永代供養とはどんな意味?種類・費用相場・メリット&デメリット

永代供養 永代供養

永代供養はお墓の承継者を必要とせず、先祖代々のご遺骨を最後まで供養できるので、お墓の問題で悩む人たちには外せない選択肢の一つです。

永代供養を選ぶ人が増えてきた現在、従来の方法以外にもさまざまな永代供養が行われるようになりました。

今回は、永代供養の意味や種類・費用の目安とともに、永代供養を選ぶときの注意点を詳しく紹介します。

永代供養とは

供養塔

永代供養とは、本来子孫が先祖代々の魂を末代まで供養し続けることを意味します。

つまり、年忌法要やお墓参りを代々に渡って続けることが、永代供養になるのです。

 

しかし、年忌法要やお墓参りは受け継ぐ人がいなければ続けられません。

そこで近年注目されるようになったのが、子孫に代わって寺院や霊園が法要を行い供養をする方法で、現在ではこちらの方が主流の考え方になっています。

 

永代供養の方法は寺院や霊園によって違いますが、一番多いのは十三回忌や三十三回忌で故人の魂を弔い上げ、先祖の仲間入りをして頂く方法です。

お墓の承継者がいなければ無縁仏となり魂もさまよってしまいますから、弔い上げまでお願いできる永代供養は承継者不足で悩む人にとって大切な選択肢となります。

永代使用との違い

「永代供養」と「永代使用」を同じと考える人が多いのですが、この2つには明確な違いがあります。

 

永代供養とは、寺院や霊園にご遺骨を預けて永代的に供養をしてもらうことです。

永代使用とは、お墓を建てるための区画を永代的に借りる権利のことで、寺院の墓地や霊園に永代使用料を払ってお墓を建て、供養はお墓の承継者が行います。

 

両方とも「永代」という言葉が使われるので間違えてやすいですが、それぞれの違いをよく理解しておきましょう。

永代供養の種類

墓と供花

永代供養の種類は、主に「お墓タイプ」と「納骨タイプ」の2つに分けられます。

では具体的にどのような種類があるのか、お墓タイプと納骨タイプそれぞれに分けて詳しく紹介しましょう。

お墓の種類

お墓タイプの永代供養には、主に次の3種類があります。

  1. 単独墓
  2. 集合墓
  3. 合祀墓(ごうしばか)

1.単独墓

単独墓は、単独で一つのお墓を持ち、納骨が個別にできる方法です。

単独墓にもさまざまな種類があり、「個人墓」「夫婦墓」など状況に合わせて選ぶことができます。

 

単独墓は個別納骨なので、もし納骨した後に改葬したいというときにも対応できることがメリットです。

ただし、契約した回忌を過ぎると合祀されますので、契約期間に注意しなければなりません。

2.集合墓

お参りするため大きな石碑が建っていて、ご遺骨を一つの場所に集めて保管する方法です。

マンションやアパートを想像するとわかりやすいですね。

ご遺骨が集められるといっても骨壺ごとに保管されていますので、改装するときにご遺骨を取り出せるメリットがあります。

3.合祀墓

一つの大きな石碑やお参りする場所があり、ご遺骨も他家と一緒に埋葬される方法です。

お墓タイプの永代供養では一番費用が掛かりませんが、最初からご遺骨が合祀されて後から取り出すことはできませんので、選ぶときには注意が必要です。

納骨堂の種類

納骨タイプの永代供養は、次のような種類があります。

  1. 仏壇式納骨堂
  2. ロッカー式納骨堂
  3. 機械式納骨堂

1.仏壇式納骨堂

上下に分かれた仏壇のような区画が室内に設けられ、上部がお参りするお仏壇、下部にご遺骨を納骨します。

すでに用意されている設備を借りる形になるため、新たに何かを購入する必要がありません。

仏壇式納骨堂は大きさによって複数の骨壺を納骨できるので、夫婦単位や家族単位での納骨堂を考えている人にはおすすめです。

2.ロッカー式納骨堂

ロッカー式納骨堂は、壁一面に設置されたコインロッカーのような区画にご遺骨を納骨する方法です。

複数人の納骨は難しいですが、スペースが小さい分費用も押さえられるというメリットがあります。

さらに小さいながらも個別に納骨できるので、もしお願いした後に別の供養をしたいと思ったとき、ご遺骨を取り出すことも可能です。

3.機械式納骨堂

機械式納骨堂とは、お参りする場所と納骨する場所が分かれており、お参りする場所で割り当てられた番号を入力するとご遺骨が機械で運ばれてくるという形式の方法です。

機械式納骨堂はお参りする祭壇場所以外はスペースを必要としないため、都心部に近い場所に建てられていることも多く、仕事帰りや思いついたときにお参りしたいという人に人気です。

永代供養の費用相場

集合墓

永代供養は一般的なお墓よりも費用が安いといわれますが、実は永代供養の方法によって費用の相場は異なります。

では、永代供養の費用はどのようになっているのか、永代供養の種類ごとに詳しく解説します。

お墓タイプの費用

お墓タイプの永代供養の費用相場は、次のようになっています。

  • 単独墓:100万円~150万円
  • 集合墓:20万円~30万円
  • 合祀墓:10万円~15万円

単独墓:100万円~150万円

単独墓の費用を考える場合、永代供養料+墓石料金で考えるとわかりやすくなります。

 

例えば、永代供養料が一人40万円、墓石が50万円だった場合、個人墓に申し込んだら費用は90万円です。

夫婦二人で単独墓に入る場合、永代供養料が二人分で80万円、墓石料金はそのままなので費用が130万円になります。

 

墓石は種類によって50万円から100万円と幅があるため、必ず確認が必要です。

もちろん、申し込んだ業者によって費用は異なりますが、単独墓の費用の目安は100万円から150万円と考えておきましょう。

集合墓:20万円~30万円

集合墓の場合は、永代供養料+墓誌刻字料で考えます。

集合墓はすでにおおきな石碑やモニュメントがありますので、墓石は必要ありませんがその代わりに墓誌を刻むのです。

 

集合墓の永代供養料は平均すると20万円から25万円、墓誌刻字料は3万円から5万円なので、費用の目安は一人につき20万円から30万円と覚えておきましょう。

合祀墓:10万円~15万円

合祀墓を選んだ場合、ご遺骨は最初から他家と一生に埋葬されるのでその分費用が安くなります。

合祀墓の費用は寺院や霊園によって異なりますが、平均すると永代供養料が7万円から10万円、墓誌刻字料が3万円から5万円です。

合祀墓も永代供養料+墓誌刻字料で考えるため、目安の費用は10万円から15万円になると考えてください。

納骨堂タイプの費用

納骨堂タイプの永代供養の費用相場は、次のようになっています。

  • 仏壇式納骨堂:50万円~100万円
  • ロッカー式納骨堂:20万円~50万円
  • 機械式納骨堂:50万円~100万円

仏壇式納骨堂:50万円~100万円

仏壇式の納骨堂は、供養する人数や大きさによって違いが出ます。

1人用の場合は平均すると約50万円ですが、複数人になるとその分納骨する場所が必要になるので、100万円を超えることも少なくありません。

ただし、弔い上げまでの回忌年数が短い場合は少し安くなることもあるので、仏壇式納骨堂は50万円〜100万円と覚えておきましょう。

ロッカー式納骨堂:20万円~50万円

ロッカー式の納骨堂は最初から小さいため、1人か2人しか納骨できません。

そのぶん費用も安くなり、平均すると1人供養するのに20万円から25万円が目安です。

2人分なら単純に倍の費用が掛かりますので、ロッカー式の納骨堂は20万円から50万円を目安にすると良いでしょう。

機械式納骨堂:約50万円~100万円

機械式の納骨堂は、施設の立地場所や大きさ、納骨堂の設備によって異なります。

墓石を必要とせず個別に納骨することがない機械式納骨堂は、他の納骨堂に比べると埋葬するスペースを必要としません。

 

そのおかげで都心部に施設を構えることができるのですが、都心部はどうしても地価が高くなるため、そのぶん費用も上がります。

さらに、納骨を自動的に送り出す機械のメンテナンス費用がかかるため、最低でも50万円、高ければ100円になることも少なくありません。

 

しかし、立地条件が良いとお参りもしやすいですし、お参りのために予定を立てなくても良いというメリットもあります。

機械式の納骨堂を検討するときは、初期費用と立地場所、お参りする頻度をよく考えてから判断するようにしましょう。

永代供養のメリット

寺院の仏壇

永代供養は、お墓に関するさまざまな問題点を解決できるため、現在多くの人が永代供養を選択肢に入れています。

では、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか?

メリット①:お墓の承継者問題がない

永代供養を選んだ人が一番安心するのは、承継者の問題から解放されるというメリットです。

お墓は建てれば終わりというわけではなく、承継者を決めて次のような役目を果たさなければなりません。

  • 定期的にお墓の手入れや掃除をする
  • 納骨されている人の供養を回忌法要を行う
  • 墓地や霊園に毎月の管理費用を払う

もしお墓の承継者がおらず管理費用が払われないと、そのお墓は撤去の告知が行われ、一年後には墓地や霊園の管理者により完全撤去されてしまいます。

このようなお墓に眠っていたご遺骨が無縁仏と呼ばれ、現在大きな問題になっているのです。

 

永代供養は最初から弔い上げまでお願いできるので、承継者を必要としません。

少子高齢化が進みお墓を持ち続けることが難しい人にとって、承継者問題を解決できることは大きなメリットだと言えます。

メリット②:一般のお墓より費用が安い

一般的なお墓を建てる場合、全国平均の費用は180万円から200万円、お墓を建てる地域やお墓の規模によってはもっと費用が掛かります。

永代供養の平均費用は、すべての種類を合わせても50万円から100万円が相場なので、一般のお墓より安いことが魅力的なメリットです。

 

もちろん、供養の違いで費用が高くなることもありますが、回忌法要を自分で行うときの費用まで換算すると、永代供養がどれだけ金銭面で助かるかわかりますね。

先祖を最後まで弔う気持ちがあってこその永代供養ですが、お金に困っている人にはとてもありがたいメリットです。

メリット③:供養は霊園や寺院が行う

永代供養とは、本来先祖代々受け継がれて続けていく供養です。

しかし、時代の変化により生活様式や考え方が変わってきた現在、受け継がれてきた供養を続けることが難しくなってきました。

 

現在、多くの寺院や霊園で紹介されている永代供養は、預かったご遺骨を家族に代わって手厚く供養し、十三回忌や三十三回忌を機に弔い上げして最後まで見届けてくれます。

自分たちで供養を続けていけないことは残念かもしれませんが、永代供養で寺院や霊園に最後までお願いできるというメリットは、現在お墓問題で悩んでいる人にとって大きな救いになっています。

永代供養のデメリット

大きな供養塔

さまざまなお墓問題が解決できる永代供養ですが、実はあらかじめ理解しておかなければならないデメリットもあります。

では、永代供養にはどのようなデメリットがあるのか、具体的な例を詳しく解説していきましょう。

デメリット①:親族間で揉める可能性がある

日本人にとって、お墓は一族の象徴であり集う場所でもあります。

したがって、年配の人には「お墓がない」という事実が受け入れ難く、またご遺骨を取り出すことに抵抗を示されることも少なくありません。

 

さらに、永代供養により檀家を抜ける場合、親族から強いクレームを受けたり揉め事に発展する可能性があります。

お墓を維持することができないからこその永代供養ではありますが、一族の象徴がなくなることに抵抗がある親族も多いことを頭に入れておきましょう。

デメリット②:改葬ができない

改葬とは、一言でいうとお墓の引越しです。

供養の方法を変えるという考え方でも良いでしょう。

永代供養の種類にもよりますが、永代供養は最終的にご遺骨が合祀されるので、合祀後に改葬することができません。

 

例えば、費用が安いからという理由だけで合祀墓に埋葬し、後から親族と揉めてご遺骨を取り出そうと思っても、すでにご遺骨は他家のご遺骨と混ざってしまっているので取り出せないのです。

 

実は、一度永代供養をお願いしても考え直す人が意外に多く、すでに合祀されてしまい悔やむケースも少なくありません。

永代供養を考えるときは、絶対に改葬しないかどうかをよく見極める必要があります。

デメリット③:永久ではない

誤解する人が多いのですが、永代供養とは寺院や霊園が永久的に供養を続けることではありません。

永代供養されるご遺骨は、十三回忌や三十三回忌を目処に弔い上げされると先祖の仲間入りを果たしたとみなされ、供養は完全になくなり墓石も撤去されます。

実はこの部分を理解していない人が多く、「自分達の代わりにお墓を永久に供養してもらえる」と勘違いしてしまうのです。

 

永代供養は一般的なお墓のように続いていくものではなく、期間を過ぎたらなくなってしまいます。

もし「お参りする場所が無くなる」という点が受け入れられないのであれば、もう一度永代供養について考え直すようにしましょう。

永代供養を選ぶ時の注意点

お墓まいり

永代供養を選ぶときは、後悔しないよう気をつけなければならないことがあります。

永代供養を選ぶときの注意点について、具体的な例を交えて詳しくお伝えしましょう。

注意点①:必ず家族・親族と相談する

永代供養を検討すると、お参りする場所・ご供養方法・現在のお墓の改葬という問題が出てきます。

 

例えば、永代供養をお願いする場所が遠い場合、お年寄りの方や忙しい人はなかなかお参りできません。

法要はすべて霊園にお願いしているといっても、年配の人にはなかなか受け入れられないこともあります。

 

さらに、改葬では最終的に墓じまいをしなければならないため、そもそも永代供養に反対している親族がいる場合、大きな揉め事になることも少なくありません。

永代供養は一族にとっての大きな決断になるので、検討する前に必ず家族・親族に相談しましょう。

注意点②:複数の供養を比較する

現在、永代供養を取り扱っている業者や寺院は多いですが、よく調べてみると供養に違いがあります。

例えば、最初から十三回忌で弔い上げと決まっているのと何回忌まで法要するのか選べるのでは、供養の期間にかなり差が出てくるので迷いますよね。

 

こうした供養の違いがあとから気になる人もいます。

なので、永代供養は一つの方法に凝り固めず、必ず複数の供養を比較検討してから決めるようにしましょう。

注意点③:費用をよく確認する

永代供養を選ぶポイントとしてよく「費用の安さ」が挙げられますが、その費用も内訳をよく確認しなければなりません。

永代供養の多くは永代供養料がメインになっていますが、このほかにも刻字料や細かな設備費、納骨する人数によって費用にかなり差が出てきます。

 

永代供養のパンフレットに書かれている情報は、あくまでほんの一例です。

本来自分が払うべき費用がいくらになるのか、具体的なイメージを業者に伝えて必ず見積もりを出してもらい、費用をよく確認するようにしましょう。

まとめ

永代供養はお墓問題の解決に欠かせない選択肢ですが、その一方で気をつけなればならない注意点もあります。

永代供養の具体的な種類や供養の方法、永代供養にした場合のメリットとデメリットをよく確認して、自分にとって相応しい選択をしていきましょう。

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