【2020】終活とは?いつから始める?おすすめのノートの種類と書くべき内容

終活とは その他

近年急速に広がる少子高齢化や核家族化を原因として、自身やその家族の人生の最後について行動する「終活」を行う方が増えています。

しかし、いざその行動を起こそうと思ってもどこから手をつけて良いのかわからず、時間だけが経過する方は多いものです。

ここでは、ご自身の最後に向けた「終活」の進め方を説明しながら、「エンディングノートの種類・活用方法」「作業を始める時期」「効率の良い作業を行うポイント」など、終活を上手に行うための方法を解説します。

終活とは

終活カウンセリングを受ける女性

初めに、「終活」とはどのような意味を持つ言葉なのかを解説します。

終活は「人生の終わりについて考える活動」を訳した造語で、自身が亡くなったあとの諸々の作業を、生前のうちから自ら行う行為です。

これまでの常識では、自身の死後の話は縁起が悪いためタブーとされてきましたが、現在では昔のような感覚はむしろまれになった印象があります。

このような死生観の変化も、終活が一般化された要因と考えられています。

背景

2009年に終活に関する書籍が出版されてたことをきっかけに、映画の公開や流行語大賞の選出を経て、終活は社会現象を巻き起こし私たち一般人にも馴染みのある言葉となりました。

また、当時は「団塊の世代(1947年~1949年生まれ)」が定年退職を迎える時期と言うこともあり、日本が抱える高齢化現象を象徴する時代であったことも終活が広まった背景です。

目的

終活の目的は、ご自身が亡くなることによって起こるさまざまな負担を、できる限り家族にかけないようにすることです。

そのためには、まずは自身の死と向き合い、ご自身の置かれている状況を客観的に判断し、それに向けて行動を起こす必要があります。

 

これにより、自分には何ができて何ができないのかを整理することができ、ご自身の死に向けての必要な作業が何であるのかが明確にわかるのです。

なお、この際に行う作業には次のような種類があります。

行う作業
  • ご自身の葬儀内容の決定
  • お墓の購入
  • 遺言書の作成
  • 財産相続の準備
  • ご自身の持ち物の生前整理

終活のメリット

終活のイメージ

ここでは、終活を行うことで得られるメリットについて解説します。

ここにタイトル
  • 前向きな老後を送ることができる
  • 充実した老後を送ることができる
  • 相続関係のトラブルを回避できる

メリット①:前向きな老後を送ることができる

終活を行うことで自身の希望が家族や親戚に伝わり、老後の生活を前向きに送ることができます。

なお、終活を行う意志を伝える際には、自身の健康状態から切り出すことで周囲は熱心に耳を傾けてくれくれるようになります。

メリット②:充実した老後を送ることができる

人生の最終地点が「死」であるなら、先行きが曖昧な最終地点を目指すより、ある程度はご自身で予想できる方が残りの人生を有意義に過ごすことができるでしょう。

終活は残りの人生を客観的な視点から逆算するため、長期的な目標が立てやすく、結果的に充実した毎日を送ることができます。

メリット③:相続関係のトラブルを回避できる

金銭を分配する相続では、誰がどれだけの金額を受け取ることができるのかを明確にしなければ、遺族間で大きなトラブルに発展してしまう場合がります。

遺言者を残すなどの対策はもちろん、相続する相手と事前に話し合いを持つことで、トラブルが起きる確率を少なくすることができるでしょう。

終活の進め方

引き出しに入れられた印鑑と通帳

終活で行うべき行動は非常に広範囲に及ぶため、事前の知識がなく漠然と行ってもかえって手間が増え、時間の割にはあまり進まないことが多いものです。

ここでは、就活の進め方について効率の良い方法を解説します。

終活を進める手順
  • 身の回りのものの整理を始める
  • 財産整理や相続の準備を始める
  • お墓の準備を始める

ステップ①:身の回りのものの整理を始める

終活で最初に行うべき行動は、ご自身の身の回りの品に関する整理です。

最初にできる限り物を減らす「断捨離」を行い、残すものについても自身の死後に処分する場合は、その処分方法について家族に明確な指示を出しておきます。

 

また、「デジタル終活」と呼ばれる、各種データに関しても整理することをおすすめします。

デジタルデータの中に家族に残したいものがあればそれを集約し、他の方に見られたくないデータがあれば、この機会に処分してしまいましょう。

デジタルデータには次のものがあります。

デジタルデータの例
  • パソコン・スマートフォンにある写真や動画
  • アドレス帳に保存されている個人情報
  • ネットバンクの情報
  • オンライントレード情報
  • クレジットカード情報など

これらの行為はすべて生前整理と呼ばれ、終活を行う上でメインとなる作業です。

ステップ②:財産整理や相続の準備を始める

先ほど解説した生前整理の中には、自身の財産を整理する「財産整理」も含まれます。

「もの」に関する整理が終わった後は、「財産」についての整理を行いましょう。

財産目録を作る

財産整理を行う際には、財産目録の作成を行います。

人が亡くなった後にはその方の財産を遺族間で分け合うことになりますが、財産がどの程度あるのかは遺族が調べなくてはなりません。

この財産を調べる行為は非常に手間と時間がかかるため、あらかじめ自身が所有する財産を目録にして残すことで、遺族の負担は大きく減らすことができます。

 

また、財産をあらかじめ知っておくことで相続税対策をすることも可能です。

場合によっては生前贈与を行い税金対策することもできるため、財産目録を作成したら弁護士や税理士へ相談してみましょう。

なお、財産には次の物が含まれます。

財産に含まれるもの
  • 現金
  • 預貯金
  • 土地
  • 有価証券
  • 宝石・骨董品 など

遺言書を作成する

財産に関し特にご自身の意思を示したい場合は、遺言書を作成し法的効力を持たせましょう。

遺言書が無くても民法の規定によって財産分割はされますが、相続人以外の方に財産を引き継ぎたい場合や、特定の財産を特定の方に引き継ぎたい場合などは、遺言書を作成した方が確実です。

ステップ③:お墓の準備を始める

生前整理・財産整理を行った後は、ご自身が入るお墓についての決定を行いましょう。

先祖代々のお墓があり、そのお墓に入りたいと希望するならお墓の準備は必要ありません。

しかし、ご自身でお墓を用意する方は決めなければならないことがたくさんあります。

ここでは、お墓を立てる際の墓地の選び方を解説します。

墓地の種類を決める

まずは、お墓を立てる墓地を決めなければなりません。

墓地の種類と特徴は次のとおりです。

墓地の種類と特徴
  • 公営墓地:都道府県・地区町村が運営する墓所で、墓石の大きさや墓所と同じ住所地の方しか利用できないなどの制約がある
  • 民営墓地:宗教法人・公営法人などが運営する墓所で、制約が少ない反面費用は高額
  • 寺院墓地:宗教法人が運営する墓所で、檀家となることが条件となるためお布施が必要となり費用がかかるが、法要全般は寺院側が行ってくれる

墓地を選ぶ際のポイント

  • 宗派:公営墓地・民営墓地には宗派の指定がありませんが、宗教法人・寺院が運営している墓地では宗派による制約があるため注意が必要
  • 設備と立地条件:場所によって交通機関へのアクセスが悪く、バリアフリー・駐車場・トイレなどの設備が悪い場合もあるため事前確認が必要
  • 環境:故人が安らかに眠れるよう、「日当たり」「水はけ」「地形の特徴」などを考慮して最適な場所を選ぶ

エンディングノートの活用方法

ベンチに置かれたエンディングノート

終活の中で決まったことや整理した内容はエンディングノートに記載し、周囲にノートの存在を知らせておきましょう。

これにより家族は、自身が意思疎通が困難になった場合でも、エンディングノートを見ることで希望を知ることができます。

このように、万が一の時に活用するとができるエンディングノートは、終活には欠かすことができないアイテムなのです。

書き方

エンディングノートは、初めから順番に書き進めるのではなく、自分が必要だと感じた項目や決定した項目から書きましょう。

書きやすい部分から書き始め、後で修正できるように鉛筆を使い書き込んでください。

なお、エンディングノートには法的な拘束力はありません。

そのため、現時点での相続に関する希望なども比較的簡単に書き留めておけるため、自身の意思をまとめる意味でも活用することができます。

エンディングノートに記載する内容

エンディングノートに書かれた家系図

エンディングノートには伝えたい項目を設けることで、ご自身の希望も整理しやすく見る側にとっても内容が伝わりやすくなります。

ここでは、エンディングノートに記載する項目を解説します。

エンディングノートの内容
  • 自分に関すること
  • 親戚や友人に関すること
  • 資産に関すること
  • 医療・介護に関すること
  • 葬儀方法に関すること
  • お墓に関すること
  • 遺言者に関すること

内容①:自分に関すること

自身についての情報は次の項目として記載します。

内容②:親戚や友人に関すること

自分と関係する人物との間柄や連絡先は次の項目として記載します。

内容③:資産に関すること

財産についての情報は次の項目として記載します。

内容④:医療・介護に関すること

医療・介護をうける上での希望は次の項目として記載します。

内容⑤:葬儀方法に関すること

葬儀に関する希望は次の項目として記載します。

内容⑥:お墓に関すること

自身が入るお墓についての希望は次の項目として記載します。

内容⑦:遺言者に関すること

遺言者に関する内容として次の項目を記載します。

エンディングノートの種類と価格

エンディングノートと電卓

エンディングノートは、次にあげる4種類に分けることができます。

この種類ごとに書き込み欄に違いがありますので、自身の状況に即したエンディングノートをお求めください。

エンディングノートの種類
  • 寺院が配布しているもの
  • 葬儀社が配布しているもの
  • 弁護士が監修しているもの
  • 終活の専門家が配布しているもの

種類①:寺院が配布しているもの

思い出や自分史に関する書き込み欄が多いことが特徴で、無料でいただけます。

種類②:葬儀社が配布しているもの

葬儀やお墓に関する書き込み欄が多いことが特徴で、無料でいただけます。

種類③:弁護士が監修しているもの

相続人に関する書き込み欄が多いことが特徴です。

インターネットやお近くの書店で購入でき、価格は1,000円から1,500円ほどです。

種類④:終活の専門家が配布しているもの

全体的にバランスの良い記載内容が特徴です。

インターネットやお近くの書店で購入でき、価格は1,000円から1,500円ほどです。

終活はいつから始める?

束ねられた手紙

ここまでは終活のやり方、エンディングノートの書き方などについて解説してきました。

では、この作業は具体的にはいつくらいから行うのがベストなのでしょうか?

ここでは、終活を始める時期について解説します。

定年を迎えた時

終活を始める時期として一番多いのは、定年退職を期に行う方法です。

終活はこれからの人生を考え、遺族に迷惑をかけないよう様々な情報を集め、ときには法律上の手続きを行うため片手間ではできません。

仕事を終えることで時間的余裕と体力的余裕があるこの時期は、終活を始めるには最適でしょう。

65歳を迎えた時

個人差もありますが、終活を行う最も適した年齢は65歳あたりと言えるでしょう。

日本人の平均寿命は男性・女性共に80歳を超えていますが、健康上の問題を抱えることなく活動できる「健康寿命」は、男性で71歳・女性で74歳です。

このように、平均寿命は80歳を超えていますが、活動的な生活を送れるのは70歳前後となります。

そのため、65歳あたりから少しずつ終活を始めるという意識が丁度良いと考えられているのです。

終活の作業のポイント

説明を受ける男性

終活作業を効率的に行うには、体力を要する作業から始めることがポイントです。

定年退職や65歳になったことをきっかけに一気に終活作業を行うのではなく、体力が必要な作業から段階的に行いましょう。

ここでは、体力が必要となる作業をピックアップして解説します。

介護施設の選定

体の自由がきかなくなったときや認知症により正常な判断が難しくなったとき、「この施設に任せれば安心できる」と思える介護施設選びは、自身だけでなく残された家族にとっても重要な作業です。

このような施設の選定は、自らその施設に赴き最終判断をするため、思った以上に体力が必要な作業になります。

不用品の整理

大型の不用品をご自身で処分するには、もちろん体力は必要です。

しかし、小さなものを処分する際にも、その処分をどうするのかの判断は意外と精神的な疲労感を伴うものです。

精神的に充実していないときには作業はまったく進まないため、心身ともに健康な時期に不用品を整理することをおすすめします。

お墓の準備

新しくお墓を購入するには、介護施設同様に現地見学が不可欠です。

そのため、できるだけ体が自由に動くうちから墓石や墓所を探す必要があるでしょう。

なお、これまで守ってきた先祖代々のお墓を閉める「墓じまい」を行う場合も、できるだけ早めの行動を心掛けてください。

子供世代が親の終活のためにできること

整理された本棚

終活は病気などで意思疎通ができなくなった後でも、本人の希望をかなえるために行う行為です。

また、この希望をかなえるために家族が円滑に手続きを行うための準備でもあります。

このような目的を基準に考えれば、私たち子供世代は親が行う終活のためにできることがたくさんあるものです。

ここでは、次の3種類に絞って親の終活に役立つ子供世代の行動を解説します。

「介護施設」「葬儀」「お墓」に関する情報収集を行う

「介護施設」「葬儀」「お墓」に関する情報は、できれば親子で話し合うのが理想です。

両親から離れて生活していて年に数回しか里帰りしかできない場合などは、せめてパンフレットを取り寄せるなどして情報の共有に務めましょう。

実家にある不用品の整理を行う

実家にある荷物の中には、子供の荷物も多く含まれているものです。

その中には小さい頃の思い出の品もあるため、親の判断だけでこれらの荷物を整理するのは気が引けてしまいます。

これらの荷物の処分は子供が行い、親が所有している荷物に関しても処分に関与しましょう。

緊急時の連絡先の整理を行う

親と離れて暮らす方の中には、親戚の連絡先をご存知ない方も多くいます。

このような方は、親に万が一の事態が起こった時にどこに連絡を入れたら良いのかわからず、連絡が遅れる可能性があります。

緊急時の連絡先は子供世代で共有し、もしもの事態に備えましょう。

まとめ

滴り落ちる雨粒

終活はご自身の人生を最後まで全うするための作業ですが、これは残された遺族に対して「迷惑をかけたくない」という思いから行う行動でもあります。

ご自身の最後が悔いのない人生だったと言えるよう、また大切な家族に負担をかけないようにするためにも「上手な終活」を行い、人生の後半を楽しくハツラツと過ごせるようにしたいものです。

 

なお、今回はエンディングノートについて解説しましたが、法的な拘束力があるものには「遺言」があります。

書き方によっては法的な力を持たなくなってしまうので、遺言書を検討している方は一度目を通しておくことをおすすめします。

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