【詳細】家族葬に参列すべき範囲は?参列しない時の香典は?断り方・マナー・注意点

家族葬

近年、「家族葬」で葬儀を行う方が増えています。

しかし、この家族葬では一体どこまでの範囲で、弔問客を受け入れることが正解なのでしょうか?

この記事では、家族葬を行う「遺族」としてどこまでの範囲で弔問客を呼ぶべきか、また「参列者」としてその家族葬に参列するべきか、という疑問を中心にその答えを解説します。

 

その他、家族葬を辞退する際・参列する際のマナーなどもあわせて紹介します。

比較的新しい葬儀スタイルの家族葬は、今後ますます増加すると言われています。

この機会に「家族葬を行う側」と「家族葬に呼ばれる側」の知識を身につけ、自身が関わる葬儀にお役立てください。

家族葬とは

家族

まずは、家族葬について解説しておきましょう。

家族葬は一般葬と比べ規模が小さく、遺族や親族など故人の近親者のみで行われます。

葬儀参列者は「故人の配偶者」「子供」「孫」「故人の両親」など、かなり限定して行われ葬儀参列者も20名程度で行われる場合がほとんどです。

 

家族葬の特徴には次のものが挙げられます。

家族葬の特徴
  • 一般葬と比較すると葬儀費用を安く抑えることができる
  • 故人との最後の別れをゆっくりすごす事ができる
  • 葬儀内容を比較的自由にアレンジする事ができる
  • 料理や返礼品を自分の好みに選択できる

葬儀の進行方法は、一般葬と同じく僧侶に読経を依頼し葬儀を行い、その後告別式を行うのが基本スタイルです。

この家族葬は、近年新しい葬儀方法として注目を集め、特に都市部を中心に増加傾向にあります。

家族葬への参列基準

基準

家族葬に参列するのは、基本的には遺族や親族に限定されます。

そのため、事前に訃報を知った場合であっても、故人の親族でもない限り葬儀に参加しない方が良いでしょう。

 

遺族が家族葬を行う理由には、次のようなもの挙げられます。

家族葬を行う理由
  • 家族だけで静かに故人の最期を見送りたい
  • 参列者への配慮が煩わしい
  • 経済的な理由から簡素な葬儀を行いたい
  • 故人の生前からの意思

そのため、故人と友人・知人の関係の方は、故人や遺族の意思を尊重して、家族葬には参列しないという配慮が必要です。

参列すべき場合

遺族から家族葬の参列願いを受け、その知らせの中に「葬儀日時」「葬儀場所」が記載されている場合は参列するべきです。

このように、遺族からの連絡に「葬儀日時」「葬儀場所」の詳細が明記してある場合は「参加していただけるならお受けいたします」という遺族の意思表示であることが一般的です。

 

ただし、家族葬の案内の中には、喪主特有の言い回しで参列を遠慮して欲しい旨が記載されている場合もあります。

そのため、案内に「葬儀日時」「葬儀場所」あり、なおかつ「参列をご遠慮申し上げます」などの文言がない場合でも、葬儀の参加に関しては遺族に最終確認をした方が良いでしょう。

参列を見送る場合

遺族からの訃報の知らせに「葬儀日時」「葬儀場所」が記載されていない場合は、参列を見送ることがマナーです。

また、「辞退します」「参列を遠慮します」など参列辞退の文言が明記されている場合も、同様に参列は見送らなければなりません。

家族葬を行う範囲

限定する範囲

家族葬を行う範囲は、葬儀規模によって決定されます。

そのため、葬儀規模が大きければ故人のいとこまで参列する場合もありますし、逆に小規模で行う場合は故人の親までしか参列しない場合もあります。

葬儀参加人数と葬儀に呼ぶ続柄は、次の表のようになります。

葬儀に呼ぶ人数 故人との続柄
10名程度 「配偶者」「子供とその配偶者」「親」「孫」まで
20名程度 上記に加えて「兄弟姉妹」「兄弟姉妹の配偶者」まで
30名程度 上記に加え「いとこ」「甥」「姪」まで

ただし、故人の年齢が高齢となる場合はすでに亡くなっている方も多く、参列者の優先順位も変わります。

また、葬儀会場の規模によっても参列者数は限定されるでしょう。

 

そのため、実際にはこの表の範囲を参考に親族に声をかけた後、故人の生前の希望や遺族の判断で親しい友人・知人に声をかけ、臨機応変に参列者を決定します。

葬儀に参列する範囲

家族葬は基本的に葬儀と通夜で行われます。

この家族葬の葬儀に参列する範囲は、基本的には故人の親族や遺族のみが参列します。

通夜に参列する範囲

家族葬の通夜に参列する範囲は、故人の親族や遺族となりますが、個人の意思や遺族の判断で故人の友人・知人を呼ぶ場合もあります。

ただし、この通夜の参列者も通常は故人の親族と遺族のみです。

 

親族を通り越して、個人の友人・知人が優先的に通夜に参列してしまうと、親族から反発を買ってしまうことがあります。

通夜が終わった後、思わぬトラブルに発展してしまう場合もありますので、参列者の選考は慎重に行いましょう。

家族葬の対応方法

お通夜

家族葬に参列してもらう方には、像儀の日時と葬儀場所が決まり次第連絡を入れます。

連絡を入れる際には、次の2点を盛り込みましょう。

連絡の際に伝えること
  1. 葬儀は家族葬となり身近な人物のみで行う
  2. 葬儀に関する情報はなるべく他の方には伝えないようにして欲しい

これは、葬儀に呼ぶ予定がない方に葬儀情報が伝わることで、トラブルが起きたり急な弔問を避けるために行います。

親族への対応

二親等から三親等の身近な親族には、故人が危篤になった際に連絡を入れます。

故人の臨終の際には、家族以外の方には一度帰宅していただき、遠方から駆けつけてくれた親族には、宿の手配をして宿泊施設に待機してもらいます。

 

その後、葬儀に関する詳細が決定したら、改めて連絡を入れ家族葬に参加して頂きましょう。

この連絡の際に、葬儀中の手伝いなどを申し込む親族がいれば合わせて依頼します。

葬儀後の対応

一般葬では参列者に返礼品を渡しますが、家族葬では省略される場合がほとんどです。

参列者が10人程度、かつ家族に限定される家族葬なら返礼品は必要ないでしょう。

 

ただし、家族葬であっても家族以外の参列者が多い場合などは、これら返礼品を渡す場合もあり対応方法に関しては家族で話し合って決定します。

返礼品は、次のようなものが一般的です。

返礼品の例
  • お茶
  • お菓子
  • ハンカチ
  • プリペイドカード

【喪主側】家族葬に呼ばない方への対応

お線香

家族葬を滞りなく進行するには、葬儀に呼ばない方への対応が重要です。

ここでは、葬儀に呼ばない方への対応方法を紹介します。

 

家族葬に呼べない方には、次のような対応を取ります。

家族葬に呼ばない方への対応
  1. 葬儀連絡を行わない
  2. 葬儀後に死亡通知を発送する

対応①:葬儀連絡は行わない

家族葬では、葬儀に呼ばない方へ事前連絡をすることはなく、葬儀終了後に報告することがマナーです。

葬儀の報を受けた方は「家族葬だから出席は見合わせよう」と考えてくれる方がいる一方で、「葬儀の報を受けたのだから葬儀に参列しなければならない」と、間違った判断をしてしまう方もいます。

 

この間違った判断をする方に対し、喪主が個別に対応していると、葬儀の進行に支障をきたす恐れがあります。

そのため、最初から葬儀の連絡を入れずに、葬儀後に事後報告することで参列者の線引きを行っているのです。

対応②:葬儀後に死亡通知を発送する

葬儀に呼ばない方に対しては、葬儀後1週間から2週間を目安に「死亡通知」を発送します。

一般葬における死亡通知は、黒枠付きのはがきに定型文を印刷した簡素なものです。

家族葬では葬儀・告別式に代わるものと捉え、次のような項目を盛りこみ、故人の人となりが伝わる内容の死亡通知を作成します。

死亡通知に記載する内容例
  • 故人闘病中の様子
  • 臨終の際の様子
  • 生前のエピソード

【喪主側】家族葬への参列を辞退する際のマナー

喪服

参列者を選別しなければならない家族葬では、葬儀に参列を希望する方であっても参列をお断りする場面がしばしばあります。

ここでは、このような方に対し「葬儀参列を辞退頂く際のマナー」を解説します。

葬儀参列を辞退する際のマナーは次の2点です。

列を辞退する際のマナー
  • 辞退する旨をはっきりと訃報連絡に記載する
  • 会社への参列辞退の連絡は早めにする

マナー①:辞退する旨をはっきりと訃報連絡に記載する

家族葬では、参列者の範囲をあらかじめ明確に区分し、参列を辞退する方に関しては、訃報をお知らせする段階でこれらを明確に記載することがマナーです。

訃報に記載する内容
  • 家族葬を行う旨
  • 葬儀の参列は辞退して頂きたい旨

訃報を受けた方の中には、訃報と葬儀案内を取り違えてしまう方もいますし、家族葬に関する理解が不足している方もいます。

このような方には、参列辞退を明確に記載していないと、親族のみの家族葬の場に参列してしまい、後々のトラブルの原因となります。

喪主は、参列辞退の旨を明確に表記することで、葬儀後の人間関係に遺恨を残すことが無い様な配慮をしなければならないのです。

マナー②:会社への参列辞退の連絡は早めにする

家族葬を行う場合でも、会社への連絡は必要です。

連絡は臨終初日に電話連絡を行い、葬儀詳細が決まればその当日に改めて連絡することがマナーです。

会社に参列辞退の旨を連絡する際のポイント

参列辞退を伝えるためには、家族葬であることを明確に知らせます。

特に、会社の上司に伝える際には、失礼な言い方になってはならないと、回りくどい表現を使ってしまい相手を混乱させてしまう事があります。

ただ、親族が亡くなったとは伝えずに、しっかりと「家族葬を行うため参列は辞退させていただきます」と伝えましょう。

参列辞退の文例

ここでは、実際の文例をもとに、会社へ参列辞退を伝える方法を記載します。

電話で家族葬を行うことを伝える場合は次のようになります。

○○課の○○です。(○○は本人の氏名)

〇月〇日、父の○○が亡くなりました。(○○は故人名)

故人の希望により葬儀は家族葬で行うため・弔問・ご弔電・ご香典は辞退させていただきます。

誠に勝手ながら〇日間休暇を頂きたく思います。

皆様にはご迷惑をおかけしますが、何卒ご配慮のほどよろしくお願い申し上げます。

【参列者側】家族葬の知らせを受けた際のマナー

お葬式で泣く人

家族葬の知らせを受けた場合は、一般葬と同じような対応をすればよい訳ではありません。

ここでは、家族葬の知らせを受けた場合のマナーについて、参列者側から解説します。

家族葬の知らせを受けた際の参列者のマナー
  1. 原則家族以外は家族葬には参列しない
  2. 明確に招待されていない場合は参列しない
  3. 「葬儀日程」「葬儀会場」の記載がない場合は参列しない

マナー①:家族は原則家族以外は参列しない

家族葬は遺族と家族のみで行われる葬儀なので、原則それ以外の方の参加はできません。

そのため、故人の「友人」「知人」「会社関係者」は参加しないことがマナーであると理解するべきです。

 

それでも無理に参加を希望方は、家族葬を行う遺族によって非常に礼儀知らずな迷惑な参列者となってしまいます。

遺族の気持を察して、このような行為は慎まなければなりません。

マナー②:明確に招待されていない場合は参列しない

葬儀案内を受け取った場合、その記載内容に「家族葬にご参加ください」という明確な文言が記載されていない限り、葬儀には参列しないことがマナーです。

ただし、参列辞退の文言が無く葬儀日程に関する記述がある場合は、葬儀に参列することが可能な場合もあります。

この場合は、非常に判断が難しいため喪主へ相談することをおすすめします。

マナー③:会場・葬儀の日取りがなければ参列しない

葬儀案内を受け取り「葬儀日時」「葬儀場所」が記載されていない場合は、葬儀には参加しないのがマナーです。

このような葬儀案内を受け取った場合は、葬儀には招待されているわけではないということを理解しましょう。

【参列者側】家族葬に参列する際のマナー

お祈りする女性

家族葬は小規模な葬儀ですが、参列者には当然ながら一般的な葬儀マナーが求められます。

また、これ以外にも、家族葬特有のマナーもありますので解説します。

家族葬のマナー
  • 招待されていない人を誘わない
  • 香典お断りの知らせがない場合は香典を持参する
  • 服装は他の参列者と揃える

マナー①:招待されていない人を誘わない

ご自身が葬儀に参列することを許可されたからといって、ご自身の判断で葬儀に呼ばれていない方を誘って家族葬に参列することはマナー違反です。

冒頭でお伝えしたように、遺族は小規模で故人を見送りたいと考え家族葬を行っています。

もしくは、なるべく故人の死を周囲に知られたくないという事情があるかもしれません。

遺族の感情を無視した軽率な行動は、絶対に控えてください。

マナー②:香典お断りの知らせがない場合は香典を持参する

家族葬では、遺族側が香典をお断りするのが通例ですが、この香典は必ずしも不要とは限りません。

そのため、葬儀案内の記述に香典不要の文言がなかったとしても、香典を準備して葬儀に参列した方が安心です。

 

家族葬の中には、葬儀案内に香典の記述がないにもかかわらず、参列者全員が香典を遺族に渡すケースも考えられます。

葬儀案内に香典不要の記述がない場合は、喪主に事前確認をしておいた方が良いでしょう。

マナー③:服装は他の参列者と揃える

家族葬では、参列者が少なくそのほとんどが身内となるため、服装に関してはそれほど厳密なマナーがないように感じます。

しかし、通常の家族葬であれば、葬儀参列者は一般葬と同様に喪服を着用します。

 

服装を間違えてしまうと、それだけで葬儀の雰囲気を壊してしまうことになりかねません。

ましてや服装を間違えてしまった方が、親族でもない故人の友人・知人であった場合、周りから好奇の視線を向けられて、落ち着いた気持ちで葬儀に参列することができないでしょう。

 

服装に関して不安な場合は、事前に喪主や葬儀参列者へ質問し、他の参列者と同じ服装で家族葬に臨みましょう。

【参列者側】家族葬に参列しない際のマナー

手を合わせる参列者

家族葬では、葬儀に参列したくともできない場合もあり、その場合はであっても遺族に対する配慮は必要です。

葬儀に参列することができないが、どうしても故人に対して弔意を表したいという思いから自分勝手な行動を取ってしまう方もいます。

このような行動は、遺族からすると煩わしい行為と捉えられてしまうため注意が必要です。

家族葬に参列しない場合のマナー
  1. 葬儀前のお悔み電話は控える
  2. 香典・供花は遺族が辞退していなければ送れる
  3. 弔問日は状況を確認してから判断する
  4. 弔電は送ることができる

マナー①:葬儀前のお悔み電話は控える

葬儀前の遺族は、故人との別れの時間をゆっくりと過ごし、徐々に自身の気持を整理して葬儀に前向きになろうとしています。

そのため、このタイミングで遺族に対するお悔み電話はマナー違反です。

 

お悔やみの電話は、遺族の状況が落ち着いた頃合いを見計らってかけることが適切です。

遺族の状況にもよりますが、葬儀終了後一週間が経過したあたりが、お悔やみの言葉をかけるのには相応しい時期でしょう。

マナー②:香典・供花は遺族が辞退していなければ送れる

家族葬に参列できないなら、せめて香典だけでもと考えてしまいます。

しかし、訃報連絡の際に香典辞退を記載されている、あるいは口頭で香典辞退の旨を伝えられた場合は、香典を送ることはマナー違反です。

なぜなら、遺族が香典を受け取るということは香典返しを行わなければならず、遺族の負担を増やしてしまうからです。

 

同様に、家族葬に参列できない場合は、せめて供花を送りたいと考える方もいますが、この供花のお返しも遺族の負担となります。

そのため、遺族が供花を辞退している場合は、絶対に送ってはなりません。

仮に供花についての記述がない、もしくは供花辞退の報を受けていない場合でも、送る場合には遺族への確認が必要です。

遺族にとっては、金銭的な負担もさることながら、故人と最後の時間をゆっくりと過ごすため家族葬を行っています。

家族や親族以外の方の干渉を出来るだけ避けたいとの思いもあるため、家族葬では家族の気持ちを最優先に行動しなければなりません。

マナー③:弔問日は状況を確認してから判断する

家族葬に参列できなかった場合は、弔問をして弔意を示したいと考えるものですが、この弔問にもマナーがあります。

ただし、葬儀案内を確認し弔問辞退の文言ががあった場合は弔問も控えなければなりません。

弔問するタイミング

弔問に訪れるタイミングは、早すぎても遅すぎてもマナー違反です。

具体的には、葬儀が終わり一週間程度経過したタイミングで弔問すると良いでしょう。

弔問する際には、事前に連絡を入れ確認を取ったうえで弔問します。

お供えもの

弔問に訪れる際には、お供え物を持参するのがマナーです。

具体的なお供え物は、次のようなものが一般的です。

お供えものの例
  • お菓子
  • お線香
  • お花

服装

弔問する際の服装は、派手な色の服装はマナー違反です。

グレーや紺色の落ち着いた色合いの平服を心掛けてください。

マナー④:弔電は送れる

家族葬に呼ばれていたにも関わらず参列することができない場合は、弔電を出し弔意を表すことができます。

家族葬では、返礼品が必要な香典・供花を辞退する遺族は多いですが、返礼品を必要としない弔電は送っても問題はありません。

弔電の手配方法

弔電の申し込み、次の方法で注文することが可能です。

弔電の手配方法
  • 電話注文
  • 郵便局
  • インターネット
  • 電話注文:115番に電話してオペレーターとやり取りしながら文面を作成します
  • 郵便局:郵便局に出向き窓口で文面を作成します
  • インターネット:パソコンの画面上で文例を参考にしながら文面を作成します

弔電費用

費用は弔電が書かれた台紙の値段で上下しますが、費用相場は3,000円から5,000円が一般的です。

まとめ

家族葬を行う場合、家族葬が一般葬とは異なるマナーや注意点があることを理解して、慎重に対応しなくてはなりません。

ただし、これらは遺族の気持ちを把握することを念頭に入れることで、自身がどのような対応をすれば良いのか理解できるはずです。

遺族がなぜ家族葬を選択したのか、その背景をよく考えて行動することができれば、マナー違反を起こすこともなく落ち着いた雰囲気の中で故人をゆっくりと送り出すことができるでしょう。

この記事を監修したのは、