴルフ会員権は解約できない場合もある できるだけ早く
介護サービス・給食サービスの解約 各事業所 各事業所によって異なるため問い合わせが必要 できるだけ早く

死亡後の手続きの種類

死亡後に行う手続きは主に次の5つに分類され、次のような特徴があります。

臨終から初七日までの手続き

死亡から葬儀に必要な手続きはこの期間に集中します。

申告期限が短い手続きが多いため、始めて手続きを行う方や身近な方を亡くして精神的に疲弊している方は、葬儀業者に手続きを依頼するなどの対策が必要です。

臨終後に行う公的手続き

故人の年金の停止や、遺族が受け取る葬祭費用などの請求がこれに該当します。

これらの手続きでは用意する書類は比較的少ないものの、家族間で担当決めて手続きを行った方がミスもなく効率的な作業が行えるでしょう。

税金関係の手続き

故人が自営業者などの場合は税金関係の手続きは必須です。

申告方法は毎年行っている確定申告と同じような方法ですが、必要書類には故人の死亡に関する書類も多いため、できれば専門家へ手続きを依頼した方が無難でしょう。

遺産関係の手続き

故人に遺産があった場合は、その遺産の扱いに関わらず手続きが必要です。

この手続きは、必要書類の多さや手続き自体の複雑さもあるため、まったくの素人が行える類の手続きではありません。

専門家へ依頼することをおすすめします。

 故人の生活環境によって異なる手続き

この手続きは、故人の生前の生活環境によって手続きが異なります。

一般的には公共料金や携帯電話の解約などがこれに該当しますが、故人が何らかの有料サービスに加入している場合はこの解約を行わなければなりません。

そのため、故人の生前の生活環境はできる限り把握しておく必要があると言えるでしょう。

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臨終~葬儀~初七日までの手続き

死亡診断書を書く医師

続いて、故人の臨終から初七日までに必要な手続きについて解説します。

この状況では、故人を亡くした精神的なショックを引きずりながらの作業となります。

また、葬儀に関する決めごとも多い状況です。

手続き作業と葬儀作業を家族間で分担して行い、家族一人の作業量が多くなりすぎないよう心掛けてください。

臨終~葬儀~初七日までの手続きの流れ
  1. 死亡診断書の受け取り
  2. 死亡届の提出・火葬許可書の受け取り
  3. 葬儀社の決定と打ち合わせ
  4. 葬儀・初七日

ステップ①:死亡診断書の受け取り

故人が病院内で亡くなった場合は、担当医から「死亡診断書」を受け取ります。

この死亡診断書は、以降行う手続きに必要不可欠になるため、紛失しないようにコピーを取り大切に保管しなければなりません。

なお、事故死・突然死では検視や病理解剖を経て、医師に「死体検案書」を作成してもらいます。

ステップ②:死亡届の提出・火葬許可書の受け取り

死亡診断書・死体検案書と一体になっている「死亡届」に必要事項を記入して、「火葬許可申請書」とともに最寄りの市区町村役場の戸籍担当に提出します。

提出書類に不備がなければ、これらの書類と引き換えに「火葬許可書」が交付されます。

なお、死亡届の提出期限は死亡から7日以内です。

ステップ③:葬儀社の決定と打ち合わせ

故人の臨終と共に、葬儀社を決定しなければなりません。

ご自身が希望する葬儀社がない場合は、病院から葬儀社を紹介してもらうことも可能です。

葬儀社との打ち合わせでは次の内容を決定します。

葬儀社との打ち合わせ内容
  • 葬儀の日程
  • 葬儀の仕様
  • 葬儀会場
  • 葬儀規模
  • 葬儀予算
  • 参列者の数

なお、葬儀業者は故人が臨終する前に決定することも可能です。

事前に葬儀社を決定しておくことで、遺体の運搬や安置所に関する内容を決めることができます。

そのため、臨終の際に慌てることなくその後の葬儀に関する打合せを行うことが可能になります。

ステップ④:葬儀・初七日

「ステップ②」で交付された火葬許可書を葬儀社に渡し、葬儀・火葬を行います。

近年では、葬儀参列者への配慮から葬儀と同時に初七日法要を行うケースが増えています。

また、火葬されたお骨は墓石が完成されている場合はそのまま納骨を行う場合もありますが、お墓が完成していない場合は家に持ち帰り保管します。

お墓の建立に期限はありませんが、四十九日・一周忌法要を目安に建立することが一般的です。

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臨終後に行う公的手続き

住民票

故人の臨終後に行う手続きについて解説します。

ここでは、つぎの項目について説明します。

  • 手続き場所
  • 必要書類
  • 期限

年金受給停止

故人が年金受給者の場合は年金事務所に連絡し年金受給停止手続きを行います。

介護保険資格喪失届

故人がお住いの市区町村役場にて介護保険の資格喪失届を提出します。

世帯主の変更届

故人が世帯主だった場合はその変更届が必要になります。

住民票の抹消届

故人が世帯主の場合はその抹消届が必要です。

通常、世帯主の変更届と抹消届はセットで行います。

雇用保険受給資格者証の返還

故人が雇用保険受給者であった場合は返還する必要があります。

国民年金の死亡一時請求

故人が国民年金を受け取っていた場合は、遺族は死亡一時金を請求することができます。

金額は加入時期により異なり、12万円から32万円です。

葬祭費・家族葬祭費請求

故人が国民健康保険に加入していた場合は、遺族は市区町村へ埋葬料を請求することができます。

金額は家族の状況や市区町村によって異なり1万円から7万円です。

埋葬料請求

故人が社会保険に加入していた場合は健康保険組合に「埋葬料」を請求することができます。

埋葬料は5万円となります。

高額医療費の還付請求

臨終前の故人が入院中に高額な治療費を負担していた場合は高額医療費の還付請求ができます。

遺族年金の請求

配偶者が亡くなった場合は遺族年金を受給できるケースがあります。

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税金関係の手続き

確定申告書

続いては、税金関係の手続きについて解説します。

ここでは、次の項目について説明します。

  • 手続き場所
  • 期限

所得税準確定申告・納税

故人が生前に事業者などで確定申告を行う立場だった場合は、相続人が故人に代わって確定申告を行う「準確定申告」を行う必要があります。

この準確定申告は、故人が年収2,000万円以上の給与所得者の場合でも行わなければなりません。

相続税の申告・納税

遺産の総額が相続税の「基礎控除」を超える場合は、相続税の申告と納税を行います。

基礎控除の計算式は「3000万円+600万円×法定相続人の数」となります。

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遺産相続に関する手続き

相続税申告書

次は遺産相続に関する手続きを解説します。

ここでは、次の項目について説明します。

  • 申請先
  • 必要書類
  • 期間
  • 費用

まずは遺言状が残されていないかの検索を行いましょう。

公正証書遺言であれば公証役場で検索してもらえますが、自筆証遺言書では次の場所に保管されている場合が多く見受けられます。

  • 自宅の机
  • 棚・タンス
  • 引き出し
  • 自宅の金庫
  • 貸金庫

遺言書の検認

遺言書が見つかれば家庭裁判所で「検認」を行います。

相続人調査

家族が亡くなったら、ただちに相続人調査を行い被相続人の出生時から亡くなるまでの戸籍謄本を集めます。

相続財産調査

被相続人の財産調査を行い、どのような遺産があるのかを明らかにします。

相続財産調査の方法は次のとおりです。

相続放棄・限定認証の手続き

被相続人に借金がある場合では、相続放棄や限定認定を検討する必要があります。

相続放棄を行うと一切の資産・負債を相続することはありません。

また、限定認定では資産超過のプラスとなった資産だけを相続します。

遺産分割

故人の遺産を相続する場合は、相続人が集まり「遺産分割協議」を行います。

遺産分割協議で遺産割合が決まらない場合は、家庭裁判所で遺産分割調停を行い、それでも決まらない場合は「遺産分割審議」を行い家庭裁判所が遺産分割の方法を決定します。

不動産の名義変更

遺産分割の方法が決まれば、不動産などの相続手続きに入り名義変更を行います。

預貯金払戻し・名義変更

遺産に預貯金が含まれている場合は、ただちに払い戻して名義変更を行います。

自動車の売却・名義変更・廃車手続き

資産に自動車が含まれている場合は、ただちに名義変更または売却・廃車手続きを行います。

株式の名義変更

資産に株式が含まれている場合には、ただちに名義変更を行います。

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その他の行うべき手続き

最後に「その他の手続き」について解説します。

その他の手続きは故人の生前の状況によりさまざまな手続きが必要です。

ここでは、次の項目について説明します。

  • 申請先(請求先・返納先)
  • 必要書類
  • 期限

生命保険金の受け取り

故人が生命保険の「被保険者」になっていた場合は、受取人は保険金を受け取ることができます。

クレジットカードの利用停止

故人がクレジットカードを利用している場合は、ただちに利用停止手続きを行います。

カード裏面のカード会社の番号に連絡すれば、利用停止手続きをしてもらえます。

運転免許の返納

故人が運転免許を取得している場合は、ただちに返納します。

パスポートの失効

故人がパスポートを持っていた場合は、ただちに失効手続きを行います。

固定電話・携帯電話・プロバイダーの名義変更・解約

故人が固定電話・携帯電話・プロバイダーの名義人の場合は、ただちに名義変更もしくは解約手続きを行います。

必要書類は各事業所によって異なります。

公共料金の名義変更

故人が公共料金の名義人の場合は、ただちに名義変更もしくは解約手続きを行います。

公共料金の名義変更は各事業所で行ないますが、市区町村窓口に連絡すれば名義変更手続きが可能な場合もあります。

ゴルフ会員権の名義変更

ゴルフ会員権はクラブの規定により、名義変更ができない場合もあります。

また、会員が死亡した場合はクラブが会員権を買い取る場合もありますので問い合わせが必要です。

介護サービス・給食サービスの解約

故人が介護サービスや給食サービスなどを契約している場合は、速やかに契約を解約する必要があります。

解約は各事業所へ問い合わせして行います。

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死亡手続きの相談は誰にするべき?

相談する女性

死亡手続きの作業の複雑さや種類の多さを考えると、これを一人で行うのは現実的でありません。

ご自身一人で全てを抱え込んでしまっては、その負担から効率的な手続きなどできないでしょう。

そんな時は次に解説する方にサポートを依頼して、ご自身の負担を軽減するように努めてください。

家族

近親者が亡くなった場合では、一番近くにいるご自身の家族と連携して死亡手続きを進めましょう。

自身がわからない事柄でも家族の誰かが把握している場合もあり、効率良く作業が行えます。

また、家族全員の同意のもとに死亡手続き進めることにより、手続きが終わってからの意見の食い違いなどのトラブルも回避することができます。

弁護士・司法書士

ご自身が多忙であり、かつ家族からのサポートを受けられない場合は弁護士・司法書士などの専門家に依頼することも一案です。

特に、死亡手続きに特化した弁護士・司法書士では、専門家の視点でさまざまな手続きを行ってくれるため、依頼者は多くの恩恵を受けることができます。

また、相続に関する手続きだけは専門家に任せする方も多く、親族間で遺産相続でもめそうだと感じたら迷わず専門家を頼りましょう。

代行業者

金銭的な余裕が少なく、弁護士・司法書士などの専門家への依頼をためらっている方には、手続き代行業者への依頼がおすすめです。

手続き代行業者では、弁護士事務所と連携していることも多く、弁護士・司法書士に依頼するのと同様のサービスを低価格で受けることができます。

葬儀業者の中には手続き代行業者と事業提携している所もあり、その場合は非常にスムーズな相談が可能です。

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死亡手続きを行う上で把握しておくこと

戸籍謄本

死亡手続きを行う上では、故人の生前の情報・人間関係の把握も必要になります。

特に相続を巡る書類では「故人が財産を譲りたいと希望する人物の情報」も必要です。

情報収集には十分な時間が必要なため、早目に取り掛からなくてはなりません。

死亡手続きを行う上で把握しておくこと
  • 遺言書はあるのか
  • 相続人は誰なのか
  • 故人の戸籍
  • 故人が連帯保証人になっていないか

遺言書はあるのか

遺産相続の取り扱いに関しては、遺言書の有無が大きな指標となり財産分与が決定されます。

遺言書の種類と扱いは次のとおりです。

相続人は誰なのか

一般的には家族は遺言書の内容を把握して、相続人が誰であるのかが事前にわかっている場合がほとんどです。

しかし、中には遺言書の内容を見るまで相続人が誰あるのかがわからない場合もあります。

遺産を相続する人が近親者以外にもいそうな場合は、故人が生前懇意にしていた方を含めたすべての方を対象に、連絡が取れる体制を作っておく必要があります。

故人の戸籍

相続手続きは戸籍によって相続人が誰であるのかを判断します。

故人の親族が誰であるのかがはっきりとわかる場合でも、まずは故人の出生からの戸籍を取り寄せなければなりません。

故人が連帯保証人になっていないか

遺産は借金などのマイナスの遺産も含まれるため、故人が誰かの連帯保証人になっている場合は、遺産を相続される方が故人の連帯保証人を引き継ぐことになります。

遺産を相続しようとする場合では、必ず専門家に依頼して故人の連帯保証人についての調査を行いましょう。

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判断能力がない方には成年後見人を設定する

老人介護を行う女性

成年後見人は、なんらかの理由によって判断能力が低下した方に代わりその方の財産管理を行います。

成年後見人とは

高齢化や認知症によって判断がつかなくなった方に対しては、成年後見人を設定します。

この成年後見人は「その方の財産管理及び法律が絡む契約管理を行い、財産の悪用ならびに不当な契約の締結から成人を守る」ことが役目です。

成年後見人の手続きは家庭裁判所で行い審理・審判を経て設定されされた成年後見人は、親族以外にも専門家が適任とされる場合もあります。

自身が将来的に認知症を患った時に供えて、健在な時から信用できる人物を成年後見人に設定しておくことも可能です。

被後見人が亡くなった際の成年後見人が行う手続き

成年後見人は故人(被後見人)が存命中に財産管理を行ないますが、死亡後は契約が終了し財産管理は相続人へ引き継がれます。

そのため、死亡手続きは相続人が協議のもとに行い、成年後見人がこれらの手続きをすることはありません。

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死亡手続きをスムーズに行うためのポイント

遺言書

ここまで、死亡後の手続きを臨終から相続に関する手続きまで解説してきましたが、その種類の多さや複雑さに驚かれたのではないでしょうか?

このように、身近な方が亡くなった際には多くの手続きが必要で、効率的に作業を行わなければいつの間にか申請期間を過ぎてしまい手続き自体が受理されない可能性もあります。

そこで、ここでは死亡後の手続きをスムーズに行うためのポイントを解説します。

次に紹介するポイントを抑え、効率的で無駄の無い流れで手続きを行えば、専門的な知識が無い方でも各種手続きを申請期間内終わられることができるでしょう。

死亡手続きを行う際のポイント
  • 手続きをする場所を把握する
  • チェックリストを作り管理する
  • わからない手続きを事前にまとめる
  • 関連する書類を整理する
  • 信頼できる代行業者を見つける

ポイント①:手続きをする場所を把握する

まず、手続きを行う場所がどこなのかを把握します。

死亡手続きと聞くと市区町村の窓口を連想しますが、手続きの中には「預貯金の解約」「免許証の返納」「死亡診断書の受け取り」なども含まれます。

そのため、手続きの種類によってはさまざまな場所に出向くことになります。

その手続きがどこで行われるのかを確認することは、効率良い死亡手続きを行う上で重要なのです。

ポイント②:チェックリストを作り管理する

故人の生前の環境にもよりますが、死亡手続きの種類は非常に多く、また申請する期日も各手続きによって異なります。

すべての手続きの内容や申告期間を暗記して、順次手続きを行うことは専門家でも難しいでしょう。

各手続きごとの「申請場所」「申請内容」「必要書類」「申請期間」が一目でわかるチュックリストで管理しなければ、すべての死亡手続きを期日までに終わらせることはハードルが高いです。

ポイント③:わからない手続きを事前にまとめる

手続きの中には、記入項目が少なく関連する書類が必要ない簡単な手続きもありますが、反対に関連する書類が多く専門知識を有する手続きもあります。

わからないポイントを書き出し、書類作成の疑問点を事前にまとめておきましょう。

ポイント④:関連する書類を整理する

手続きの種類が多いということは、それに関連する提出書類も多いということです。

また、この関連書類を受け取る機関は病院・役所などさまざまで、どの手続きにどんな書類が必要となるのかわからなくなることもしばしばです。

手続き自体の記入には問題がなくても、関連する提出書類が不足したためにその手続き自体が無効となる場合もあります。

各手続きごとに関連書類を整理しておくことをおすすめします。

ポイント⑤:信頼できる代行業者を見つける

このように、死亡手続きでは作業量が多くはじめての方には大きな負担となります。

死亡手続きに追われて、大切な葬儀やお通夜に支障が出ては元も子もありません。

このような場合は代行業者を頼っても良いでしょう。

 

死亡手続きを代行業者に一任することでもちろん料金はかかります。

しかし、故人との最後の時間もゆっくりと過ごすことができ、大勢の参列者を招く葬儀やお通夜でも余裕をもった対応ができるでしょう。

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まとめ

相続手続き

死亡手続きの種類と手続き方法を中心に解説しましたが、その種類の多さに驚かれた方も多いのではないでしょうか?

死亡手続きには期限があり、急を要する手続き以外には気が回りづらいものです。

特に相続に関しては、四十九日を過ぎてから考え始めることも多く、これでは期日に間に合わない場合もあり、期限がない手続きついては先送りしがちで最終的には放置してしまう方もいます。

このような状況にならないためにも、ご自身ができる手続き以外は専門家へ任せてみてはいかがでしょうか?

特に、故人の遺産に関する手続きではその分割方法をめっぐって親族同士が争うケースも多く、そうなってしまえば専門家の意見がなくてはまとまらないものです。

死亡手続きはご自身一人で行うのではなく、専門家と協力しながら進めることで全員が納得できる手続きが可能となり、結果的に親族の負担が少ない「効率的な死亡手続き作業」ができるのです。

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この記事を監修したのは、
マガジン 編集部
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