【2021】友引に葬式しても良い?避けられる理由と行う際の注意点

友引に葬式 一般知識・マナー

葬式の日程を組む際、友引の日にあたらないよう段取りを組むことが一般的です。

葬儀社と相談する時も、葬儀社の方から「この日は友引なので日にちをずらしましょう」といった提案を受けることもあります。

しかし、近年では状況によって友引の葬式を避けられないケースも増え、友引の葬式を嫌う親族と揉めることも少なくありません。

では、なぜ友引の葬式は縁起が悪いと言われ、友引の日を避けて葬式を行うようになったのでしょうか?

今回は、友引の日の葬式が避けられる理由とともに、友引に葬式を行う方法や注意点について解説します。

友引とは

六曜

友引は、六曜と呼ばれる運勢占いの一つです。

六曜とは、先勝・友引・先負・仏滅・大安・赤口という六つの意味を、日ごとに割り当てて「その日の運勢」を表したもので、日本では古くから「その日の行動を決める占い」として親しまれてきました。

友引というお日柄には、「引き分け」「勝負がつかない」「良い事があるとさらに良いことが引き寄せられる」といった意味があり、本来なら弔事である葬式には関係がありません。

しかし、六曜と同じく日本に浸透している「陰陽道」や「十二支」の考え方の中に、「その日に特定の方向へ行くと友人に悪いことが起こる」という「友引日」「友曳方」というものがあり、この考え方が六曜の友引に影響したのではと言われています。

こうした昔ながらの迷信や風習は現代でも根強く、お日柄を気にして慶弔事を行う人も少なくありません。

とくに、高齢者の人や住んでいる地域の迷信・風習を大切にしている人は、お日柄を大切にしていることが多いため注意が必要です。

友引の日に葬式をしても良い?

セレモニーホールの祭壇前

六曜が広く浸透している日本では、「友引の日の葬式は避けるべき」という考えが一般的です。

しかし、遺族の事情や何かしらの理由によって、友引の日でなければ葬式ができないというケースも増えてきています。

では、友引の日には本当に葬式を行うことはできないのでしょうか?

ここでは、友引の日に葬式をしても良いのか、その判断基準について解説しましょう。

友引の日に葬式をしても問題はない

最初に結論からお伝えすると、友引の日に葬式を行なっても何も問題ありません。

そもそも友引は、宗教的な考えではなく占いを由来とした迷信・風習になので、仏教やその他の宗教でも禁止はされていないのです。

浄土真宗では、その他の宗派よりも明確に「友引の日に葬式をしても問題ない」としています。

宗教的な観点から友引の日の葬式について悩んでいる場合は、何も問題がないという点をまず念頭に置いてください。

周囲からの苦言が多い場合は控えた方が良い

友引の日に葬式を行うこと自体は何も問題はありませんが、周囲の人から「やめた方が良い」「縁起が良くない」といった苦言が多い場合は、意見を無視せず控えた方が良いでしょう。

葬式は、故人を見送るための大切な儀式であり、故人と縁のあった多くの人たちが最期のお別れをします。

その人たちから反対意見や苦言があるということは、せっかくのお別れの時間に水を差してしまい、今後のお付き合いにも影響しかねません。

友引の日に葬式を行うことについて、周囲からの苦言や反対意見が多い場合は、気持ち良く故人を見送るためにも控えるようにしましょう。

火葬場が定休日の場合はできないことが多い

一般的な葬儀の流れとしては、葬式の後すぐに火葬が行われます。

つまり、葬式の日が火葬の日となるのです。

しかし、「友引の日は葬式を避ける」という考え方が多いことを受けて、火葬場が友引の日を定休日にしていることも少なくありません。

場所によっては友引でも火葬を受け付けている火葬場もありますが、問い合わせてみなければ予約できるかどうかわかりません。

友引の日の葬式を考える際にはまず火葬場に問い合わせをしてみましょう。

友引の葬式が避けられる理由は?

友引の日に葬式をすることは可能ですが、多くの場合はできるだけ友引の日を避けて葬式が行われています。

では、友引に葬式が避けられる理由はどのようなものなのか、具体的な理由を紹介しましょう。

昔からの迷信や風習が強く受け入れ難いから

友引は、日本に古くから伝わるお日柄の一つであり、それにまつわる迷信や風習は強く根付いています。

とくに、友引は「友を引く」と書くことから、「友引の日に葬式をすると、亡くなった人が寂しくなって友人を連れて行こうとする」と信じる人も多いのです。

また、古い土地柄になると昔の言い伝えが風習となって残っていることもあり、地域全体で友引の日の葬式を受け入れないこともあります。

昔からの迷信や風習は、その土地に住む人の歴史や生活様式にも深く関わっていますから、迷信や風習が強いとより友引の葬式は受け入れ難いという点を理解しておきましょう。

友引を火葬場の定休日にしている地域が多いから

火葬場にも定休日があり、その多くは友引の日を定休日にあてています。

これは、昔から友引の日の葬式が避けられてきたことに由来しており、葬式後の火葬がないので定休日とする火葬場が多いためです。

もちろん、全国すべての火葬場が定休日というわけではありませんし、定休日であっても窓口だけは開けておき対応する火葬場もあります。

しかし、火葬場は定休日に火葬炉のメンテナンス等も行うため、友引の日の火葬を相談しても受け付けてもらえるかはわかりません。

一般的には、葬式で故人を弔った後すぐに火葬をしますから、友引の日が火葬場の定休日になっているということが、友引の葬式を避ける理由の一つと言えます。

友引を避けて葬式をする際の日程の決め方

カレンダーとメモ帳

友引の日の葬式は、昔からの根強い迷信・風習や火葬場の定休日などの関係から、全般的に避けられる傾向にあります。

しかし、命の終わりは予測がつくものではありませんし、いつ悲しい別れになるかもわかりません。

突然の別れが訪れたとき、友引を避けて葬式の行う場合には、どのようにして日程を決めれば良いのでしょうか?

ここでは、友引を避けて葬式をする場合の日程の決め方について、順を追ってくわしく紹介しましょう。

友引を避けて葬式をする際の日程の決め方
  • 火葬場の空き状況を確認する
  • 友引日以外の候補日を挙げる
  • 僧侶と親族に候補日を伝える
  • 僧侶と親族のスケジュールが合う日に火葬場を予約する
  • 火葬日を葬式日にして前日をお通夜日にする

ステップ①:火葬場の空き状況を確認する

最初に行うのは、火葬場の空き状況の確認です。

故人の遺体の火葬は葬式の後すぐに行われますので、火葬場の予約をできる日が葬式を行える日になります。

火葬場の空き状況は個人でも調べられますが、多くの場合は葬儀社の方で調べてもらえるため問題ありません。

故人の臨終を見届けた後、できるだけ早い段階で火葬場の空き状況を確認してください。

ステップ②:友引日以外の候補日を挙げる

火葬場の空き状況を確認したら、いくつかの予約可能日の中から、友引日以外の候補日を挙げます。

この段階では、法要をお願いする僧侶や参列する親族の予定などがはっきりしていませんので、最低でも候補日を3つ挙げておきましょう。

候補日を決める際は、遠方から駆けつける親族の移動時間なども考慮してください。

ステップ③:僧侶と親族に候補日を伝える

候補日が決まったら、法要をお願いする僧侶と親族に候補日を伝えましょう。

檀家になっている寺院がある場合は、最初に僧侶へ連絡して候補日を伝え、予定が合う日を尋ねるようにしてください。

お世話になっている寺院がなく、葬儀社から僧侶を紹介してもらう場合は、先に親族へ連絡して予約日を決めても問題ありません。

無宗教での葬儀を行う場合は、すぐに親族へ連絡して候補日の中から予約日を決めましょう。

ステップ④:僧侶と親族のスケジュールが合う日に火葬場を予約する

僧侶と親族へ連絡し、一番スケジュールが合う日が決まったら、その日に合わせて火葬場を予約します。

火葬場の予約は、日付だけではなく火葬の開始時間も決めなければなりません。

火葬の開始時間によって、葬式の開始時間も変わってきますので、一番適切だと思う時間を予約するようにしましょう。

ステップ⑤:火葬日を葬式日にして前日をお通夜日にする

火葬は葬式のあったその日に行われますので、火葬の予約日がそのまま葬式日になります。

葬式の日取りが決まったら、その前日がお通夜になりますので、葬式日を中心にして日程を決めていきましょう。

ちなみに、友引日を避けて葬式を行なった場合、前日のお通夜日が友引に当たることもありますが、お通夜は友引の日に行なっても大丈夫です。

友引の日に葬式日があたらないという点に気をつけて、順を追って日程を組むようにしてください。

友引に葬式を行う方法

身代わりこけし

友引の葬式は避けられることが多いですが、喪主となる人の事情や何かしらの状況によっては、友引に葬式を行わなければならないこともあります。

しかし、実際に友引に葬式を行う場合、昔ながらの迷信や風習が気になるという人も多いことでしょう。

ここでは、友引に葬式を行うための具体的な方法を紹介します。

友引に葬式をしなければならなくたった際の参考にしてください。

友引に葬式を行う方法
  • 友引人形を用意する
  • ごく身内で無宗教の家族葬を行う
  • 友引日の午後から葬式を行う

方法①:友引人形を用意する

友引人形とは、友引の日に葬式を行う際に、故人の棺の中に入れられる人形のことです。

関西地方を中心に伝わっている風習で、「友人形」「いちま人形」「おつれさま」と呼ばれることもあります。

友引に葬式を行うと、故人が寂しがって「友も一緒に連れて行こうとする」と考えられていることから、その身代わりとして友引人形を用意し、棺に入れて一緒に火葬してもらうのです。

友引人形には、こけし型やぬいぐるみ型、紙でできた人型などの種類があり、葬儀用品として購入できます。

葬儀社に相談すれば用意できることもあるため、友引に葬式を行う場合は友引人形を用意して棺に入れるようにしましょう。

方法②:ごく身内で無宗教の家族葬を行う

友引に葬式を行う遺族の中には、ごく身内だけで集まり無宗教の家族葬で故人を見送ることもあります。

10人以下の小さな家族葬であれば、参列者同士の意見もまとまりやすいですし、友引に葬式を行うことへの理解も得やすいです。

また、無宗教の家族葬なら宗教者に連絡する必要がないため、ごく親しい身内だけでゆっくりと故人を見送ることができます。

「遺族の事情で友引を避けられない」「友引の葬式に関して理解が得られない」など、何かしらの事情で一般葬を行うことが難しい場合は、ごく身内だけで集まり無宗教の家族葬を検討してみましょう。

方法③:友引日の午後から葬式を行う

六曜のお日柄は、その日一日中が同じ運気というわけではなく、時間帯によって運気が変動することもあります。

友引の場合は、午前11時〜午後1時までの2時間が凶日とされており、それ以外の時間帯が吉日です。

このことから、友引の午後1時以降に葬式と火葬を行う人もいます。

ただし、この方法の場合は、全体的に式の進行が遅めの時間になってしまいますので、参列者の帰宅時間や精進落としの会食の時間まで考慮しましょう。

友引の葬式でよくある疑問

?とスーツ姿の男性の手のひら

友引日に葬式を行う場合、多くの人が同じような疑問を抱えることも少なくありません。

そこでここでは、友引の葬式でよくある疑問を挙げ、その内容についてくわしく解説しましょう。

疑問①:友引の葬式だとお経はあげてもらえない?

お経をあげるのは仏教による葬式ですが、仏教は六曜と一切関係がないため、友引の葬式でもお経をあげてもらえます。

とくに浄土真宗の場合は、迷信を心の拠り所にしないと考えている宗派なので、友引日の葬式でも問題ありません。

ただし、宗派の違いや地域の風習などによっては、六曜と関係なくても難色を示す寺院もあるため、事前によく相談した方が良いでしょう。

疑問②:神道の葬式でも友引は避けるべき?

神道で葬式を行う場合も、六曜とは異なった考え方になるので、友引を避ける必要はありません。

ただし、神道では大安が最も良い日がされていますので、大安を避けて葬式を行うことはあります。

こちらも各神社によって対応が異なるため、事前によく相談するようにしてください。

疑問③:お通夜も友引を避けた方が良い?

「葬式は友引を避けた方が良い」と聞くと、お通夜も避けた方が良いのではと考えがちですが、お通夜を友引の日に行なっても問題はありません。

元々、お通夜とは医療が発達していない、時代に故人の死亡を確認するため、一晩中遺体を見守ったことから始まったものです。

現代ではお通夜にも法要が行われますが、宗教と六曜には関係性がないため、友引でもお通夜は行えます。

どうしても気になる場合は本通夜の前に仮通夜を行い、本通夜が友引にあたらないよう日程を決めてみましょう。

友引に葬式を行う場合の注意点

虫眼鏡で注意を見つける

友引の日に葬式を行なっても問題はありませんが、「できれば友引を避けて欲しい」と思う人が多いこともまた事実です。

したがって、友引の葬式を検討する際には、一般的な葬式より気をつけなければならないことがあります。

ではどのような点に注意すれば良いのか、友引に葬式を行う場合の注意点を3つを紹介しましょう。

友引に葬式を行う場合の注意点
  • 必ず周囲の人と話し合い理解を得ておく
  • 火葬場が開いているかを確認する
  • 僧侶や宗教者に相談する

注意点①:必ず周囲の人と話し合い理解を得ておく

友引日に行う葬式は、喪主である遺族が気にしていなくても、参列者から苦言を述べられる可能性があります。

たとえ友引と葬式に関係性がないと言われても、事前に何も伝えられていない参列者にとっては、迷信や風習による畏怖の方が強いのです。

実際に、友引に葬式を行う遺族に対し参列者が強い反感を持ったり、案内を出しても参列を拒否されたケースもあります。

このような事態を避けるために、あらかじめ必ず周囲の人と話し合い、友引日に葬式を行うことへの理解を得ておきましょう。

注意点②:火葬場が開いているかを確認する

友引日の葬式は避けられることが多いため、多くの火葬場が友引日を定休日にしていることがあります。

近年では、遺族のライフスタイルや状況の変化に合わせて対応する火葬場も増えましたが、住んでいる地域によってはほとんどの火葬場が開いておらず、友引日に葬式をしても火葬ができません。

友引日に葬式をする場合は、必ず最初に友引日に開いている火葬場を調べておき、火葬の予約ができるかどうかを確認しましょう。

注意点③:僧侶や宗教者に相談する

友引日と宗教の教えには何の関係性もありませんが、昔からの迷信や慣習が強く残っている地域の場合、葬式を行う宗教側が難色を示す可能性があります。

特に、住んでいる地域と深く関わりのある寺院や神社の場合は、住民の感情も考えて判断することも少なくありません。

葬式で僧侶や宗教者による供養を望んでおり、友引日に葬式を行う予定の場合は、火葬日の予約前に僧侶や宗教者に相談するようにしましょう。

まとめ

仏式の祭壇

友引は、日本に古くから伝わる運勢占いの一つであり、現在でも多くの人がお日柄を気にして慶弔事を行なっています。

したがって、たとえ友引日に葬式を行うこと自体に問題がなくても、昔からの迷信や慣習に背くことへの不安は否めません。

何かしらの事情でどうしても友引日に葬式を行うという場合は、事前に周囲の人や僧侶・宗教者とよく相談して理解を得ておき、友引人形を用意したり時間をずらすなどの対応をするようにしましょう。

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