亡くなったらする事は?やることの流れ・手続きの方法

亡くなったら 一般知識・マナー

大切な家族が亡くなったとき、遺された家族はさまざまな手配や手続きを行わなければなりません。

しかし、日常生活で滅多に行う経験がない手配や多続きは思ったよりも難しく、家族を亡くした悲しみと目まぐるしさから、体調を崩すケースもよく見られます。

今回は、家族が亡くなったらやるべき手配や手続きについて、具体的な内容を注意点と共に詳しく解説します。

家族が亡くなったらやるべきこと

家族が亡くなった場合、遺された家族は故人に関係するさまざまな事柄を整理し、必要な手続きを進めていきます。

一度に考えると難しく感じてしまいますが、やるべきことをカテゴリー別にして進めていくと、「いつやるべきか」「どこで相談するべきか」がわかり迷うことがありません。

ここでは、家族が亡くなったらやるべきことについて、「葬儀関係の手続き」「事務手続き」「相続手続き」別に分けてお伝えしましょう。

葬儀関係の手続き

家族が亡くなったときに最初に行うのが、葬儀関係の手続きです。

お通夜・告別式といった葬儀は、家族が亡くなってから2日〜3日という短い間に行われるので、家族は協力しながら手配や手続きを進めます。

葬儀形式によってやるべき事柄に違いはありますが、一般的に行われるのは次のような手続きです。

葬儀関係の手続き
  • 死亡診断書の受け取り
  • 遺体の搬送・安置
  • 死亡届の提出
  • 火葬許可証の受け取り
  • お通夜・葬儀・火葬の予約

ただし、多くの場合は葬儀社に依頼して準備をしますので、慌てる必要はありません。

葬儀社さえ決まれば、あとは葬儀社の人と相談したり、手続きの代行をお願いしたりすることもできます。

家族が亡くなったら、事前に決めている葬儀社がある場合にはそちらへ、急な死亡で葬儀社が決まっていない場合は家族・親族で話し合い葬儀社を探すところから始めましょう。

死後の事務手続き

葬儀がすべて済んだ後、次に急いで行わなければならないのが、死後の事務手続きです。

具体的な例としては、次のような項目が挙げられます。

死後の事務手続き
  • 故人の国民年金・厚生年金の手続き
  • 住民票の世帯主の変更
  • 遺族年金の申請
  • 生命保険の申請
  • 銀行の凍結や解約
  • 故人が契約していたガス・水道・電気の解約や名義変更
  • 故人のローンに関する手続きや精算
  • 故人名義のクレジットカードの解約

死後の事務処理や手続きは、後回しにすると思わぬ支払いが生じたり、受けられる補助金が受けられないなどのトラブルが起こったりする可能性があります。

葬儀が済んだら、できるだけ早くから手配・手続きを進めるようにし、わからない場合は各地方自治体の役場で相談したり、行政書士や弁護士に相談したりすると良いでしょう。

相続関係の手続き

故人が遺した持ち物や財産は、権利のある家族や親族が相続します。

この際に必要となるのが、相続関係の手続きです。

例えば、不動産の場合は土地・建物の分割協議をしたり、法務局で名義変更を行ったりしなければなりません。

凍結した銀行口座にお金が入ったままの場合は、相続人の人数を確認して手続きを行い、正当に相続手続きします。

これらの手続きは自分で行うこともできますが、法律に詳しくないと理解ができなかったり、時間がかかったりすることも少なくありません。

必要であれば弁護士や司法書士、行政書士などに相談し、業務委託したりアドバイスをもらったりするようにしましょう。

亡くなった後から葬儀までの一般的な流れ

大規模な祭壇

経験したことがない人にとって、家族が亡くなったらどのようにすれば良いのか全体像がわからず、不安を抱える人も多いことでしょう。

とくに葬儀までの流れは目まぐるしいため、ある程度理解しておくと初めての人でも落ち着いて対応できます。

人が亡くなった後から葬儀までの流れは、一般的に以下のとおりです。

亡くなった日からの日数 やるべきこと
臨終当日(1日目)
  • 死亡診断書を書いてもらう
  • 葬儀社を決める
  • 遺体を引き取り安置する
  • 近しい親族へ連絡する
  • 死亡届を出し火葬許可証をもらう
葬儀準備〜お通夜(1日目〜2日目)
  • 火葬場を予約する
  • 葬儀形式を決める
  • お通夜・葬儀に必要な準備をする
  • お通夜を行う
  • 通夜振る舞いを行う
告別式〜火葬(2日目〜3日目)
  • 告別式を行う
  • 遺体を火葬する
  • 火葬費用を払い埋葬許可証をもらう
  • 精進落としを行う

亡くなった時間や葬儀形式によって、日程のずれや内容に多少ずれはありますが、大まかな流れはほとんど変わりません。

こちらの表を参考にして、ある程度の流れを把握してください。

臨終から火葬までにやるべきこと

後飾り祭壇と遺影

葬儀までの一般的な流れは先にお伝えしましたが、細かい部分で迷ったり悩んだりする人も多いことでしょう。

そこで、ここでは臨終から火葬までにやるべきことについて、時系列に沿って詳しく解説していきます。

やるべきことで迷った際の参考にしてください。

故人が病院で亡くなった場合

故人が病院で亡くなった場合は、次のような流れで手配・手続きを進めていきます。

時系列順でお伝えしますので、遺族で相談しながら手分けして進めましょう。

病院で亡くなった場合の流れ
  • 死亡診断書を書いてもらう
  • 葬儀社に連絡する
  • 近しい親族に連絡する
  • 遺体を引き取り安置する
  • 死亡届を出す
  • 火葬許可証を取得する
  • 葬儀の形式・日程を決める
  • 葬儀・火葬を行う
  • 埋葬許可証を取得する
  • 故人の遺骨を埋葬・供養する

死亡診断書を書いてもらう

死亡診断書とは、故人の死亡を医師が確認したことを示す書類です。

人の死は、死亡診断書があることで初めて公的に認められるため、これがなければ死亡届を提出できなかったり、各種手続きが進まなかったりすることもあります。

多くの場合は、故人が入院していた病院の医師が死亡確認して書類を作成しますので、必ず受け取るようにしてください。

また、死亡診断書は生命保険や遺族年金などの手続きにも必要なので、受け取った後は必ず複数枚コピーを取りましょう。

葬儀社に連絡する

医師が死亡診断書を作成している間、遺族は速やかに葬儀社へ連絡します。

すでに葬儀社が決まっている場合はそちらへ連絡し、故人の臨終を伝え遺体の搬送をお願いしましょう。

その際、安置場所が決まっているとスムーズに搬送できますので、自宅での安置や葬儀社の一室・火葬場の控え室など、安置場所を事前に決めて伝えるようにしてください。

近しい親族に連絡する

葬儀社の連絡と同時に、近しい親族にはできるだけ早く故人の臨終を伝えます。

連絡はできるだけ電話で行い、親族が早めに動けるようにしましょう。

臨終が夜中を過ぎてしまい、どうしても相手と電話で話せない場合は、第一報をメールで伝えた上で朝に再度電話するようにしてください。

遺体を引き取り安置する

死亡届を受け取り葬儀社の寝台車が用意できたら、遺体を引き取って安置場所へ向かいます。

安置場所を自宅にしている場合は、家族で手分けして安置場所を整え、先に布団や仮祭壇などを整えておきましょう。

死亡届を出す

遺体の安置が終わったら、最寄りの役所で死亡届を提出します。

死亡届は、故人と同居していた親族やその他の親族、故人が住んでいた賃貸物件の家主・管理人、葬儀社の人の代行でも可能です。

死亡診断書・届出人の認印・届出人の身分証明書を用意して、最寄りの役所の窓口で提出しましょう。

火葬許可証を取得する

死亡届が受理されたら、火葬許可証が取得できます。

火葬許可証がないと火葬場で故人の遺体を遺骨にすることができません。

忘れないように取得してください。

葬儀の形式・日程を決める

死亡届の提出と火葬許可証の取得が済んだら、葬儀の形式・日程を決めましょう。

葬儀の形式は「一般葬」「家族葬」「一日葬」「直葬」などがあり、どの形式を選ぶかによって日程が異なります。

例えば、一般葬の場合はお通夜・告別式で最低でも2日間必要ですが、一日葬はお通夜がなく葬儀日程も1日だけです。

直葬は、身内だけで一晩故人を見守りひっそりと火葬されるため、多くの一般参列者が訪れることがありません。

どのような形式の葬儀にするのか、遺族・親族でよく話し合って決めてください。

葬儀形式が決まったら、具体的な日程を決めていきます。

葬儀の日程を決める際、最初に行わなければならないのが火葬場の予約です。

火葬場の予約が取れていないと、告別式の後すぐに火葬ができません。

つまり、火葬が予約できた日がそのまま告別式の日になりますので、まずは火葬場の予約をして、その日を基準にお通夜・葬儀の段取りをつけましょう。

葬儀・火葬を行う

葬儀・火葬の日程が決まったら、それに合わせてお通夜・告別式の準備をして、日程通りに葬儀と火葬を行います。

もし繰り込み・繰り上げ初七日を行う場合は、葬儀・火葬の合間やその後に食事会ができるよう、段取りを組んで準備しましょう。

埋葬許可証を取得する

埋葬許可証は、故人の遺骨をお墓や納骨堂などに納めることを許可する書類です。

火葬の後に窓口で費用を支払うと、領収書と一緒に火葬許可証が手渡されます。

埋葬許可証がないと墓地・霊園に遺骨を納められませんので、必ず取得して保管しましょう。

故人の遺骨を埋葬・供養する

火葬された遺骨は、故人や遺族の意向によって埋葬や供養されます。

遺骨を埋葬する時期は明確に決まっているわけではありませんが、四十九日法要や一周忌を目処に行う人が少なくありません。

近年、代々受け継がれるお墓の他に、永代供養や樹木葬・散骨などさまざまな供養が行われるようになりました。

遺族や親族とよく話し合い、一番良いと思われる供養を行いましょう。

故人が病院以外で亡くなったらやるべきこと

故人が病院以外で亡くなった場合、遺体を引き取る段階が一般的な流れと少し異なります。

例を挙げて詳しく解説するので、いざというときの参考にしてください。

自宅で亡くなった場合

在宅看護していた家族を自宅で看取った場合、訪問看護や主治医となっている医師に連絡し、故人の死亡確認をしてもらいます。

死亡診断書を作成するのは、最後に死亡確認を行なった医師です。

その他の流れは病院で亡くなった場合と変わりませんので、慌てずに対応しましょう。

老人ホームなどの施設で亡くなった場合

家族が老人ホームなどの施設で亡くなった場合は、老人ホームと提携している医師が臨終の確認を行います。

ただし、亡くなった状況に不審な点が見られた場合は、警察の捜査・検死を受けることもあるため、遺体はすぐに引き取れません。

状況に合わせて対応できるよう、遺族で手分けして葬儀社を探すようにしましょう。

不慮の事故・事件・災害で亡くなった場合

家族が不慮の事故や事件・災害などで亡くなった場合は、病院や警察、避難所など、さまざまな場所で遺体が安置されています。

故人の荷物から身元が確認できた場合は、安置されているところから連絡が入りますので、場所を確認して迎えにいきましょう。

特に、警察や避難所の場合は、家族の身分証明や引き取りのための書類を書くこともあります。

そのため、運転免許証や保険証、マイナンバーカードや認印などを持っていくようにしてください。

身元が判明した遺体は長く預かれませんので、遺族で手分けして葬儀社を探し搬送をお願いしましょう。

葬儀後すぐにやるべきこと

亡くなった家族の葬儀が終わると、次に行うのが故人の事務処理手続きです。

基本となるのは、故人名義の契約解除や故人の死亡伴う公的機関への申請ですが、かなり数が多いため戸惑う人も少なくありません。

ここでは、葬儀後すぐにやるべき事務処理手続きについて、具体例を挙げて詳しくお伝えします。

公的機関への手続き

公的機関への手続きとは、簡単にいうと区役所や社会保険・年金に関する手続きです。

故人の年齢や立場によって、行うべき手続きの内容が変わります。

具体的には次のような内容なので、手続きに関するリストアップの参考にしてください。

公的機関への手続き
  • 社会保険・国民健康保険証の返還
  • 年金受給停止の手続き
  • 遺族年金の受け取り手続き
  • 世帯主の変更手続き
  • 葬祭費・埋葬料請求
  • 高額医療費の請求

生命保険・団信保険の手続き

故人が生命保険・団信保険に入っていた場合、遺族が連絡することで手続きが開始されます。

団信保険は、ローンの契約者が死亡した時に必要な保険なので、持ち家がありローンの名義人が亡くなった場合は、必ず借入している銀行に出向いて問い合わせましょう。

生命保険は、故人に万が一のことがあった場合の必要な保険です。

生命保険会社に死亡診断書などを提出し、申請内容を調べて問題がないことが確認されると保険金が下ります。

保険金が下りるまでに2ヶ月ほどかかることもあるため、葬儀が終わり次第速やかに申請しましょう。

故人の準確定申告手続き

準確定申告とは、故人のその年の年収を繰り上げて申告する手続きのことです。

例えば、故人が10月に亡くなった場合は、その年の1月〜10月までの収入を申告します。

亡くなった人全員が必要なわけではありませんが、もし故人に株などの副収入が20万円以上あったり、亡くなった年に生命保険の一時金や土地の売買で収入を得ていたりする場合は必要です。

不安な場合は、税務署の窓口や税理士などの専門家に相談してみましょう。

故人の各種契約の解除・名義変更

故人の名義で行われていた契約は、解除もしくは名義変更の手続きを行わなければなりません。

対象となる契約の具体例は次のとおりなので、当てはまる項目があったらリストアップして手続きを行いましょう。

相続関係の手続きでやるべきこと

生前整理を行う男性

故人が遺した財産は、権利を持つ人が遺産として相続します。

しかし、遺された財産を問題なく相続するためには、事前準備や手続きが必要です。

では、具体的にどのようなことをすれば良いのでしょうか?

相続関係でやるべきことを順番にお伝えしましょう。

相続関係の手続きでやるべきこと
  • 遺産整理を行う
  • 遺言やエンディングノートを探す
  • 故人のローン・借金を確認する
  • 故人の遺産をリストアップする
  • 相続人をリストアップする
  • 相続した遺産の名義変更を行う

遺産整理を行う

最初に行うのは、故人の遺産整理をすることです。

故人が遺した持ち物はすべて遺産になりますので、まずは故人の家を片付けながら遺品整理を行いましょう。

遺言やエンディングノートを探す

故人の遺した遺言書やエンディングノートは、相続手続きをする上で貴重な資料になります。

エンディングノートには、故人の資産状況や相続に関する希望が書かれていることも多く、遺産整理をする上でも重要です。

また、正式な遺言書は法的拘束力があるため、相続手続きを進める際には無視できません。

相続手続きを行う前に、遺言やエンディングノートがないか探してみましょう。

故人のローン・借金を確認する

故人が遺したローンや借金も、相続手続きの対象になります。

例えば、故人の遺産を100万円受け取るのなら、故人が遺した借金50万円も引き継いで払わなければなりません。

つまり、プラスの遺産だけを相続することはできないということです。

ローンや借金の有無は必ず確認しましょう。

故人の遺産をリストアップする

故人の遺産がある程度わかったら、相続対象となる財産をリストアップします。

目録の形式にしておくと、相続人同士の話し合いや専門家に相談するときにも役立ちます。

できるだけ詳しくリストアップしてください。

相続人をリストアップする

次に、遺産の相続人となる人をリストアップします。

夫が亡くなった場合はその妻と子供、独身の兄弟が亡くなった場合はその親、遺言書で指定されていた場合はその対象者というように、相続人を確認して話し合いを行いましょう。

相続した遺産の名義変更を行う

相続した遺産のうち、故人名義になっているものはすべて変更手続きを行います。

例えば、不動産なら土地・建物の名義変更、車なら所有者の名義変更といった感じです。

名義変更が行われていないと、後から売買をする際に問題が起こりやすいため、できるだけ速やかに名義変更をしましょう。

手続きを進める際の注意点

虫眼鏡で注意を見つける

家族が亡くなったらやるべき手配や手続きは、ポイントを抑えて進めるとスムーズになります。

最後に、亡くなったらやるべき手続きの進め方と注意点をお伝えしましょう。

手続きを進める際の注意点
  • 必ずやるべき項目をリストアップする
  • やるべき項目をカテゴリー別に分ける
  • 急いだ方が良い項目から着手する
  • 周囲と相談してから行う
  • 手続きが難しい・時間がない時は専門家に依頼する

必ずやるべき項目をリストアップする

人が亡くなったらやるべき手続きは、かなり広範囲になるため見落とす可能性があります。

まずは思いつく限りの項目をリストアップし、家族で相談しながら抜けがないか確認してください。

やるべき項目をカテゴリー別に分ける

リストアップした項目は、「公的機関関係」「保険関係」「相続関係」というように、カテゴリーに分けると取り組みやすくなります。

分けたカテゴリーや家族で共有し、役割分担しながら進めると良いでしょう。

急いだ方が良い項目から着手する

故人が亡くなってから行う手続きには、期限が決まっていて急いだほうが良い項目もあります。

リストアップした項目の中から、とくに急いだ方が良い手続きを優先して着手しましょう。

周囲と相談してから行う

故人が亡くなってから行われる手続きの中には、相続のように代表者が1人で進めるのが難しいケースもあります。

少しでも迷ったら周囲と相談し、トラブルにならないよう気をつけましょう。

手続きが難しい・時間がない時は専門家に依頼する

もし手続きが難しい、時間がないなどの問題を抱える場合は、弁護士・司法書士・行政書士といった専門家に依頼するのも一つの方法です。

家族を見送った後の遺族は、心身ともに疲れ切っています。

決して無理はせず、専門家に依頼する選択肢も持ちましょう。

まとめ

家族が亡くなったらやるべき手配・手続きは、経験がないと不安になったり、対応が難しかったりする項目もあります。

ある程度の流れを把握しつつ、家族で協力したり専門家に頼ったりしながら、一つずつ確実に進めていきましょう。

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