【2021】司法書士に相続登記を依頼する場合の費用はいくら?誰が支払うべき?

司法書士の相続の費用相場 不動産
この記事を監修した専門家は、

相続が起きた後には、さまざまな手続きが降りかかります。

中でも、不動産の名義変更などは慣れていない人が大半であり、何から手を付ければ良いのかと戸惑ってしまう人も少なくありません。

今回は、自分で行うことが難しい不動産の名義変更について、司法書士へ依頼した場合の費用の相場や、自分で行う場合に知っておきたいデメリットなどについて解説します。

相続登記はしなければならない?

そもそも、相続登記はしなければならないのでしょうか?

まずは、相続登記の義務や期限について見ていきましょう。

現在は義務ではない

令和3年5月の執筆現在、実は相続登記は義務ではありません。

また、特に期限なども定められていません。

そのため、相続が起きてから長年登記がされないままとなり、もはや誰が所有者なのかわからなくなってしまった不動産が社会問題となっています。

所有者が誰なのかわからない以上、その土地を活用することも困難であるためです。

相続登記を放置するデメリット

とはいえ、相続登記をしないままでいれば、その不動産を売ることや貸すこと、担保に入れてお金を借りることはできません。

そのため、たとえ当面は不動産の売却や貸し出しを行う予定がなかったとしても、いざ売却をしようなどと考えた際には、その時点で相続登記を行わなければならないのです。

また、長時間経ってからいざ相続登記をしようとすると、元々相続人であった人が亡くなってしまっていたり、認知症になってしまっていたりと、状況が変わる可能性が高くなります。

場合によっては、相続人を探すだけでも一苦労ということにさえなりかねません。

そのため、法的な期限や義務がないとはいえ、相続登記は速やかに行っておくべきでしょう。

期限内の相続登記が義務化される

しかし、相続登記がされないまま長年放置され、所有者が不明となってしまった土地の増加が社会問題となっていることを受け、不動産登記法と民法の改正法が令和3年(2021年)4月に成立しました。

この改正法により、今後は相続が起きてから3年以内の相続登記が義務化されることとなります。

改正法は、2024年度までに施行される予定です。

改正法施行前であっても相続登記を放置すべきでないことは前述のとおりですが、以後は期限も意識しつつ、より速やかに相続登記を行うようにしましょう。

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相続登記のパターンと申請人

実は、一口に「相続登記」とに言っても、その登記申請には複数パターンがあります。

ここでは、それぞれの登記申請の内容申請人についても解説しきましょう。

相続登記のパターンと申請人
  • 法定相続
  • 遺産分割協議による相続
  • 遺言書による相続

法定相続

1つ目は、法定相続での登記です。

例えば、父が亡くなり、母と2名の子が相続人であった場合、それぞれの法定相続分は、母が2分の1、それぞれの子は各4分の1です。

法定相続での登記とは、この法定相続分どおりに登記を行うことを指します。

どういった場面で活用されるかというと、例えば誰がその不動産を相続するのかという遺産分割協議がなかなかまとまらないような場合です。

期限内にいったんこの法定相続で仮の登記をしたうえで、その後遺産分割協議がまとまれば、改めて登記し直すイメージがわかりやすいでしょう。

この法定相続での登記は、相続人の一人が相続人全員分をまとめて申請することができますし、相続人全員で申請することもできます。

なお、不動産登記法と民法の改正後は仮に登記の期限までに分割がまとまらない場合、相続人であることのみを申告をすれば相続登記をする義務を免れることとなりました。

そのため、改正法の施行後は仮で法定相続での登記をする機会は減少するものと思われます。

遺産分割協議による相続

2つ目は、遺産分割協議による相続登記です。

相続人全員での遺産分けの話し合いである遺産分割協議がまとまった後、協議内でその不動産を取得することとなった人に、その不動産の名義を変える手続きを指します。

この登記の申請人は、不動産を取得することとなった相続人です。

ただし、他の相続人との協議がまとまっていることの証明として、相続人全員が実印で押印した遺産分割協議書の添付が必要です。

遺言書による相続

3つ目は、遺言書による相続登記です。

不動産の元々の所有者である被相続人が遺言書を遺しており、その遺言書で不動産を相続する人が定められている場合、この申請を行います。

この場合の申請人は、遺言書で不動産を取得することとなった人です。

ただし、不動産を受け取る人が相続人でない場合などには、相続人全員または遺言執行者と共同して行う必要があります。

司法書士に相続手続きを依頼する場合の費用相場

では、司法書士に不動産の相続手続きを依頼した場合、どのくらいの費用がかかるのでしょうか?

ここでは、その費用の目安について解説します。

司法書士報酬の目安

司法書士に自宅不動産の相続登記のみを依頼した場合の報酬は、10万円前後であることが多いでしょう。

ただし、報酬額やその計算方法は事務所によって異なりますので、依頼を検討している場合は、個別で確認をする必要があります。

登録免許税

登録免許税とは、登記を申請する際に支払うべき税金です。

これは、司法書士へ依頼した場合も自分で登記申請を行った場合も同様にかかります。

相続登記の登録免許税は、その不動産の固定資産税評価額に1,000分の4を乗じた金額です。

例えば、相続登記しようとしている不動産の固定資産税評価額が2,000万円の場合には、登録免許税は8万円となります。

この計算の基となる固定資産税評価額は、相続登記に際して必要となる不動産の評価証明書などで確認できるほか、毎年4月頃に市町村から送付される固定資産税納付書に同封されている不動産の一覧表でも確認が可能です。

評価の高い不動産の登記では、この登録免許税も高額となることも覚えておいてください。

必要書類とその収集費用

相続登記する際には、登記申請書に添付する必要がある書類があります。

必要な書類は状況によって多少異なるものの、一般的な必要書類は下記の通りです。

必要書類
  • 遺産分割協議書
  • 相続人全員の印鑑証明書
  • 被相続人の住民票の除票又は戸籍の附票
  • 被相続人の出生までさかのぼる戸籍謄本等
  • 相続人全員の現在戸籍の謄本
  • 不動産を相続する相続人の住民票
  • 不動産の評価証明書又は評価通知書

これらの書類を集めるためにかかる費用の合計は、相続人の人数や被相続人の転籍回数などによって異なります。

ただ、一般的に相続人が子である場合には1万円前後、相続人が兄弟姉妹である場合には2万円から3万円ほどのことが多いです。

遺産分割協議書

不動産を誰が相続するのかについて相続人全員で話し合い、その結果をまとめた書類です。

相続人全員が話し合いの結果に納得していることの証明として、全員が実印で押印をする必要があります。

相続人全員の印鑑証明書

印鑑証明書は、遺産分割協議書に押した印が実印であることの証明として必要です。

市町村によっては、マイナンバーカードを持っていることを条件に、コンビニエンスストアなどで取得できることもあります。

本人以外が取得するには、委任状の他に印鑑カードを預かる必要もあるため、それぞれ自分で取得することが一般的です。

手数料は市町村により異なりますが、1通200円から400円前後であることが多いでしょう。

被相続人の住民票の除票又は戸籍の附票

被相続人の住民票の除票又は戸籍の附票は、被相続人と登記名義人の同一性を証明する書類です。

住民票の除票は被相続人の最後の住所地の市町村役場で、戸籍の附票は被相続人の最後の本籍地の市町村役場で取得します。

手数料は市町村により異なり、1通200円から400円前後です。

被相続人の出生までさかのぼる戸籍謄本等

被相続人の相続人を確定するために、被相続人の死亡から出生までの連続した戸籍謄本や除籍謄本、原戸籍謄本も必要です。

戸籍謄本は今後も変動が生じる可能性がある一方で、除籍謄本や原戸籍謄本はすでに閉じられているため、二度と内容の変動が起きることはありません。

それぞれ、その当時に被相続人が本籍を置いていた市町村役場で取得します。

なお、被相続人の兄弟姉妹が相続人となる場合には、これに加えて被相続人の両親それぞれの死亡から出生まで遡る戸籍謄本等も必要です。

手数料は、全国一律で、戸籍謄本であれば1通450円、除籍謄本や原戸籍謄本であれば1通750円となっています。

相続人全員の現在戸籍の謄本

相続人が生存していることの証明として必要です。それぞれ、その相続人の本籍地の市町村役場で取得します。

手数料は、全国一律で1通450円です。

不動産を相続する相続人の住民票

新たに不動産の名義人となる人の住所と正しく登記するために必要です。その相続人の住所地の市町村役場で取得します。

手数料は市町村により異なりますが、1通200円から400円程度です。

不動産の評価証明書又は評価通知書

前述した登録免許税の計算のため、評価証明書または評価通知書が必要です。いずれも、対象となる不動産の所在する市町村役場で取得します。

手数料は、評価通知書であれば無料である一方、評価証明書は300円前後です。

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相続手続きを自分でやるデメリット

法律上、登記申請は司法書士へ依頼せず自分で行うことも可能です。

しかし、自分で不動産の相続手続きをした場合には、次のようなデメリットもあります。

不動産の相続手続きを自分で行う際には、こういったデメリットも知った上で行うようにしましょう。

相続手続きを自分でやるデメリット
  • 書類収集や書類作成の手間がかかる
  • 平日の日中に何度も法務局や役所へ出向く必要がある
  • 完了までに時間がかかることが多い

書類収集や書類作成の手間がかかる

自分で不動産の相続手続きをするデメリットの一つとして、書類の作成や収集に手間がかかることが挙げられます。

相続登記の申請書は銀行の相続書類などとは異なり、書式の必要項目を埋めるのみではないため、容易ではありません。

また、添付書類も多いうえ、中にはなかなか見慣れない書類も存在するため、集めるだけでも一苦労です。

これらを一つひとつ調べながら作成したり収集したりしていくには、非常に手間がかかります。

平日の日中に何度も法務局や役所へ出向く必要がある

平日の日中に何度も法務局などへ出向く必要があることもデメリットだといえるでしょう。

相続登記の申請書は、慣れていない人が一人で完璧に仕上げることは容易ではありません。

そのため、法務局の登記相談なども利用しつつ作成することになるでしょう。

それでも後から補正が入ることもあります。

そのため、登記の申請時のみならず、その前の相談や補正の際にも法務局へ出向かなければなりません。

法務局は平日の日中しか空いていませんので、その時間に何度も赴く必要があるのです。

また、添付書類を集める際にも役所へ出向く必要がありますが、これも基本的に平日の日中に出向く必要があります。

完了までに時間がかかることが多い

自分で登記を申請すると、完了までに時間がかかることが多いこともデメリットといえるでしょう。

一つずつ調べながら申請書類の準備をするため、申請までに時間がかかってしまいます。

さらに、申請後に不備があれば、より一層時間を要します。

特に、後に売却や担保提供を控えているなど急ぐ必要がある場合には注意が必要です。

司法書士の費用は誰が払うべき?

不動産の相続手続きを自分で行なうことは容易ではなく、デメリットも多いことがおわかりいただけたでしょう。

では、司法書士に不動産の相続手続きを依頼した場合、その費用は誰が支払うべきなのでしょうか?

実は、司法書士報酬を誰が負担するのかについては、法律上の決まりはありません。

そのため、司法書士報酬の負担者についても、相続人同士で話し合って決めることとなります。

とはいえ、その不動産を取得しない人が司法書士報酬だけを支払うというのは不自然です。

一般的には、その不動産を相続で取得する人が負担することが多いといえます。

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まとめ

不動産の相続手続きを自分で行うには、手間も時間もかかってしまいます。

とはいえ、できるだけ費用を抑えたいという人も少なくないでしょう。

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