【2024】お葬式の流れとかかる日数・時間は?日程を決める際に知っておくべきこと

葬式の流れ一般知識・マナー

これまでお通夜や葬儀に参列したことがある方でも、ご自身が葬儀を主催する立場になった際には、葬儀の流れや具遺体的な進行方法がわからいという方が大半なのではないでしょうか?

そこで、ここでは臨終から初七日法要までの葬儀の流れを、「葬儀前」「葬儀期間」「葬儀後」に分けて詳しく解説します。

また、併せて葬儀日程を決める際に把握しておくべき事柄や葬儀日程の決め方なども解説していくので、葬儀の予定がある方は、ぜひ最後までチェックしてください。

葬儀の流れとかかる日数・時間(臨終~火葬まで)

棺とシンプルな祭壇

初めに、葬儀にかかる日数や時間について解説します。

実際の葬儀の進行や流れに関しては、葬儀会社のスタッフのサポートを受けながら進めることになりますが、ご自身が流れを把握しておけば葬儀をよりスムーズに進行することができます。

臨終~お通夜~葬儀までの流れは次のような日程で行われることが一般的です。

臨終~お通夜~葬儀の一般的な流れ
  • 臨終当日:ご遺体の運送と安置
  • 臨終から2日目: 午後から納棺とお通夜
  • 臨終から3日目:午前:葬儀と出棺・午後:火葬と精進落とし

お通夜の流れ

臨終の翌日に行うことが一般的なお通夜は、次のような流れで行われます。

お通夜の流れ
  1. 16:00~:会場到着:喪主と遺族が会場に到着し、受付の準備を開始する
  2. 17:30~:受付開始:お通夜の開始時間である18:00の30分前から受付が開始され、喪主と遺族は開始時間の20分前には着席する
  3. 18:00~:開式:僧侶が会場に入場しお通夜が開始される
  4. 18:15~:僧侶の読経・焼香:僧侶からの読経が行われ焼香が行われる
  5. 19:00~:閉式:喪主が参列者に対して挨拶を行いお通夜は1時間程で開式となる
  6. 19:15~:通夜振る舞い:開式後は故人がお世話になった方を招いて通夜振る舞いを行う

葬儀・告別式の流れ

お通夜の翌日に行うことが一般的な葬儀・告別式は、次のような流れで行われます。

葬儀・告別式の流れ
  1. 10:00~:会場到着:葬儀開始時間の1時間前を目途にして、喪主と遺族は会場に集合して「受付準備」「葬儀会社との打合せ」「返礼品の確認」などを行う
  2. 10:30~:受付開始:葬儀開始時刻の30分前から受付を開始する
  3. 10:45~:着席:喪主や遺族は葬儀開始時刻の15分前には着席する
  4. 11:00~:開式:僧侶が入場し葬儀・告別式が開始される
  5. 11:15~:読経・弔辞弔電の読み上げ:僧侶による読経が行われ、弔辞と弔電の紹介が行われる
  6. 11:20~:焼香:焼香が行われる
  7. 11:40~:閉式:僧侶が退場し開式となりその後出棺が行われる

火葬の流れ

葬儀・告別式が終了し出棺されたご遺体は、その日の午後に火葬場へ到着し次の流れで火葬が執り行われます。

火葬の流れ
  1. 12:00~:火葬場到着・火葬開始:火葬場へ到着したらご遺体と最後のお別れを行い火葬が開始される
  2. 13:15~:骨上げ:火葬された遺骨を骨壺に納める骨上げを行う
  3. 14:00~:還骨法要・初七日法要:火葬終了後は斎場に戻り還骨法要を行い、初七日法要を火葬当日に行う場合はこのタイミングで行う
  4. 15:00~:精進落とし:全ての儀式が終了したら僧侶やお世話になった方を招いて精進落としを行う
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葬儀前に行うこと

ろうそくと供花

葬儀の流れや儀式ごとの所要時間は先ほど紹介した通りですが、葬儀を滞りなく行うためには事前の準備が何よりも重要です。

ここでは、葬儀前に行う用意やそれに伴う作業などを解説します。

葬儀前に行うこと
  • 危篤連絡
  • 臨終・死亡診断書の受取
  • ご遺体の運搬
  • ご遺体の安置
  • 葬儀業者との打ち合わせ
  • 訃報連絡
  • 納棺の儀

危篤連絡

医師から危篤を告げられた際には、直ちに近親者や故人と親しい関係者へ危篤連絡を行います。

危篤連絡は一刻を争うため、電話連絡がマナー違反となる深夜であっても問題はありません。

なお、この際の電話連絡を行う範囲は3親等以内の親族へ行うことが一般的です。

臨終・死亡診断書の受取

病院で臨終を迎えた場合、ご遺体は霊安室へ移されます。

その後、故人を遺体安置場へ運搬するため死亡に立ち会った医師から死亡診断書を作成してもらい、遺族の代表者がこれを受け取り保管します。

死亡診断書は、その後の手続きで何度も使用する重要な書類です。

再発行をするには手続きが必要となるため、予め複数枚のコピーを取っておきましょう。

ご遺体の運搬

病院内の遺体安置場は数時間しか使用することはできません。

そのため、遺族は寝台車を手配して病院外の遺体安置場までご遺体を運搬する必用があります。

既に葬儀会社が決まっている場合は、この段階で連絡を行いご遺体の運搬を依頼しましょう。

ご遺体の安置

葬儀会社がご遺体の運搬を行います。

ご遺体は自宅に運搬することが一般的ですが、葬儀会場や安置施設へ運搬することも可能です。

葬儀業者との打ち合わせ

ご遺体の運搬を行った葬儀会社と、今後の葬儀日程についての打合せを行います。

予算を決めながら葬儀方法や葬儀規模などを具体的に決めますが、この際菩提寺の僧侶への連絡も同時に行い、僧侶のスケジュールを確保しておきましょう。

訃報連絡

葬儀日程が決まれば、連絡をしていなかった「親族」「故人の友人・知人」「職場関係者」などへ訃報連絡を行います。

この際の連絡方法は電話が一般的ですが、時間帯や関係性によってはメールやLINE(ライン)などを使用してもマナー違反ではありません。

葬儀方法が家族葬となる場合は、この連絡の際に葬儀を家族のみで行うためお通夜や葬儀・告別式への弔問を遠慮頂く旨を伝えます。

なお、訃報連絡をする順番については次の順番で行いましょう。

訃報連絡をする順番
  1. 親族
  2. 友人・知人
  3. 職場関係者
  4. 取引先関係者
  5. 学校

納棺の儀

納棺の儀とは、故人が冥途への旅支度を整えるための重要な儀式です。

葬儀会社の担当者を中心に故人と関係が深い家族のみが立会い、次の手順で行います。

納棺の儀の順序
  1. 末後の水
  2. 湯灌(ゆかん)
  3. 死に化粧
  4. 死に装束

すべての準備が整えば、縁がある品物と共に故人を棺に納めて納棺の儀が終了します。

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葬儀の進行方法

豪華な祭壇

故人の死去の翌日には、お通夜、その翌日には葬儀・告別式を行います。

ここでは、お通夜と葬儀・告別式の進行方法を儀式ごとに分け、それぞれ解説していきます。

お通夜

故人の死去の翌日もしくは2日目に行うことが多いお通夜は、故人の「家族」「親族」「友人・知人」「会社関係者」などが集まり、故人と最後の夜を過ごす儀式です。

しかし、現在では「お通夜の流れ」の中で解説したように、夕方の18時から19時までの1時間程度で終了となります。

通夜振る舞い

お通夜が閉式となった後は、「僧侶」「参列者」「手伝ってくれた方」に感謝の気持ちを示すため、通夜振る舞いを行い参加者と共に思い出話などで故人を偲びます。

なお、この通夜振る舞いに参加する方は遺族が声をかけた方に限られるため、お通夜に参列した方の全てを受け入れているわけではありません。

声をかける人物に関しては、お住いの地域の風習や遺族の意向が反映されるため、葬儀経験が豊富な親族の年長者に確認し事前にこの範囲を決めておきましょう。

葬儀・告別式

お通夜の翌日には、葬儀・告別式を執り行います。

この葬儀・告別式が開式となる時刻は、火葬場の予約状況によって異なります。

一般的には、午前10時から11時の間に行うことが多く、儀式全体に要する時間は1時間程度です。

出棺

葬儀・告別式が閉式を迎えると、「喪主」「遺族」「参列者」は棺に花などを入れて故人と最後のお別れを行い、最後は棺の蓋を閉めて火葬場へ向けての出棺行われます。

この際、火葬場へ向かう方は、自家用車やマイクロバスに乗りますが、火葬場へ向かわない方はこの時点で解散となります。

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葬儀後に行うこと

2対並んだ骨壺

大勢の参列者が弔問する葬儀・告別式が終われば、喪主や遺族は精神的な負担から解放され多少は気が休まります。

しかし、その当日に火葬を行うなど、やることはまだまだ残されています。

ここでは、葬儀後に行うそれぞれの儀式について解説します。

火葬

故人の近親者が火葬場へ到着すると、棺は火葬炉の前に運ばれ、僧侶の読経と共にその場で焼香が行われます。

全員の焼香が終わると故人との最後のお別れを行い、棺は火葬炉の中へ納められて火葬が開始されます。

この際、参加者の全員が合掌しながら棺をお見送りします。

火葬には1時間程の時間がかかるためその間遺族は控室で待機しますが、読経を頂いた僧侶や参列者に対しては、お酒やお菓子などをすすめておもてなしを行うことがマナーです。

お骨上げ

火葬後に遺骨を骨壺に納める儀式がお骨上げです。

遺骨は竹製の箸を使い2人1組で拾い上げ、骨壺に納めます。

このお骨上げは喪主から始まり、その後は血縁関係が濃い順番に箸を回して順番に行うことが一般的です。

ただ、この際の順番や拾う遺骨の箇所は各地域の風習や宗派によって異なる場合があります。

葬儀会社の担当者から事前の説明がありますので、その指示に従ってお骨上げを行いましょう。

初七日法要・精進落とし

本来は故人の死去から7日目に行うのが初七日法要ですが、近年では葬儀の当日に繰り上げ初七日法要として行う機会も増えています。

いずれにせよ、初七日法要が終わった後は僧侶と参列者へ精進落としを行う振る舞う宴席を設け、お世話になったことへの感謝の気持ちを伝えましょう。

ご帰宅

帰宅後は、四十九日法要までご自宅に祭壇を設置し、「遺影」「遺骨」「白木位牌」を安置します。

お通夜や葬儀・告別式に参列できなかった方が弔問に訪れる際には、この祭壇へお参り頂きましょう。

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葬儀日程を決める際に把握しておくべき事柄

黄色い小菊

葬儀を行う際には、できるだけ早く葬儀日程を決める必要があります。

また、関係者や関係各所の状況を踏まえながら日程は決めるため、ここで紹介するポイントを事前に把握しておく必要があります。

これから葬儀を行う方は、葬儀の流れや進行方法と同様に次の事柄を事前に決定することで、効率良く葬儀日程を決定することができるでしょう。

把握しておくべき事柄
  • 概算の葬儀費用
  • 参列者の範囲と人数
  • 利用できる葬儀会場
  • 葬儀形式の決定

概算の葬儀費用

葬儀に関する具体的な費用を初めから算出する必要はありませんが、おおよその上限金額などを決めておくことは重要です。

葬儀費用は無理のない範囲で設定し、上限を超える場合は費用が安くなるよう、葬儀規模の縮小や葬儀方法の変更などを行いましょう。

参列者の範囲と人数

葬儀に参列してもらう人数は、葬儀費用や葬儀規模に直結します。

そのため、葬儀予算の中でどの程度の人数を呼べるのかを葬儀会社へ確認しておきましょう。

おおよその人数がわかれば、どの程度の範囲の方まで呼ぶべきなのかがわかるため、それに伴い葬儀規模も確定します。

利用できる葬儀会場

日程を優先しなければならない状況では、葬儀規模や葬儀予算以上に葬儀会場の確保が優先される場合があります。

葬儀規模が確定している場合は希望する葬儀会場を下見することもできますが、葬儀を行う状況は突然訪れるため、事前に葬儀会場を押さえておくことはできません。

第一候補の葬儀会場が予約できない状況に備えて、複数の候補を考えておく必要があるでしょう。

葬儀形式の決定

現在ではさまざまな葬儀形式があり、遺族の考えによってこの葬儀形式は決定されます。

葬儀形式は大きく分類すると「一般葬」と「家族葬」に分かれます。

どちらの葬儀形式を選ぶかによって予算や葬儀規模に大きな違いが生じますが、現在では家族葬を選択する方が増加しているのが現状です。

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葬儀日程の決め方は4種類

大きな寺院の境内

先ほども若干触れたように、葬儀日程は関係各所の状況を考慮して決める必要があり、ここで紹介する次の4種類の決め方が一般的です。

葬儀日程が希望通り組めない場合でも、葬儀会社の担当者の意見を通り入れ日程の調整を行いましょう。

葬儀日程の決め方
  • 日程を決める期限から決める
  • 火葬場の予約状況から決める
  • 僧侶のスケジュールから決める
  • 参列者のスケジュールから決める

日程を決める期限から決める

お通夜は臨終の翌日、葬儀・告別式はその翌日に行うため、臨終の当日に葬儀日程を決めることが一般的です。

ただし、さまざまな事情から直ちに葬儀を行うことができない場合は、ご遺体を安置施設に保管する必要があります。

ご遺体は死後4日目から腐敗が始まるため、遅くともこの4日目には火葬を行う必要があります。

死去から2日あけた3日目にはお通夜を行い、4日目には葬儀・告別式と火葬を済ませたいものです。

火葬場の予約状況から決める

お住まいの地域によっては、費用が安い公営の火葬場の予約がいっぱいで、葬儀自体の日程を変更しなければならない状況は少なくありません。

このような場合は、民営の火葬場を利用することで葬儀予定日に葬儀を行うことができます。

ただし、民営の火葬場は公営の火葬場と比較すると費用は割高です。

費用に不安がある場合は、葬儀日程を変更して公営の火葬場を予約した方が良いでしょう。

僧侶のスケジュールから決める

葬儀に僧侶は欠かすことができない存在であるため、葬儀日程を決める際には僧侶のスケジュールを事前に確認する必要があります。

菩提寺がある場合は、初めに住職に連絡を入れ、葬儀予定日の日程の確認を行いましょう。

参列者のスケジュールから決める

故人と縁が深い人物や、葬儀に欠かすことができないほどの人物が遠方にお住まいの場合は、その方の到着をもって葬儀を執り行うことも少なくありません。

また、喪主の家族や親戚のスケジュールを確認しないまま葬儀日程を決めてしまうと、反感を買ってしまうこともあるため、参列者のスケジュールに配慮した葬儀日程は重要です。

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まとめ

色とりどりの百日草

これまでは、葬儀の準備を行うこと自体がタブーとする風潮がありましたが、近年の終活ブームからこの風潮にも変化が見られはじめています。

そのため、現在では将来葬儀を行う可能性がある方は、ご自身やその近親者がある程度葬儀の準備を進めておくことも珍しくありません。

また、具体的な準備を行わないまでも、今回解説した葬儀の流れや必要な準備などの知識があれば、いざというときに慌てずに葬儀を行うことができるでしょう。

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この記事を監修したのは、
マガジン 編集部
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