今日亡くなったらいつ葬式する?葬儀日程を決める3つの流れと注意点4選

葬儀の祭壇 一般知識・マナー

大切な人の最期を看取ったあと、悲しみにくれる間もなく遺族が悩むことになるのが「葬儀の日程を決めること」です。

突然亡くなった人の葬儀はもちろんですが、長期間の入院や寿命による最期であっても、人はいつ亡くなるのかはわかりません。

 

もし今日亡くなってしまったら、その後のお通夜や葬儀の日程はどのように決めていけば良いのでしょうか?

今回は、大切な人が亡くなった後にどのように葬儀の日程を決めていくのかについて、具体的な例を挙げて詳しく解説していきます。

基本は葬儀日=火葬の予約日

霊柩車

最初に、葬儀の日程について多くの人が悩むポイントについて解説していきましょう。

葬儀の日程を決める際には、主に次のような疑問を持つ人が少なくありません。

  • 葬儀の日程を決めるときに法律的な決まりごとがあるのか
  • 火葬はできるだけ早く行わなければならないのか
  • 葬儀の日程はどんなことを基準に決めなければならないのか

ここでは、上記のような疑問をひもときながら、葬儀の日程を決める目安をお伝えしていきましょう!

葬儀日に決まりはない

葬儀に参列したことがある人の中には、つつがなく進む葬儀に「事前準備や決まり事があるのでは?」と思う人もいますが、葬儀日を決める際には何の決まりもありません。

人がいつ亡くなるのかは誰にもわかりませんから、法律などで葬儀日を決めることはできません。

そして、亡くなったときにも「何日までに葬儀を」という決まりもありません。

 

まれに「今日亡くなったのだから明日には葬儀と火葬をしなければ」と考えいる人もいますが、葬儀日には決まりはありません。

落ち着いて葬儀の日程を決めれば良いのです。

火葬は死後24時間以降

葬儀日を決めるのには決まりはありませんが、火葬については次のような決まりがあります。

 

埋葬又は火葬は、他の法令に別段の定があるものを除く外、死亡又は死産後24時間を経過した後でなければこれを行なってはならない。但し、妊娠七箇月に満たない死産のときは、この限りではない。

引用 : 厚生労働省 「墓地、埋葬等に関する法律」第3条

 

つまり、基本的には死後24時間を経過している遺体しか火葬することは許されず、例外として妊娠7ヶ月に満たない胎児は経過時間に関係なく火葬ができるということです。

 

死後24時間の間を開けるのは、仮死状態で死亡と判断された人を間違って火葬しないようにするためです。

火葬は各市区町村の火葬場で行われますので、死後24時間以降の日時で火葬場に予約をして火葬します。

火葬予約日が葬儀日の目安

遺体の火葬は、葬儀が行われた後に火葬場に移動して、同日中に行われることが一般的です。

しかし、火葬場は申し込めばすぐに予約が取れるというわけではありません。

申し込んだ日がすでに予約でいっぱいだった場合は、日時をずらさなければなりません。

 

もし、葬儀日を先に決めてしまっていると、火葬ができないので葬儀が終わった後もご遺体はそのままということになりかねません。

このような事態を避けるため、多くの場合は火葬場に申し込みをして予約した後、火葬する日に葬儀をするという形で日程を組みます。

 

したがって、故人が亡くなった日時に関わらず、まずは火葬場の予約をしてください。

そして、予約が取れた日を葬儀日にするとスムーズに日程を決めることができます。

【ケース別】亡くなった日時と葬儀日程の決め方

入院している老人の手を握る

続いて、故人が亡くなった際の具体的な葬儀日程の決め方について解説していきます。

人の死はいつ訪れるかわからないので、思いもよらない亡くなり方をすると、遺族の動揺や精神的負担も大きくなります。

 

葬儀日に法的な決まりがなく予測がつかないため、なかなかスムーズに対応できなません。

ここでは、故人の亡くなった日時や亡くなった状況などをケース別に分け、それぞれについて詳しくお伝えしていきます。

ケース①:明け方から夜にかけて亡くなった場合

故人が明け方4時頃から夜9時頃までに亡くなった場合、「その翌日の夜にお通夜を行う」ことが一般的です。

お通夜の翌日が葬儀日なので、具体的な流れとしては次のようになります。

  1. 故人が亡くなった日に、ご遺体を引き取り自宅に安置
  2. 故人が亡くなった翌日に、ご遺体を葬儀場へ移送して夜にお通夜
  3. 故人が亡くなった翌々日に、葬儀と火葬

このような流れが基本ですが、先ほど説明したように火葬場の予約が取れるかどうかはわかりません。

上記の流れを念頭において火葬場に予約をし、希望日に予約できないときには日程をずらして調整します。

ケース②:深夜に亡くなった場合

故人の亡くなった時間が深夜11時から夜中2時頃だった場合、次のような流れで葬儀日程を組む人がほとんどです。

  1. 深夜に葬儀場に連絡をしてご遺体を自宅に移送・安置
  2. その日の夕方に葬儀場でお通夜
  3. 翌日に葬儀と火葬

深夜に故人が亡くなった場合、ご遺体を移送してからでも葬儀場の準備を整える時間があるので、上記のような流れで日程を組むことができます。

ただし、火葬場の予約が取れなかったり、遠方に住む親戚が到着するまでに時間が掛かるといった場合には、亡くなった日時に関係なく日程を調整する必要があります。

ケース③:事故や突然死で亡くなった場合

故人が事故や事件、突然死などで急に亡くなった場合には、一般的な葬儀に比べて日程を組むことが難しいです。

故人が今日突然亡くなったとすると、まず遺体は病院や警察署に運ばれて検死が行われます。

そのため、検死が済んで状況がはっきりした後でなければ、遺体を引き取ることができません。

しかも、検死が済んだ後は速かに遺体を引き取らなければならず、残された遺族の心身の負担はかなり大きなものになります。

 

万が一故人が事故や突然死などで亡くなったときは、まずは速やかに遺体を連れ帰るための段取りを行い、葬儀日程については葬儀社と相談するようにして遺族の負担を減らすようにしましょう。

ケース④:年末年始に亡くなった場合

年末年始に掛けて故人が亡くなった場合、亡くなった時間にかかわらず日程の調整は難しくなります。

火葬場の多くは年末の12月30日からお正月の三ヶ日に掛けてが休日なので、火葬の予約が取れません。

 

葬儀会社は年中無休で対応していますが、お正月という晴れの日に親族を呼ぶことに躊躇する人は多いです。

そのため、一般的には次のような流れで葬儀日程が組まれます。

  1. 葬儀社に連絡をしてご遺体を移送
  2. 亡くなった日から1番近い日で予約できる日に火葬する
  3. 先にご遺骨にしてから日を改めて葬儀日程を組んで葬儀を行う

遺体の保存は長期間保つことが難しいため、場合によってはドライアイスではなく「エンバーミング」と呼ばれる特別な処置をすることがあります。

 

葬儀日程は組むことが難しいタイミングであるため、よく葬儀社と相談してから親族に訃報だけお伝えしておき、一度密葬という形にしてから葬儀を行うのも良いでしょう。

場合によっては年末年始であっても火葬が可能なところもありますので、まずは一度葬儀社に連絡をしてその後の流れをよく相談してみましょう。

葬儀日程が決まるまでの流れ

書類に記入する人

ここまでは、葬儀日程の決め方を解説してきました。

人が亡くなってから葬儀を行うまでの流れをより具体的に知っておくと、いざというときに慌てず落ち着いて対応することができます。

では、仮にもし今日人が亡くなった場合にはどのような流れで手続きが行われるのか、一般的な流れについて解説してきます。

流れ①:死亡診断書を書いてもらう

最初に行われるのは、医師による死亡診断です。

病死や突然死を問わず、必ず医師の診断を受けて死亡を確定させなければならないからです。

 

故人の死亡が診断で確定した後に病院から受け取るのが「死亡診断書」です。

死亡診断書は、故人の葬儀だけではなく保険関係などの各種手続きに必ず必要になります。

そのため、複数枚発行してもらうようにしましょう。

流れ②:役所で手続きする

死亡診断書を受け取ったら、故人の住む市町村役場で次の手続きを行います。

  • 死亡届の提出
  • 火葬許可証の発行

もし、お願いする葬儀社が事前に決まっているのであれば、死亡診断書を発行してもらったあとすぐに連絡すれば、役所で必要な手続きはすべて代行してもらえます。

死亡届と火葬許可証の発行は、年中無休で昼夜を問わず対応してもらえるので、各市町村役場の窓口で問い合わせるようにしてください。

流れ③:葬儀社に連絡する

故人の死亡が医師によって診断されたあと、すぐに葬儀社に連絡すると次のような流れになります。

  • 遺体の移送
  • 役所への手続きの代行
  • 火葬場の予約
  • お通夜から葬儀までの日程決めや葬儀内容に関する相談

これらの中で特に重要なのが「火葬場の予約」です。

実は、火葬場の予約は個人では難しく、地域によっては葬儀社を通さないと予約できないこともあります。

葬儀社では火葬場の予約がスムーズに行えるシステムを持っていることも多いので、火葬場の予約と今後の動きについて綿密に相談すると良いでしょう。

 

「家族葬」や「直葬」であっても、葬儀社にその旨を伝えておくと遺族の意向に添った形で日程が組まれます。

葬儀社が火葬場の予約をして確定した日が葬儀日となり、その日から逆算する形でお通夜の準備が整えられていきます。

亡くなった人のお通夜の連絡

携帯電話で連絡する男性

亡くなった人のお通夜の連絡は、亡くなった日時に関わらず気になることでしょう。

特に、今日突然亡くなった人の場合、遺族も同様している中で伝えるのはとても苦しいものです。

 

では、亡くなった人のお通夜の連絡は、いつどのように行えば良いのでしょうか?

具体的な例を挙げて詳しく解説していきます。

タイミング

実際に葬儀を行った人の例をみると、お通夜の連絡は主に次のようなタイミングで行われています。

  • 三親等以内の近しい親戚には、危篤状態か亡くなった後すぐのタイミングで伝える
  • 三親等以外にの親戚には、ご遺体を引き取ってお通夜の日時が決まってから伝える
  • 友人関係や職場関係の人には、お通夜と葬儀日が決まってから伝える

故人にとって近しい親戚の場合、危篤状態から連絡を受けて駆けつけるケースが多いです。

お通夜や葬儀にはたくさんの手助けが必要ですので、近しい人には早い段階から声を掛けてみましょう。

手段

お通夜の連絡手段も、伝える相手によって多少の違いが出てきます。

  • 故人の親戚関係には電話で連絡する
  • 会社関係には電話・電報・メールなどで連絡する
  • 葬儀社にお願いしてお通夜と葬儀の日時が書かれた看板を立ててもらう
  • 新聞の訃報欄に載せる
  • 友人や知人関係で連絡を回してもらう

一般的な葬儀ではこれらのような連絡手段で良いのですが、もし「家族葬」や「直葬」などを考えている場合は、参列して欲しい人だけに直接電話で連絡をし、家族葬であることを伝えるようにします。

忌引きの連絡を会社や学校に行うときも同様に、家族葬であることを伝えて、参列して欲しい・控えて欲しい旨を伝えるようにしましょう。

伝えるべき点

お通夜の連絡をする際には、次のような点をしっかり伝えるようにします。

  • お通夜が行われる葬儀場の場所
  • お通夜が行われる日時
  • もし必要であればお手伝いのお願いなど

一般的な葬儀ではこれらを押さえておくと良いですが、もし「家族葬」などの小規模な葬儀の場合には、次の点も付け加えておくと良いでしょう。

  • 故人や遺族の意向で家族葬になったこと
  • 家族葬なので平服でも良いこと
  • お香典を遠慮する場合にはその旨も伝えること

葬儀日で押さえておくべき注意点

六曜が書かれているカレンダー

最後に、葬儀日を決めるときに押さえておくべき注意点について解説していきます。

葬儀日を決める上で明確な決まりはありませんが、地域の慣わしや昔ながらの風習、檀家であるお寺とのお付き合いなどによって確認をしなければならないことがあります。

故人の最期をつつがなく見送るためにも、葬儀日程を決める前によく調べておきましょう。

注意点①:「友引」ではないか確認する

友引とは、暦で吉凶を占う六曜の一つで、良いことも悪いことも引き合うという意味があります。

友引の日に嬉しいことや楽しいことをすると、さらに引き合って良いことが起こるとされている日です。

そのため、葬儀を行うと他の人の死を引き寄せてしまうと考えられており、友引の日は葬儀を行わないのが一般的です。

 

もちろん決まりではありませんし、友引そのものは神道の考え方なので仏事には関係ありません。

しかし、昔ながらのならわしであるため、火葬場も友引の日は休みのところがほとんどです。

友引で火葬場がお休みの場合、葬儀社も日程調整や提案などを行いますので、よく相談してから決めるようにしましょう。

注意点②:僧侶の予定を確認する

お通夜や葬儀でお経をお願いする僧侶の予定も、しっかり確認する必要があります。

とくに、昔からお付き合いのある檀家がある場合、年末年始やお盆の時期だと法事などで来ていただけないことがあります。

そのため、確認をせず葬儀日程を先に決めてしまうと、他のお寺にお願いすることになります。

 

長いお付き合いがあると、檀家以外のお寺にお願いするのは気が引けますよね。

火葬の予約日が葬儀日となりますので、できれば火葬場を予約する前に僧侶に予定を確認し、無理な場合でも同じお寺の他の僧侶に連絡を取ってもらうなどの方法を取りましょう。

注意点③:地域のならわしを確認する

地域のならわしによっては、まず最初に火葬をしてから葬儀をおこなったり、親族だけで行う仮通夜と一般弔問客を呼んで行う本通夜を完全に分けることがあります。

お通夜に関しては、仮通夜を行わず本通夜だけにするケースも増えてきましたが、地域のならわしが残っている地域では、親族に相談しないと思わぬトラブルになることがあります。

 

地域に密着した葬儀社の場合、ならわしまで考えて火葬や葬儀日程を提案してくれる場合もありますが、縁故のない地域だと戸惑うことは少なくありません。

葬儀日程を考えるときには、事前に地域のならわしなども確認した上で、故人や遺族の意向とすり合わせを行うようにしましょう。

注意点④:親族に日程の確認をする

どうしても葬儀に参列して欲しい親族が遠方に住んでいる場合、事前に日程を確認する必要があります。

特に、海外に住む親族は、最低でも丸一日は移動に掛かってしまいますし、お年寄りだと移動手段が限られるため時間が掛かることは少なくありません。

 

どうしても出席して欲しい親族がいるときには、危篤状態などの早い段階から連絡を取り合って万が一に備えておき、火葬場の予約前に日程を確認しておくと良いでしょう。

まとめ

もしも今日人が亡くなってしまった場合、どのようにして葬儀日程を組んでいくのかをくわしく解説してきました。

火葬する日が葬儀の日であると理解しておくと、まず最初にやるべきことがわかりやすくなりますね。

 

どのような形であっても、突然訪れる大切な人の死は遺族にとってとても悲しい出来事であることは間違いありません。

そのような状況でたくさんのことを決めていくことはとても大変ですが、葬儀社や周囲の人とよく相談しながら、故人や遺族にとって悔いのない葬儀になるよう心がけてみてください。

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