【2022】相続登記を自分でするには?流れ・必要書類・費用をわかりやすく解説

相続登記を自分でする手続き
この記事を監修した専門家は、
呉村成信
司法書士
2016年、司法書士試験合格。東京司法書士会所属。都内の司法書士事務所にて不動産登記を中心に登記業務全般に携わる。その後独立し、2019年、そうぞくドットコム不動産の立ち上げ期から参画し、プロダクトアドバイザーに就任。2021年、AGE technologiesへ入社。

不動産を持っていた人が亡くなったら、相続登記をしなければなりません。

では、相続登記を司法書士へ依頼せず、自分で完了させることはできるのでしょうか。今回は、自分で相続登記をやる場合の流れや必要書類などについてくわしく解説します。

相続登記とは

相続登記とは

不動産の名義人は、法務局に登録(登記)されています。この名義は戸籍謄本などと連動しているわけではなく、所有者が亡くなったからといって自動的に名義が変わるわけではありません。

そのため、誰がその不動産を相続するのかが決まったら、新たにその不動産を取得した相続人が法務局で名義変更の手続きをする必要があります。この手続きが、「相続登記」です。

仮に相続登記をしなければ、故人名義である不動産を売ったりお金を借りたりする際の担保に入れたりすることはできません。

また、不動産登記法の改正により、2024年4月1日以降は、相続開始後3年以内に相続登記を行わなければならないとされています。そのため、相続が起きて不動産を取得する人が決まったら、すみやかに相続登記手続きを済ませておく必要があるでしょう。

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相続登記を自分でやる全体の流れ

相続登記を自分で行う場合の全体の流れは、次のとおりです。1つずつステップを進め、手続きを進めていきましょう。

相続登記を自分でやる全体の流れ
  • ステップ1:遺言書の有無を確認する
  • ステップ2:相続財産を確認する
  • ステップ3:遺産分割協議を行う
  • ステップ4:必要書類の作成と収集を行う
  • ステップ5:相続登記を申請する

ステップ1:遺言書の有無を確認する

被相続人が遺言書を遺していたかどうかによって、手続きの流れや集めるべき書類が大きく異なります。そのため、まずは遺言書の有無を確認してください。遺言書がある場合には、自宅などに遺言書自体や遺言書を作成した痕跡が残っている場合が多いでしょう。

また、相続人から公証役場や最寄りの法務局へ確認することで、遺言書が見つかる場合もあります。公証役場や法務局で遺言書を探すためには所定の書類が必要となりますので、あらかじめ必要書類を確認してから出向くことをおすすめします。

公正証書遺言や法務局保管の自筆証書遺言があった場合

公正証書や、法務局での保管制度を利用している自筆証書遺言が見つかった場合には、その遺言書の内容に従って相続登記などの手続きを進めます。遺言書で各財産の取得者が漏れなく決められていた場合には、原則として遺産分割協議は必要ありません。

自宅などで保管の自筆証書遺言があった場合

法務局での保管制度を利用していない自筆証書遺言が見つかった場合には、はじめに家庭裁判所での検認手続きをしなければなりません。検認手続きとは、その時点での遺言書の状態を保存することで、以後の偽造や変造を防ぐための手続きです。

検認を経たうえで、その遺言書の内容に従って相続登記などの手続きを進めます。遺言書で各財産の取得者が漏れなく決められていた場合には、原則として遺産分割協議は必要ありません。

なお、遺言書に封がある場合には勝手に開封せず、そのままの状態で検認時に提出しましょう。勝手に開けてしまうと5万円以下の過料に処される可能性がある他、他の相続人などから偽造を疑われるなどトラブルになる可能性があります。

遺言書がなかった場合

遺言書がなかった場合には、遺産分割協議で不動産など各遺産の取得者を決めることになります。遺産分割協議については、ステップ3で解説します。

ステップ2:相続財産を確認する

遺産分割協議の前に、被相続人がどのような財産を持っていたのかを確認します。被相続人の財産の全体像が分からなければ、遺産分割協議を進めることが難しいためです。

相続財産を確認したら、一覧表などにまとめておくと遺産分割協議やその後の手続きを進めやすいでしょう。

ステップ3:遺産分割協議を行う

遺言書がなかった場合や、遺言書があっても不動産の取得者が決められていなかった場合などには、遺産分割協議を行います。遺産分割協議とは、相続人全員で行う、遺産分けの話し合いです。

遺産分割協議を成立させるためには原則として相続人全員の合意が必要であり、一人でも合意しない相続人がいれば遺産分割協議を成立させることはできません。

当人同士で話し合いがまとまらない場合には、家庭裁判所での調停や審判へと移行します。調停とは、裁判所の調停委員の立ち会いのもとで行う話し合いであり、審判とは裁判所が遺産分割内容などについて決断をくだす手続きです。

ステップ4:必要書類の作成と収集を行う

次に、相続登記に必要となる書類の収集と作成を行いましょう。遺産分割協議で不動産の取得者を決めた場合に相続登記で必要となる一般的な書類は、次のとおりです。

なお、遺言書がある場合には遺産分割協議書など一部の書類が不要となる他、状況によってはこれら以外の書類が必要となります。そのため、自分で相続登記をする場合には、ある程度書類が揃った段階で、書類に不備がないかどうか管轄の法務局で確認してもらうと良いでしょう。

不動産の全部事項証明書

不動産の全部事項証明書(登記簿謄本)とは、不動産についての情報や所有者についての情報などが記載された書類です。不動産の全部事項証明書は、相続登記に際して提出すべき書類ではありません。

しかし、相続登記申請書や遺産分割協議書を正しく作成するためにはこの全部事項証明書を参照する必要がありますので、あらかじめ取り寄せておくとよいでしょう。

不動産の全部事項証明書は、全国どこの法務局からでも、誰でも取り寄せることが可能です。取り寄せにかかる費用は、窓口で請求する場合、1通600円です。

相続登記申請書

相続登記申請書は、相続登記のメインとなる書類です。原則としてここに記載をしたとおりに登記がされますので、誤りのないよう正確に作成しなければなりません。

相続登記申請書は穴埋め形式ではなく、自分で一から作成する書類です。法務局のホームページに記載例が載っていますので、こちらを参照しながら作成すると良いでしょう。

遺産分割協議書

遺産分割協議書は、遺産分割協議の結果をまとめた書類です。相続登記をしようとする不動産を誰が取得したのかが分かるよう、正確かつ明確に記載してください。

記載があいまいであると、相続登記ができない可能性があります。相続人全員が協議内容に合意していることを証するため、相続人全員が署名と実印での捺印が必要です。

相続人全員の印鑑証明書

遺産分割協議書に押した印が実印であることを証明するため、相続人全員の印鑑証明書が必要です。印鑑証明書を代理で取得するには印鑑カードなどを預かる必要がありますので、それぞれ本人に取得してもらうことが多いでしょう。

印鑑証明書は、住所地の市区町村役場で取得できます。マイナンバーカードを持っていることを条件にコンビニエンスストアのコピー機の操作で取得できる場合もありますので、確認しておくと良いでしょう。

取得にかかる費用は市区町村によって異なりますが、200円から400円程度であることが一般的です。

被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本等

被相続人の相続人を確定するため、被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本、除籍謄本、改製原戸籍謄本(かいせいげんこせき)が必要です。それぞれ、その時点で被相続人が本籍を置いていた市区町村役場から取り寄せます。

被相続人の兄弟姉妹や甥姪が相続人となる場合には、これに加えて、被相続人の両親それぞれの出生から死亡までの連続した戸籍謄本、除籍謄本、原戸籍謄本も必要となります。

取得にかかる費用は、戸籍謄本は1通450円、除籍謄本と原戸籍謄本は1通750円です。

被相続人の除票

登記上の名義人と被相続人が同一人物であることを証するため、被相続人の除票が必要です。除票は、被相続人の最後の住所地の市区町村役場で取得できます。

取得にかかる費用は市区町村によって異なり、200円から400円程度であることが一般的です。

相続人全員の戸籍謄本

相続人が生存していることを証するため、相続人全員の戸籍謄本が必要です。それぞれ、本籍地の市区町村役場で取得します。

取得にかかる費用は、1通450円です。

不動産を相続する人の住民票

新たに不動産の所有者となる人の情報を正しく登記するため、不動産を相続する人の住民票が必要です。住所地の市区町村役場で取得でき、取得にかかる費用は1通200円から400円程度です。

不動産の固定資産税評価証明書または評価通知書

後ほど解説をする登録免許税額を正しく算定するため、相続登記をする不動産の固定資産税評価証明書または評価通知書が必要です。これらの書類は、不動産が所在する市区町村役場で取得します。

取得にかかる費用は、評価証明書で1通300円程度、評価通知書は無料です。

ステップ5:相続登記を申請する

必要書類が揃ったら、相続登記を申請します。相続登記の申請先は、その不動産の所在地を管轄する法務局です。あらかじめ法務局のホームページなどで管轄を確認し、正しい管轄先に申請しましょう。

相続登記の申請方法には、次の3つが存在します。

  • 法務局の窓口へ持ち込んで申請する
  • 法務局へ郵送して申請する
  • オンラインで申請する

登記申請に慣れていない場合には、できるだけ法務局へ持ち込んで申請することをおすすめします。軽微な不備であればその場で指摘してもらい、修正できる可能性があるためです。

また、オンライン申請は数回程度登記申請をする程度であれば、おすすめできません。申請用ソフトの設定などに、手間がかかるためです。

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相続登記を自分でやる場合にかかる費用

相続登記を自分で行う場合にかかる主な費用は、「登録免許税」と「必要書類の取得費用」です。なお、相続登記を司法書士へ依頼した場合には、これに加えて司法書士へ支払う報酬として、おおむね8万円から10万円程度(事務所の報酬体系や相続の状況などによって異なります)がかかります。

登録免許税

登録免許税とは、登記に際して法務局で納付するべき税金です。相続登記の際にかかる登録免許税の額は、原則として次の式で算定されます。

  • 登録免許税額(相続)=課税標準額×1,000分の4

課税標準額は、原則として、相続登記の対象となっている不動産の固定資産税評価額のうち、1,000円未満の端数を切り捨てた金額です。たとえば、固定資産税評価額が12,345,678円であれば、課税標準額は12,345,000円になるということです。

また、計算結果のうち100円未満の端数を切り捨てた額が、登録免許税額となります。

そのため、この場合の登録免許税額は49,300円です。

  • 登録免許税額=12,345,000円×1,000分の4=49,380円→49,300円

なお、その不動産の固定資産税評価額は、必要書類で挙げた「固定資産税評価証明書」や「固定資産税評価通知書」で確認できます。他にも、市区町村役場から送付される固定資産税納付書に同封されている、「固定資産税課税明細書」などの書類から確認することも可能です。

必要書類の取得費用

相続登記をするためには、上で紹介をしたとおり、さまざまな書類が必要となります。これらの書類を取得するのにかかる費用は、相続人が子や配偶者である一般的なケースで、おおむね5,000円から1万円程度になることが一般的です。

ただし、不動産の数が多い場合や不動産が各所に点在している場合、被相続人が転籍を繰り返していた場合などには、これよりも高額となる可能性があります。

また、兄弟姉妹や甥姪が相続人となるケースでは取得すべき書類が増えるため、さらに1万円ほどがかかることが多いでしょう。

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相続登記を自分でやるための条件

相続登記を自分で行おうとチャレンジすること自体は、どのようなケースであっても可能です。しかし、次の条件を満たさない状態で自分での相続登記にチャレンジしてしまえば、途中で頓挫してしまったり思うように手続きが進められず不都合が生じてしまったりする可能性があるでしょう。

そのため、自分で相続登記を行うのは、次の条件をすべて満たした場合のみとすることをおすすめします。

相続登記を自分でやるための条件
  • 数次相続が起きているなど複雑な相続ではない
  • 専門家の助言を必要としていない
  • 相続人同士の関係性が良好である
  • 自分で調べながら書類を集めたり作成したりすることができる
  • 平日の日中に何度も時間を取ることができる
  • 相続登記の完了を急いでいない

数次相続が起きているなど複雑な相続ではない

数次相続とは、不動産の名義人が亡くなった後でもともと相続人であった人が亡くなるなど、数段階で相続が起きている状態です。たとえば、不動産が祖父名義であり、祖父が亡くなった後で祖父の子である父も他界しているケースなどがこれに該当します。

このような複雑な相続では、手続きの難易度が高くなる傾向にあります。集めるべき書類や登記申請書の書き方などが、通常の相続とは異なるためです。

そのため、このようなケースでの相続登記を自分で行うことは、よりハードルが高いといえるでしょう。

専門家の助言を必要としていない

相続においては、専門家からアドバイスをもらいたいケースもあることでしょう。しかし、自分で相続登記をする場合には、専門家から助言を受けることはできません。

法務局で乗ってもらえる相談は登記手続きに関するもののみであり、登記手続きの前段階となる事項や登記と直接関係のない相談などには回答してもらえないことが一般的です。

そのため、相続について専門家からアドバイスを受けたい場合には、相続登記手続きを専門家へ依頼する必要があるでしょう。

相続人同士の関係性が良好である

相続人同士の関係性が良好でない場合には、自分で相続登記手続きをすることはおすすめできません。なぜなら、仮に遺産分割協議書などの書類に不備があった場合に、再度の押印に応じてもらえない可能性があるためです。

相続人同士の関係がよくないものの何とか遺産分割協議がまとまったという場合には、合意を翻意されてしまわないよう、手続きを専門家へ依頼してすみやかかつ確実に押印をもらうことをおすすめします。

自分で調べながら書類を集めたり作成したりすることができる

相続登記には、上で解説をしたとおりさまざまな書類が必要となります。また、挙げた例はあくまでも一般的なケースであり、状況によっては他の書類も揃えなければなりません。

登記申請書も穴埋め形式などではなく、登記をする内容に沿って自分で一から作成することが必要です。そのため、自分で相続登記をするためには、自分で一つずつ調べながら書類を集めたり作成したりできることが条件の一つとなるでしょう。

平日の日中に何度も時間を取ることができる

相続登記の申請先や事前相談先である法務局は、平日の日中しか開庁していません。また、必要書類のうちほとんどの取り寄せ先となる市区町村役場も、原則として平日の日中のみの開庁です。

そのため、平日の日中に時間を取ることができない場合には、自分で相続登記を完了させることは難しいでしょう。

相続登記の完了を急いでいない

自分で相続登記をした場合には、専門家へ依頼した場合と比較して、登記手続きの完了までに時間がかかる傾向にあります。なぜなら、一つずつ調べながら書類を集めたり作成したりすることに時間がかかりやすいためです。

また、自分で申請した場合には申請書類に不備があり補正(修正)が必要となるケースが多く、この対応でも時間がかかりやすいでしょう。

そのため、相続登記の後にその不動産の売却を控えている場合など、相続登記の完了を急ぐべき事情がある場合には、自分で相続登記をすることはおすすめできません。

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まとめ

できるだけ費用をかけずに相続登記を行いたいという場合には、自分で相続登記をすることも選択肢の一つとなります。本文で解説をした自分で相続登記をするための条件をすべて満たす場合には、自分での相続登記にチャレンジしてみても良いでしょう。

しかし、相続登記には多くの書類が必要となるうえ、登記申請書の書き方にも独特なルールがあります。そのため、慣れていない人がすべて自分で行い無事に手続きを完了させることは、容易ではありません。

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この記事を監修した専門家は、
呉村成信
司法書士
2016年、司法書士試験合格。東京司法書士会所属。都内の司法書士事務所にて不動産登記を中心に登記業務全般に携わる。その後独立し、2019年、そうぞくドットコム不動産の立ち上げ期から参画し、プロダクトアドバイザーに就任。2021年、AGE technologiesへ入社。