相続登記、こんな時どうする!?参考になる事例5選をご紹介

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一口に「相続登記」と言っても、それぞれのご家庭の状況で、準備することや考えなくてはならないことが全く変わってきます。必要書類も少なく、とてもスムーズに相続登記を済ませることができることもあれば、煩雑な手続きが必要になるケースも。ご自身の周りの状況はいかがでしょうか。これからご紹介する事例をぜひ参考にしていただきたいと思います。

ケース1 複数の都道府県に散財する不動産

例えば、故人様名義で東京都のご自宅と福岡県のご実家、そして静岡県に別荘をお持ちだった場合はどういった問題があるのでしょう。

それぞれに申請が必要

登記申請は、不動産の所在地を管轄する法務局に提出しなくてはいけないので、上記の場合、東京都と福岡県と静岡県、それぞれにそれぞれの登記申請をすることとなります。

遠方の役所とのやり取り

相続人が東京都にお住まいの場合、もしかしたら「静岡県なら自分で赴いて申請する」という方もいらっしゃるかもしれませんね。ですが、相続人ご自身の必要書類もきちんと揃えておかないと、何度も往復して、交通費がかさむこともあるかもしれません。

また、福岡県となると簡単に行ける場所でもないので、ここは郵送での役所とのやり取りが必要になるでしょう。修正の度に郵送したり、発行手数料を支払うために金券を購入する手数料もまた掛かったりと、手間とお金が掛かってきます。

ケース2 海外在住の相続人

例えば、相続人である息子さんが海外勤務、また相続人である娘さんが国際結婚をして海外に住んでいる場合などです。

一時滞在・移住・帰化それぞれ変わる手続き

国を越えると各種証明書も違えば手続きの方法も当然に違いますよね。戸籍謄本や住民票を取得できる状況であればいいのですが、そうでない場合は、戸籍謄本や住民票に替わる証明書を用意しなくてはなりません。

また、日本の「印鑑登録制度」に 替わる署名についてもどういった書類であれば代替物になるのか、なかなか見当もつかないところです。

ケース3 弟からの相続

例えば、高齢の弟が亡くなった場合を考えます。

兄弟からの相続は、集める戸籍謄本が多い

兄弟が相続するというケースは、故人様(弟)に子供がおらず、両親も亡くなっているという場合などに発生します。

故人様(弟)に子供がいないことや、両親が亡くなっていることは兄である相続人にも容易に分かるかもしれません。しかし、自分の他に相続人となる兄弟が存在しているかどうかは、確信できませんよね。

両親に確認したくても、すでに亡くなっているので、この場合はすでに亡くなった両親の戸籍から辿らなくてはいけなくなります。つまり、故人様の他に両親の「出生から死亡までの戸籍謄本」も必要になるのです。

代襲相続の場合も

例えば、上記のケースに、すでに亡くなっている妹がいたとします。その妹には子供が2人います。

そうなると、妹の相続分は妹の子供たちに代襲相続されます。と、言うことは妹の「出生から死亡までの戸籍謄本」と子供たちの「現在の戸籍謄本」も必要になってくるのです。

兄弟から相続する場合は、あらゆる人の戸籍謄本が必要になってきますね。ご兄弟が多い方などは骨が折れる作業となるでしょう。

ケース4 祖父からの相続

代襲相続で孫へ相続されることはありますが、今回は父親が亡くなり、名義変更しようとした不動産を調べたら、実は祖父名義のものだったというケースをご紹介します。

このケースだと、まず祖父→父親へ名義変更し、父親→相続人へと2段階の変更が必要です。

祖父母の代の相続人は誰か

祖父→父親への名義変更には、父親以外に既に亡くなっている相続人がいればその人の分の「出生から死亡までの戸籍謄本」が必要になります。

また、順を追って辿っていくと、縁遠い相続人がいるかもしれません。たくさんの書類を集め、順を追っていくのはなかなか手間の掛かる作業です。

ケース5 自筆の遺言書

故人様が遺言書を残されていた場合です。

「自筆の」と付いているのはどういうことでしょうか。

遺言書には種類がある

遺言書には「公正証書遺言」と「自筆証書遺言」というものの他に「秘密証書遺言」というものがあります。その3つは普通方式と呼ばれ、それとは別に特別方式と呼ばれる遺言書があり、その特別方式の中にもいくつか種類があります。

ですが、一般的に広く利用されているのは「公正証書遺言」と「自筆証書遺言」となりますので、まずは「公正証書遺言」「自筆証書遺言」の解説と、次に自筆の遺言書が残されていた場合にはどんな事例があるのか、詳しくご紹介します。

公正証書遺言

遺言書の意義

遺言書というのは、遺言者(故人様)の真意を確実に実現するために書かれるものです。そのためには、法律上の効力を有する遺言書にしなくてはなりません。ということは、定められた方法で書かれていなくてはならず、内容に不備があったり、定められた方法で書かれていないものは無効となります。

生前悩まれながら書かれたであろう遺言書が、不備があったために無効になったのでは、遺言を残した故人様も浮かばれません。

そこで、確実に効力を有する遺言書を作成するため、「公正証書遺言」が利用されてるのです。

公正証書遺言とは

遺言者が証人と一緒に公証役場に行き、公証人に遺言内容を伝え、その内容について打合せを重ねながら、公証人が作成する遺言書です。

遺言の目的となる財産の金額に応じて手数料は発生しますが、豊富な法律知識を有する公証人に、正確な遺言書を作成してもらえます。

また、遺言書は公証役場で保管されるので紛失や改ざんの恐れもなく、メリットは大きいでしょう。

自筆証書遺言

一般的にイメージされる遺言書というのが、この「自筆証書遺言」ではないでしょうか。

遺言者が、紙に遺言の内容を全文手書きして作成する遺言書です。すべて自筆である必要があり、パソコンなどで作成されたものは無効となります。(目録などは除きます。)

自分で書くだけなので、費用は掛からず思いついたときに書くことができます。ですが、内容に不備があることに遺言者本人が気付かないまま亡くなってしまったときに、その遺言書は無効になってしまうというリスクがあります。

正しい知識で、慎重に遺言書を作成する必要があります。

自筆の遺言書が残されていた場合の事例とは

公正証書遺言であれば、遺言者が生前、公証役場で公証人と共に作成した正式な遺言書があるので問題ありませんが、自筆の遺言書の場合、「検認」という手続きが必要になります。遺言書があることとその内容を相続人全員で確かめるもので、この手続きをしないと相続手続きが進みません。

また、相続手続きにおいても、遺言書の内容によって必要になる書類が変わります。内容に従った申請書類を用意しなくてはいけません。

これまでのケースについて

いかがでしたでしょうか。どのケースも、特別なご家庭だけの話ではなく、複数当てはまる方もいらっしゃるのではないでしょうか。それほどによくある事例なのですが、悩ましいことが多く、この事例に当てはまった場合に手続きが煩雑になるだろうと予想されたと思います。

まとめ

相続登記は、面倒と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、後回しにすればするほど色々な事例が重なり、もっと複雑化していきます。いざ不動産を処分するときに、相続登記をしていなかったためにすぐに処分できないなど不都合が生じることも。

きちんと相続手続きを済ませておくことで、ご自身の財産も把握でき、先を見据えた人生設計を立てることができますね。

もし、手続きが煩雑で大変そうだと感じたら、経験豊富な専門家や相続登記サービスを利用してみてはいかがでしょうか。早く確実に手続きが済みますので、相続人様の心の不安が取り除かれるかもしれません。

 

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