【2022】ゴルフ会員権は相続財産の対象!評価額の計算や売却の方法は?

ゴルフ会員権の相続手続き
この記事を監修した専門家は、
牛腸真司
税理士
立命館大学卒業2011年、税理士登録。税理士登録番号は118275。2012年 東京都港区益本公認会計士事務所(現税理士法人総和)にて資産税対策専任。2015年 千葉県税理士会登録。千葉県税理士会松戸支部広報部員。

 

亡くなった人(「被相続人」といいます)がゴルフ会員権を持っていた場合、このゴルフ会員権について相続手続きをする必要があります。

ゴルフ会員権にはさまざまな形態があり、また、相続については会員となっているゴルフ場によって承継のルールが異なりますので、一つずつ確認をしながら進めていく必要があるでしょう。また、ゴルフ会員権は、相続税の対象ともなります。

今回は、ゴルフ会員権の相続について詳しく解説します。

ゴルフ会員権とは

一口に「ゴルフ会員権」といっても、その権利の形態はさまざまです。現在流通しているゴルフ会員権の主な形態には、次のものが挙げられます。

なお、規約や定款などによっていわゆるプレー権については相続を認めておらず、預託金などの返還請求のみができるゴルフ場も存在するうえ、名義書換にあたって名義変更料などの支払いが必要となる場合も少なくありません。

手続き方法や相続に関する決まりについては、あらかじめ各ゴルフ場に確認しておくと良いでしょう。

預託金制

現在流通しているゴルフ会員権のうち、主流となっている形態です。

預託金制では、ゴルフ会員権を購入するにあたって、会員が所定の金額をゴルフ場へ預託しています。会員は、そのゴルフ場施設を優先的に利用する権利とともに、預託金返還請求権を所有していることが一般的です。

相続人がゴルフをプレーしない場合には、預託金返還請求によって金銭のみを受け取ることとなるでしょう。

株主会員制

株主会員制では、会員が入会時にあたって所定の金額を出資して、ゴルフ場の株主となる形態です。

株主として行使できる権利の内容や相続など権利の移動に関するルールなどについては、定款で定められていることが一般的です。また、ゴルフ場が解散となった際には、一般的な会社の解散時と同様に、残余財産を請求できる権利を持っています。

株主会員制の場合には会員が持っている権利の内容が明確であるため、比較的評価額が高くなりやすい形態です。

社団法人制

社団法人制では、公益法人として運営されているゴルフ場の社員(従業員という意味ではなく、株式会社でいうところの株主のような立場)となる形態です。

この形態では、直系親族のみにしか承継を認めない場合や一代に限ってしか承継を認めない場合など、承継に関して比較的厳密な決まりがあることが少なくありません。いわゆる名門コースにおいて比較的多い形態といえるでしょう。

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ゴルフ会員権に課される相続税について

ゴルフ会員権とは、会員となったゴルフ場を割安で利用できたり、優先的に予約できたり、またはクラブが開催する大会への出場権も得たりすることができる権利です。株式と預託金(保証金)の2つの形式があり、市場ではそのときの時価で取引されます。

被相続人がゴルフ好きだった、あるいは仕事の付き合いでよくゴルフをしていたという場合、ゴルフ会員権を持っている可能性があります。

被相続人の死後にゴルフ会員権を探すには、ゴルフ会員権証券という書類や会員カードを探す、あるいはよく行っていたゴルフ場に問い合わせるといった方法があります。いずれにしても簡単ではないので、生前に確認しておいた方がよいでしょう。

なお、ゴルフ会員権の中でも、株式や預託金などの制度がなく、単にそのゴルフ場でプレーできるというものに関しては相続税は課されません。

ゴルフ会員権の相続税評価額

相続税評価額とは、現金以外の価値が変動する株式や車などの資産において、購入した時の価値ではなく、現在の価値として算出した資産の金額を指します。

ゴルフ会員権も、株式や車と同じように相続の際には、価値を算出する必要があります。

取引相場のあるゴルフ会員権の評価額

取引相場がある場合は、課税時期(被相続人が亡くなったとき)の市場取引価格の70%相当を相続税評価額として評価します。もし、取引価格に含まれない預託金がある場合は以下のように計算します。

1.課税時期においてすぐに返還を受けられる預託金等がある場合

会員となっているゴルフ場の規約に基づいて受け取れる金額を合算します。

2.課税時期からしばらく経てば、返還を受けられる預託金等がある場合

ゴルフ場の規約によって受け取れる金額を元に、課税時期から、実際に預託金を受け取れる日までの期間に応じた基準年利率による複利現価の額を合算します。課税時期から預託金を受け取るまでの期間が1年未満の場合、あるいは1年未満の端数が出る場合は、切り上げて1年として計算します。

取引相場のないゴルフ会員権の評価額

取引相場がないゴルフ会員権の場合、それに付随した株式や預託金によって評価することになります。

1.株主のみが会員になれるゴルフ会員権

国税庁の財産評価基本通達の定めに基づいて評価した、課税時期における株式の評価方法と同じ方法で計算した価格が相続税評価額となります。

2.株主で、預託をすれば会員になれるゴルフ会員権

株主であり、かつ預託すれば会員になれるゴルフ会員権の場合、株式と預託金に分けて評価します。株式の評価は上記と同じく「財産評価基本通達」によって行います。

一方、預託金は、取引相場のあるゴルフ会員権の預託金と同じように評価します。最終的に、これらを合算した価額がそのゴルフ会員権の評価額になります。

3.預託をすれば会員になれるゴルフ会員権

預託をすれば会員に慣れる場合は、取引相場のあるゴルフ会員権の預託金と同じように計算し、その額が評価額になります。

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ゴルフ会員権を売却する場合の流れ

ゴルフを頻繁にする人ならともかく、そうでなければゴルフ会員権を持っていてもあまり意味がありません。また、会員権を持っているだけで年会費もかかります。

相続した場合は、売却して現金に換えた方がよいでしょう。ここでは、ゴルフ会員権を相続した場合の売却の流れを解説します。

ゴルフ場で名義変更の手続きをする

ゴルフ会員権には、名義変更なしで第三者に売却できるものと、売却に名義変更が必要なものとがあります。

前者の場合、買った本人が名義変更を行えばよいのですが、後者の場合、一度、代表相続人の名義に書き換えなければなりません。まずは、名義変更が必要かどうか、ゴルフ場に問い合わせましょう。名義変更をする場合は会員となっているゴルフ場で行います。実際に出向く必要がある場合もありますが、郵送やインターネット申込みなどで可能な場合もあるようです。

また、一時的な名義変更とはいえ、入会審査も行われます。課される条件としては、年齢や紹介の有無、他のクラブへの在籍があるかなどがあり、こうした諸条件を満たせないと名義変更ができないことがあります。その場合、他の相続人が名義変更を行う必要が出てきます。ここでは売却の流れを説明しますが、名義変更をしたあとに売却せず、ゴルフ会員権を利用し続けることも、もちろん可能です。

手続きに必要なもの

名義変更に必要なものは、おおむね以下のようになっています。ゴルフ場によっては、この他にも書類が必要な場合もあるので、予め問い合わせてから準備しましょう。

・ゴルフ会員権証券

被相続人がゴルフ会員権を持っていたことを示す書類です。この他、会員カードなどでも代用できる場合があります。

・相続同意書

ゴルフ会員権は1人しか相続できません。そのため、代表相続人が相続することに、全ての相続人が同意したということを示す書類が必要になります。

相続同意書には、ゴルフ場指定の書式があることがあります。あればそれを使い、なければ自作することになります。自作するときには、代表相続人がゴルフ会員権を相続すること、相続人全員の住所、署名、捺印を盛り込みましょう。

また、遺産分割協議書などで代用できることもあります。

・名義書換料

名義の書き換えのためには「名義書換料」が必要です。ゴルフ場によって数十万円~数百万円と開きがありますが、ある程度高額の費用がかかります。ただし、配偶者や親族の場合割引されたり、相続のときには特別に割引されたりするケースがあります。

・年会費

入会に際して、1年分の年会費が必要になります。こちらもゴルフ場によって開きがあり、3万円程度から30万円以上かかるところまであります。

・未納分

被相続人が年会費などを滞納していた場合、その未納分を納める必要があります。

・被相続人の戸籍謄本、除籍謄本、改製原戸籍

被相続人と相続人の関係を示すために必要です。被相続人の本籍のある役所で、戸籍謄本は450円、除籍謄本と改製原戸籍は各750円程で入手できます。

・相続人全員の印鑑証明

相続同意書に捺印された全員の印鑑証明です。その人の住民票がある地域の役所で、一通300円程で入手できます。

ゴルフ会員権を市場で売る

ゴルフ会員権を市場で売る際には、仲介業者に依頼するのが一般的です。業者を選ぶ際には、長年の実績があり、見積もりがわかりやすく、かつ、入会希望者と直接やりとりをしているところを選ぶとよいでしょう。

これらのポイントを押さえれば、余計な手数料がかかってしまったり、売却したはずなのになかなかお金が入らなかったりといったトラブルを防止できます。また、複数の業者から見積もりをとり、比較してみるのも大切です。

相続税と所得税を払う

売却が終わったら、相続税を支払います。相続税は、被相続人の死後10ヶ月以内に申告・納付をします。

さらに、売却によって利益が発生した場合、所得税も支払う必要があります。所得税の申告は、利益が発生した年の翌年の2月15日~3月15日に、確定申告によって行います。損益が出た場合、還付金が戻ってくる場合がありますので、いずれにしても間違いなく申告するようにしましょう。

所得税は売却益に対して課せられ、売却益は次のように算出されます。

売却益=売却収益ー(取得費用+売却費用)

取得費用とは、名義書換料や年会費、必要書類を入手するための手数料など、売却費用は仲介業者に支払った仲介手数料などをいいます。

また、相続から3年以内に売却をした場合、相続税を取得費として計上できる措置を受けられます。これを利用すれば、すでに納めた相続税の分だけ所得税が節約できることになります。

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使わないのであれば生前に売却するのが吉

ゴルフ会員権を持っていて、現在も、そして相続人を含めて今後も使う予定がない場合は、生前に売却した方がよいでしょう。ゴルフ会員権は、使わない人にとっては無意味なものです。

それ以上に、相続した場合には相続税だけでなく、所得税も支払うことになります。さらに、名義書換料や仲介業者に支払う費用などの出費もあります。

バブル全盛期には価値が上がり続けたゴルフ会員権ですが、今ではゴルフ人口も減り、大幅な価値の上昇は見込めません。取っておいてもあまりうまみはありませんし、持っているだけで年会費もかかります。

相続人の手間や出費を抑え、かつできるだけ多くの財産を残すためには、早い段階で売却しておくのが一番ということです。

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ゴルフ会員権に関する良くある疑問

最後に、ゴルフ会員権の相続に関してよくある疑問に回答します。

ゴルフ会員権の名義変更料は相続税の計算上控除できる?

ゴルフ会員権の相続において、名義変更料の支払いが必要となる場合があります。では、この名義変更料は、相続税の計算において控除することができるのでしょうか?

結論をお伝えすると、名義変更料は債務控除の対象とはなりません。債務控除の対象となるのは、あくまでも被相続人自身の債務のみであるところ、ゴルフ会員権の名義変更料は、相続人自身が負担すべきものであるためです。

亡くなった後も会費を払い続けるべき?

まず、被相続人に未払いの会費があれば、この会費は相続人に支払い義務が承継されます。未払いとなっている会費は、きちんと支払っておきましょう。

また、亡くなった日以後に新たに発生する会費については、名義変更をしてゴルフ会員権を引き継ぐ場合には原則として支払う必要があります。

一方、名義変更をせず預託金の返還のみを受ける場合には、亡くなってから預託金返還請求を行うまでの会費の取り扱いについては、ゴルフ場によって異なります。そのため、亡くなった時点でゴルフ場に連絡を取り、相談しておくと良いでしょう。

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まとめ

ゴルフ会員権を持っている人は以前よりは減ってきているとはいえ、それでもゴルフ好きの方や、会社を経営している方の中には、ゴルフ会員権を持っている人が少なくありません。

被相続人が生前、頻繁にゴルフへ通っていた場合などには会員権を持っている可能性がありますので、確認のうえ、手続きを忘れないよう注意しましょう。

会員となっているかどうかの確認方法は、家などから会員権を探したり、よく通っていたゴルフ場へ直接確認したりすることなどが考えられます。できれば、生前お元気なうちにゴルフ会員権を持っているかどうか、本人に聞いておけるとより確実です。

また、本文で解説したように、一口にゴルフ会員権といってもその形態はさまざまです。会員としての権利を承継できるかどうかや承継できる場合の名義書換料などについても、ゴルフ場によって異なります。

そのため、手続き方法などについては、まず被相続人が会員権を持っていたゴルフ場へ個別で問い合わせると良いでしょう。

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