家族葬は、故人と縁が深い人達が少人数で集まり、最期のお別れの時をゆっくりと過ごせる小規模な葬儀形式です。
家族葬は一般葬よりも自由度が高く、葬儀費用も少なくて済むことから、現代では多くの人が家族葬による葬儀を選ぶようになりました。
しかし、家族葬にはさまざまな形式があるため、どのような家族葬を行うかによって費用もまちまちで、大まかな相場がわからず悩むケースも少なくありません。
今回は、家族葬に掛かる費用の内訳や相場とともに、家族葬を行うメリット・デメリットについても詳しく紹介します。
目次
家族葬とは

家族葬とは、ごく親しい人達だけで静かに故人の最期を見送る、小規模な葬儀のことです。
一般葬と比較すると、すべてにおいて規模が小さく参列者もごく少数に限られるため、遺族もゆっくりとした時間を過ごすことができます。
さらに、家族葬は一般葬よりも費用が掛からないことから、近年多くの人から注目されるようになりました。
「形式にとらわれない故人らしい葬儀をしたい」「費用の面に不安があるので安く葬儀を行いたい」という人にとって、家族葬は理想的な葬儀として広く受け入れられています。
一般的な葬儀と比べて家族葬は高い?安い?

家族葬についてよく聞かれるのが、「一般葬と比べると費用が安い」という意見です。
単純に費用だけを比較するなら、家族葬の方が一般葬よりも安く行うことができます。
しかし、家族葬は小規模葬なので参列者も限られており、いただく香典も少なくなります。
そのため、葬儀費用へ組み込める金額も少額です。
結果として自己負担費用が大きくなり、一般葬と費用が変わらなくなるケースもあります。
ただし、家族葬にはさまざまな葬儀形式があり、どのような家族葬を行うかによっても費用に違いがあります。
したがって、必ずしも一般葬と同じになるわけではありません。
まずは、家族葬の平均相場や種類をよく把握しておき、葬儀形式的にも費用の面でも、より自分達に相応しい家族葬を行うことが大切です。
家族葬のメリット・デメリット

家族葬は、遺族にとってメリットの多い葬儀形式ではありますが、一方で考慮しておくべきデメリットも存在します。
家族葬を選ぶときには、メリットとデメリットをよく比較して考えることが大切です。
ここでは、家族葬のメリットとデメリットについて詳しく紹介しますので、家族葬を検討する際の判断材料にしましょう。
メリット
家族葬で一番に挙げられるメリットは、葬儀費用が安く抑えられるという点です。
特に、故人が突然亡くなって葬儀費用を準備することが難しかったり、生活が苦しく生活保護などを受けたりしている人にとって、家族葬の費用の安さは安心できる材料と言えます。
さらに、家族葬にはさまざまな形式があるため、故人の遺志や遺族の希望を反映させて、自由な形式で葬儀ができることも注目されるメリットです。
一般葬の場合、ある程度流れが決まっている中で忙しく対応しなければならないため、遺族はゆっくりと故人を見送ることができません。
家族葬で自由な形式の葬儀ができれば、故人や遺族の希望にできるだけ沿った形で、最期のお別れをゆっくりと行えます。
デメリット
遺族にとってメリットが多い家族葬ですが、家族葬には考慮しなければならないデメリットもあります。
家族葬は、遺族がお声掛けした参列者だけで行う小さな葬儀形式です。
したがって、家族葬に参列できなかった人が葬儀後に弔問に訪れるため、遺族は個別に弔問対応をしなければなりません。
また、参列者が少ない場合はいただける香典も少なくなるため、家族葬の費用に組み込めず自己負担が大きくなる可能性があります。
さらに、家族葬という葬儀形式は一般葬と違いがあるため、周囲の人から理解を得られずトラブルになることも少なくありません。
家族葬を選択する前には、このような家族葬のデメリットもよく考慮してから決断するようにしましょう。
家族葬の平均費用の相場

家族葬の費用は、葬儀会社や地域の違いによって費用も異なってくるため、比較検討する上で平均費用の相場を知っておくことが重要です。
ここでは、家族葬の平均相場について、地域ごとに分けて紹介しましょう。
- 全国平均:100万円
- 東北・北海道:90万円〜100万円
- 関東:100万円〜110万円
- 関西:90万円〜100万円
- 九州:80万円〜120万円
全国平均の相場:100万円
最初に、家族葬の全国平均の相場を紹介します。
全国平均の相場は100万円で、この金額を基準に葬儀社選びやプラン選びをすれば、費用で迷うことがありません。
もちろん、この金額は平均なので、葬儀社によって金額が上下することもありますし、選んだプランによって金額が変わることもあります。
さらに、地域によって物価の違いもあるため、まずはこの全国平均の相場を基準にし、そこから金額の上限・下限を大まかに決めていくと良いでしょう。
東北・北海道の平均相場:90万円〜100万円
東北・北海道の家族葬の平均相場は、90万円〜100万円です。
東北・北海道の一般葬の費用は、平均すると140万円〜150万円が相場なので、家族葬にするとかなり費用が抑えられます。
しかし、東北・北海道の葬儀は地域によって弔問客も多く、家族葬であってもある程度の規模を想定しなければならないかもしれません。
平均相場は90万円〜100万円ですが、故人の付き合いの広さなども考慮して、家族葬の規模や費用を考えましょう。
関東の平均相場:100万円〜110万円
関東の家族葬の平均相場は、100万円〜110万円です。
関東の一般葬の平均相場が130万円〜150万円なので、家族葬にすることで30万円〜40万円の費用が抑えられます。
ただし、注意しなければならないのが火葬場の予約状況です。
首都圏では、近年火葬場が混み合っている傾向にあり、最悪の場合1週間以上火葬を待たなければならないケースもあります。
家族葬であっても、「葬儀をしてから火葬」という流れが一般的なので、火葬場の予約ができなければその間遺体を適切な場所に安置しなければなりません。
そのような状態になると、追加料金として安置場所の使用料などが掛かってくるため、家族葬の平均費用よりも高くなる可能性があります。
費用の面を重視して家族葬を検討する場合は、火葬場の予約状況まで考えてから葬儀社を選ぶようにしましょう。
関西の平均相場:90万円〜100万円
関西の家族葬の平均相場は、90万円〜100万円です。
関西の一般葬の平均相場が、120万円〜130万円なのを考えると、関西の家族葬は一般葬よりも30万円ほど安くなる計算になります。
関西では、昔から近隣同士の助け合いが盛んだったことから、一昔前までは自宅葬での一般葬儀も多くみられましたが、現代では葬儀社に依頼して葬儀を行うようになりました。
家族葬の葬儀形式の中には、自宅で小さな葬儀を行い故人を送り出す自宅葬もありますので、自宅葬を手伝ってくれる人がいるのであれば、この形式も視野に入れて考えると良いでしょう。
九州の平均相場:80万円〜120万円
九州の家族葬の平均相場は、80万円〜120万円です。
九州の一般葬の平均相場が120万円〜140万円なので、どんな家族葬を行うかによって最大20万円ほど費用が安くなる計算になります。
一般葬での120万円と家族葬の120万円を比較して考えると、香典辞退のケースが多い家族葬では自己負担額の面が大きなデメリットになるかも知れません。
しかし、何かしらの事情で遺族が大勢の参列者に対応できないのであれば、遺族の精神的負担を考えて家族葬を考た方が賢明です。
家族葬の費用は工夫をすれば安くすることも可能ですし、葬儀社によっては遺族の経済状態に合わせて最適なプランを提示してもらえます。
まずは、状況をよく説明して複数の葬儀社に相談してみましょう。
家族葬の相場は葬儀の種類でも異なる

家族葬にはさまざまなプランがありますが、どのような葬儀形式を選ぶかによって掛かる費用も異なります。
ここでは、家族葬の相場を葬儀形式に分けて紹介します。
それぞれの葬儀の内容と費用を確認し、家族葬の葬儀プランを考える参考にしてみてください。
- 直葬の相場:20万円
- 一日葬の相場:50万円
- 自宅葬の相場:50万円〜100万円
- 小規模葬の相場:100万円〜150万円
- 無宗教葬の相場:プランで異なる
直葬の相場:20万円
直葬とは、お通夜とお葬式を一切行わず、遺体を納棺して安置した後すぐに火葬をする形式の葬儀です。
直葬は火葬式とも言われており、最小限の仏具や棺・お花などの供物を用意するだけなので、およそ20万円ほどで故人を見送ることができます。
お通夜とお葬式がないため、遺族に掛かる負担も最小限で済むというメリットはありますが、お通夜とお葬式がない形式の葬儀は、しきたりを重んじる人には受け入れ難いことでしょう。
直葬による家族葬を考える際は、必ず遺族・親族の間でお互いの意見を交換し、理解を得てから行うようにしてください。
一日葬の相場:50万円
一日葬とは、本来お通夜・お葬式と2日に分けて行われる葬儀のうち、お通夜を行わずお葬式だけを行う形式の葬儀です。
お葬式から火葬までが1日だけで済むため、遺族の負担が軽減されるだけではなく、高齢者や遠方からの参列者にもメリットがあります。
ただし、遺体の火葬は「故人が亡くなってから24時間後」と法律で決められているので、故人が亡くなった時間によっては実質2日は掛かります。
しかし、お通夜の法要がないだけでも精神的負担は軽くなりますし、そのぶんの費用も掛かりません。
一日葬の費用の相場は50万円なので、葬儀費用のほかに参列者の年齢や状況も考慮したい人は、一日葬による葬儀を検討してみましょう。
自宅葬の相場:50万円〜100万円
自宅葬とは、その名の通り自宅を葬儀場として使用する形式の家族葬です。
現代では家族葬の一つという認識が多いですが、一昔前までは自宅葬の葬儀が一般的な葬儀として行われていました。
自宅葬は、故人が慣れ親しんだ家で最期のお別れができるほか、遺族も自宅で過ごすことができるため、精神的な負担も軽くなります。
自宅での葬儀なので多少お手伝いは必要になりますが、親しい人達に手伝っても貰いながら行う自宅葬は、温かな気持ちで故人を見送れるため人気です。
自宅葬の相場は50万円〜100万円なので、遺族・親族で話し合いお手伝いを頼める人がいるようなら、自宅葬を検討してみても良いでしょう。
小規模葬の相場:100万円〜150万円
小規模葬とは、一般葬とほぼ同じ流れの葬儀形式を、少人数の参列者で行う形式の葬儀です。
小規模葬の参列人数も、「10人〜15人前後」「15人〜20人前後」「30人前後」と分けられており、参列者の人数によって小規模葬の相場も変わってきます。
小規模葬の葬儀内容自体は一般葬とほとんど変わりませんが、参列者の人数やお声掛けする人を遺族が選べるため、本当に親しい人だけでゆっくりと故人を見送れるプランです。
小規模葬の相場は100万円〜150万円ですので、地域によっては費用的に一般葬と変わらないかも知れません。
しかし、親しい人たちだけで見送る葬儀は遺族の精神的負担が軽くなりますので、心のケアを第一に考えたい人にはおすすめです。
無宗教葬の相場:プランで異なる
無宗教葬とは、簡単にいうと宗教要素を一切排除した葬儀のことです。
例えば、仏式による読経や戒名、神式による儀式などは宗教要素の入った葬儀になるため、それに合わせた葬儀の準備をしなければなりません。
無宗教葬は、宗教関係の費用がなくなるぶん安くはなりますが、故人の好きな音楽を流す音楽葬やお花を献花するお花葬など、自由なプランに合わせて費用が掛かります。
つまり、無宗教葬は自由度が高いというメリットがあるものの、プランの内容によって費用が異なるため相場がはっきりしないのです。
無宗教葬を考えており、「このような葬儀にしたい」というはっきりしたプランを持っている場合は、詳細をメモして葬儀社とよく相談し、見積もりを出してもらってから判断しましょう。
家族葬の費用の内訳

家族葬は、一般葬に比べると費用は安くなります。
しかし、家族葬であっても必要最低限掛かる費用はあり、その内訳を知っておかないと思わぬ出費で慌てるケースもあるのです。
では、家族葬の費用の内訳はどのようになっているのが、内訳の具体的な例を紹介しましょう。
- 葬儀や火葬に必要な仏具・しつらえの費用
- 読経や戒名などの宗教に掛かる費用
- 施設使用に掛かる費用
- 飲食に掛かる費用
葬儀や火葬に必要な仏具・しつらえの費用
家族葬であっても、ある程度の仏具を揃えたり祭壇などを揃え、葬儀としての形式を整えなければなりません。
それを揃えるために必要なのが、葬儀や火葬に必要な仏具・しつらえのための費用です。
仏具やしつらえに必要な具体例は次のような物ですので、すでにあるものや頼まなければならないものを確認してください。
- 枕飾り
- 祭壇
- 白木位牌
- 焼香具
- ろうそく立て
- リン
- 遺影
- 棺
- 死装束
- 骨壷
- 骨壷袋
- 供物
- 供花
- 霊柩車や寝台車の手配
葬儀社から葬儀・火葬のセットとして提示されている内容は、どこの葬儀社に頼むかによっても異なります。
急な葬儀の場合は難しいですが、終活などで時間に余裕がある場合は複数の葬儀社からパンフレットをもらい、よく比較検討するようにしましょう。
読経や戒名などの宗教に掛かる費用
日本で一番多いのは「仏式による葬儀」なので、僧侶に読経して頂いたり戒名などを授かったりする場合にも費用が掛かります。
これらの費用は僧侶に対する「お布施」になるため、葬儀社に相談してもはっきりとした費用はわかりません。
一番良いのは、読経や戒名などのお願いする寺院に尋ねたり、同じ檀家の人に相談することです。
事前にある程度の目安が知りたい場合は、寺院や周囲の人に相談してみましょう。
施設使用に掛かる費用
お通夜や葬儀で葬儀社の施設を使用すると、使用した部屋の数は日数分の費用が掛かります。
具体的には、遺体を安置しておく控え室の使用料、葬儀を行う会場の使用料、通夜振る舞いなどを行うための会場の使用料などがこれにあたり、使用した部屋数や日数によって費用が異なるのです。
仮に、小さなお別れ会のような家族葬を行なったとします。
故人が亡くなった日から二日後に火葬の予約ができたとすると、部屋を借りなければならない日数は亡くなった日を含めて3日間です。
参列者が少なく控え室を一室、会場を一室借りたとしても、合計で3日分の施設使用料を用意しなければなりません。
施設使用料は、借りる日にちが多いほど費用も掛かってきますので、施設使用料が大きい場合は日数を減らすなどの工夫が必要です。
飲食に掛かる費用
飲食に掛かる費用とは、参列者に振る舞う料理や飲み物の料金のことです。
家族葬の場合は、もともと参列者も少人数なので一般葬に比べると安いですが、それでも参列者が20人を超えるとそれなりに費用が掛かります。
例えば、参列者が20人の家族葬を行なったとき、参列者一人につき3,000円の食事を用意すると、一食に掛かる費用は6万円になります。
これとは別に、ビールやお茶・ジュースなどの飲み物も必要になるので、少なく見積もっても10万円ほどの飲食費用が掛かるのです。
もちろん、どのような食事を頼むかによっても費用は異なりますし、参列者の人数や家族葬の形式によっても費用は変わってきます。
葬儀社に相談すると、詳細が書かれたパンフレットや冊子をもらえますので、よく検討してから頼むと良いでしょう。
家族葬のお布施の相場

家族葬であっても、僧侶に読経や戒名をお願いする場合には、葬儀社へ支払う費用とは別にお布施を用意しなければなりません。
お布施は、法要を行ってくださったことへの「お礼の気持ち」を包んだものなので、寺院によって金額が異なり迷う人も多いことでしょう。
そこで、ここでは僧侶に包むお布施の平均相場をくわしく紹介しますので、お布施を包む際に迷った際の目安にしてください。
お布施の平均相場は約30万円
葬儀で用意するお布施の全国的な平均相場は、およそ30万円が目安です。
内訳としては、読経で5万円〜10万円、戒名で15万円〜20万円で、僧侶に来ていただくお車代やお膳料まで含めると30万円を超えることもあります。
また、一日葬の場合は読経も一度お願いするだけですが、もしお通夜とお葬式で2回お願いする場合には、その都度お布施を用意しなければなりません。
30万円という金額はあくまで目安になりますので、読経や戒名をお願いする時には事前に調べておくことが大切です。
地域によってお布施の相場は変わる
僧侶にお渡しするお布施の相場は、地域によっても異なります。
例えば、東京や神奈川といった首都圏の場合、お布施の相場は50万円です。
愛知や静岡になると、お布施の相場が上がって60万円を超え、九州に入ると30万円を下回るケースもあります。
つまり、住んでいる地域によってお布施の相場は大きく異なるので、自分の基準に当てはめてお布施を用意してしまうと、僧侶に対して失礼になる可能性もあるのです。
目安としての相場を知ることは大切ですが、それで安心せず必ず周囲の人に相談して「住んでいる地域で相応しい相場」のお布施を用意してください。
お布施の金額は寺院や周囲に相談する
お布施の金額を知りたい場合は、お願いする寺院や周囲の人に相談するのが一番適切です。
昔からお世話になっている寺院があるなら、同じ檀家の人に尋ねれば適切な相場を知ることができます。
読経をお願いしたくてもどこに頼めば良いかわからないという際は、葬儀社に相談すると僧侶を紹介してもらえます。
お布施の件まで含めて、よく話し合ってみましょう。
家族葬の費用を相場より安くする方法

家族葬の費用は、少し工夫をするだけで相場よりも安くすることが可能です。
では、どのようにすれば家族葬の費用を安くできるのか、その具体的な方法を紹介しましょう。
- 直葬や一日葬にする
- 参列者をごく少数にする
- 葬儀のしつらえをシンプルにする
- 無宗教で葬儀を行う
- オプションの費用を見直す
- できることは自分たちで行う
- 葬儀保険に加入しておく
方法①:直葬や一日葬にする
家族葬で一番費用が掛からないのが、直葬や一日葬です。
直葬は、最低限必要な仏具やしつらえで火葬まで済ませられますし、一日葬にすればお通夜がないためその分の費用が抑えられます。
ただし、直葬の場合は周囲に受け入れられないことも多いので、必ず遺族・親族で相談してから決めるようにしましょう。
方法②:参列者をごく少数にする
参列者を少人数にすれば、借りる会場も小規模に抑えられ飲食費も少なくなるため、相場よりも安く家族葬を行えます。
しかし、参列者が少ないということはいただく香典も少額になりますので、自己負担金額をよく考えてから決めてください。
方法③:葬儀のしつらえをシンプルにする
火葬や葬儀のしつらえは、セット内容の中でもある程度ランクが決まっており、良い物を選べばそのぶん費用が掛かります。
逆に、セット内容の中でも一番シンプルな物を選べば、予定していた金額よりも安く家族葬を行えるのです。
しつらえのセット内容については、事前に葬儀社からパンフレットなどで詳細を確認できますので、よく相談しながら決めていきましょう。
方法④:無宗教で葬儀を行う
無宗教で家族葬を行うと、僧侶へお渡しするお布施は必要ありませんので、そのぶん全体的な費用が安くなります。
ただし、年配の人の中には「家族葬は受け入れられるが読経と戒名がないのは賛成できない」という人もいますので、無宗教で家族葬を行う場合は周囲の理解を得てからにしましょう。
方法⑤:オプションの費用を見直す
家族葬のセット内容をよく見ていくと、必ずしも必要でないオプションが入っていることがあります。
例えば、遺体に着せる死装束は絶対に着せなければならないわけではなく、故人が生前に気に入っていた洋服でも良いのです。
わずかな差ではありますが、オプションの中から必要ないものを省いて費用を見直してみましょう。
方法⑥:できることは自分たちで行う
家族葬の準備の中で、自分たちでもできそうなこと探して行うと、そのぶんの費用を省くことができます。
家族葬を実際に経験した人の中には、「大型ワゴンの自家用車だったので遺体は自分で連れて帰った」「親族が手伝ってくれるというので通夜振る舞いの料理は自分達で作った」というケースも少なくありません。
心と身体に余裕がないと難しいかも知れませんが、もしお手伝いしてくれる人がいるのであれば、自分たちでもできることを探して行ってみるのも良いでしょう。
方法⑦:葬儀保険に加入しておく
葬儀保険とは、高齢者でも入れる掛け捨ての少額短期保険です。
一般的な保険よりも月額の保険料が安いため、経済的に余裕がなく葬儀費用に不安がある人でも安心して入れます。
自分の葬儀費用に不安を抱えているのであれば、一度葬儀保険について説明を受け検討してみてください。
家族葬の支払い方法

家族葬の支払い方法には、「現金払い」「クレジットカード払い」「ローンでの分割払い」の3種類があります。
ここでは、それぞれの支払い方法について紹介しますので、よく内容を確認して自分に合った支払い方法を決めてください。
- 現金払い
- クレジットカード払い
- ローンでの分割払い
現金払い
現金払いは、葬儀社から請求された金額を現金で用意して支払う方法です。
大金をそのまま支払うこともありますが、多くの場合は葬儀社から指定された振込先へ直接振り込みます。
あらかじめ葬儀費用が用意されている場合は、現金払いを選択すると良いでしょう。
クレジットカード払い
葬儀社が対応しているクレジット会社があれば、葬儀費用をクレジットカードで支払うことも可能です。
クレジットカードの支払いでは、リボ払いや分割払いなど支払い方法も選べるため、葬儀費用が用意できてないときには有効な支払い方法と言えるでしょう。
ただし、費用がカードの限度枠内でなければクレジットカード払いはできませんし、リボ払いや分割払いは手数料も発生します。
いざというときには有効な方法ですが、カードの限度枠や経済状況をよく考慮してから決めましょう。
ローンでの分割払い
葬儀会社がクレジット会社や信販会社と提携していると、「葬儀ローン」と呼ばれるローン払いのサービスを提供していることがあります。
ローン払い選択すれば、クレジットカードがなくても分割払いができるため大変便利です。
ただし、葬儀ローンを利用するためには審査が必要になります。
まずは葬儀社に葬儀ローンが利用できるかどうかを確認してみましょう。
まとめ
家族葬の費用の相場は、家族葬を行う地域や葬儀内容によっても異なります。
まずは「どのような家族葬にしたいのか」を周囲の人とよく話し合い、複数の葬儀社に問い合わせ比較・検討して、自分の希望に沿った家族葬の形と費用を見極めましょう。