目次
お墓にかかる費用相場

みなさんがお墓を購入する際に一番気になるのは、その購入費用ではないでしょうか?
お墓にかかる費用相場は、全国平均で201.55万円です。
全国平均の相場は各都市の平均相場から算出されおり、主要都市の費用相場は次のとおりです。
都市名 | お墓の費用相場 |
東京都 | 217.44万円 |
埼玉県 | 180.66万円 |
千葉県 | 229.01万円 |
神奈川県 | 212.68万円 |
愛知県 | 179.34万円 |
大阪府 | 197.39万円 |
京都府 | 231.51万円 |
兵庫県 | 178.06万円 |
広島県 | 155.73万円 |
福岡県 | 250.36万円 |
出典:いいお墓
各都市により費用相場は大きく異なりますが、傾向としては大都市ほどお墓の購入費用は高くなります。
また、東日本の平均相場が203.29万円に対して西日本の平均相場は197.05万円と若干ながら安い傾向にあります。
お墓にかかる費用の内訳

これまでお墓を購入する費用の総額を説明しましたが、お墓の料金は大きく4つの内訳があります。
ここでは、それぞれの内訳についてその費用相場も含めて解説していきます。
- 墓石費用
- 永代使用料
- 墓地・霊園管理費用
- その他の費用
内訳①:墓石費用
墓石費用とは、お墓を建てる際にかかる墓石だけの価格です。
また、この墓石の価格の内訳はの次3つから成ります。
- 墓石代金
- 文字彫刻代金
- 墓石施工代金
1.墓石代金
墓石代金とはお墓のみの費用を指し、次に解説する「文字彫刻代金」「墓石施工代金」も含まれています。
墓石費用の全国平均は133.83万円となり、東日本では139.01万円、西日本では120.34万円です。
各都市における墓石費用の平均相場は次のとおりです。
都市名 | 墓石費用相場 |
東京都 | 130.46万円 |
埼玉県 | 131.30万円 |
千葉県 | 166.49万円 |
神奈川県 | 143.80万円 |
愛知県 | 113.14万円 |
大阪府 | 111.89万円 |
京都府 | 117.24万円 |
兵庫県 | 109.37万円 |
広島県 | 99.25万円 |
福岡県 | 200.52万円 |
出典:いいお墓
2.文字彫刻代金
新しくお墓を建てる際には、基礎彫刻として「家名」「建立者」「建立日」「題字」「題目」などを彫刻してもらえます。
ただし、戒名を彫刻する場合は別途3万円から5万円ほどの追加料金が必要となります。
出典:いいお墓
3.墓石施工代金
お墓を設置するには、基礎工事や外柵工事などの施工費用が必要です。
この施工費用は「お墓を建てる場所」「必要な重機の数」「作業に必要な人員の数」などで異なります。
内訳②:永代使用料
永代使用料とは、お墓を建てる墓地や霊園の土地を借りるための費用を指すことばです。
お墓を建てる際には、最初にこの永代使用料を支払うことでそのお墓の土地を借りることができ、先祖代々お墓を引き継いでいけるのです。
永代使用料の相場は次のとおりです。
- 全国平均:67.73万円
- 東日本の平均:64.27万円
- 西日本の平均:76.71万円
出典:いいお墓
各都市における永代使用料の平均相場は次のとおりです。
都市名 | 永代使用料相場 |
東京都 | 86.98万円 |
埼玉県 | 49.36万円 |
千葉県 | 62.52万円 |
神奈川県 | 73.02万円 |
愛知県 | 66.20万円 |
大阪府 | 85.49万円 |
京都府 | 114.26万円 |
兵庫県 | 68.68万円 |
広島県 | 56.47万円 |
福岡県 | 49.83万円 |
内訳③:墓地・霊園管理費用
墓地・霊園管理費は、それぞれの場所を管理してもらうため定期的に支払う費用をさす言葉です。
支払方法は毎年収める場合もあれば、決められた年数をまとめて払う場合もあり支払方法はその墓地・霊園により異なります。
管理費用は「トイレ」「休憩所」「緑地」「水汲み所」などの維持費にあてられ、寺院・霊園の電気や水道代金もこの管理費から支払われます。
お墓を建てる場所によって管理費は異り、相場は次のようになっています。
お墓を建てる場書 | 管理費の相場 |
公営霊園 | 2千円程度~1万円ほど |
民営霊園 | 5千円程度~1万5千円ほど |
寺院墓地 | 5千円程度~1万円ほど |
出典:終活ねっと
内訳④:その他の費用
お墓を建てることで、今後さまざまな「法事」「法要」「儀式」を執り行う必要が出てきます。
お墓を購入する際の儀式や代表的な法事の費用について解説しますね。
開眼供養
開眼供養は、新しくお墓を建てた際そのお墓に魂をやどす儀式です。
その際には僧侶がお経をあげるため、お布施として3万円から5万円ほど渡すことが一般的です。
またこのお布施以外にも御車代として1万円ほどが必要となるため、お布施と合わせてお渡しする必要があります。
納骨式
納骨式とは読んで字のごとく、ご遺骨をお墓に入れる際に執り行う儀式です。
火葬が済んで骨壺に収められたご遺骨をお墓に入れる際には、僧侶がお経をあげて供養する必要があります。
そのため、10万円ほどのお布施をお渡しすることが一般的です。
法事のお布施
法事には、祥月命日法要(しょうげつめいにちほうよう)・一周忌法要などがあります。
この場合も、僧侶がお経をあげるため1万円から5万円ほどのお布施が必要になります。
墓地・霊園別のお墓の費用

お墓の費用はお墓を建てる場所によっても大きく異なります。
ここでは、お墓を建てる場所ごとの費用相場について解説します。
寺院墓地
お寺が運営・管理する寺院墓地では・「永代使用料」「墓石代金」「管理費」などの一般的な費用以外に、次ようなの費用が必要となります。
- 入檀料:お寺の檀家になるために必要な費用。10万円~30万円ほどが一般的。
- 法要時のお布施:定期的に行う回忌法要の際には1万円ほどのお布施が必要。
- 寄付金:お寺を修繕・改修する際に檀家が負担する費用。檀家の経済的な事情は考慮されるが、一般的には改修費用の総額を檀家の数で割って負担金額が決められる。
ただし、すべてのお寺でこれらの費用が必要とは限らないため、事前確認が必要です。
また、特に伝統的な寺院墓地では、その格式の高さからお墓を建てる費用が非常に高額となる場合があります。
公営霊園
自治体が運営・管理する霊園で「永代使用料」「墓石代金」「管理費」以外の費用は原則的には必要ありません。
自治体運営ということもあり管理費が安く、人気が高いため新規でお墓を建てようと思っても希望者が殺到し、抽選が行われる場合があります。
民営霊園
宗教法人・公益法人が運営・管理する霊園であり、「永代使用料」「墓石代金」「管理費」以外の費用は原則的には必要ありません。
管理費が若干高めではありますが、そのぶん霊園内の施設は充実している傾向があります。
墓所の区画の広さによる墓の費用

墓所とは、お墓を建てるための区画のことです。
この墓所の区画の広さによってお墓の費用相場には違いがあり、永代使用料の相場と墓石代金の相場も異なります。
墓所の区画の広さ別に、この「永代使用料」と「墓石代金」の相場費用の違いについて示しています。
墓所の区画の広さ | 墓石代金相場 | 永代使用料相場 | 合計金額 |
1.0㎡ | 70万円~100万円 | 15万円~20万円 | 85万円~120万円 |
1.5㎡ | 100万円~150万円 | 25万円~30万円 | 125万円~180万円 |
2.0㎡ | 140万円~200万円 | 30万円~35万円 | 170万円~235万円 |
2.5㎡ | 180万円~260万円 | 40万円~45万円 | 220万円~305万円 |
3.0㎡ | 210万円~300万円 | 45万円~55万円 | 255万円~355万円 |
出典:終活ねっと
区画の広さ以外では、お墓の場所が寺院・霊園のどの場所にあるかでも墓石代金・永代使用料は異なります。
寺院・霊園の利便性が高い場所(大きさな通路に面しているか・水汲み場まで近いかなど)ではこの金額は高くなる傾向があるようです。
墓地・霊園の立地による墓の費用

墓地・霊園の立地条件も、お墓の費用を決める要因となっています。
家を建てる際には、駅から近い土地や大都市では購入費用が高くなりますが、これと同じようにお墓を建てる墓地・霊園が利便性が高い都心や駅から近い場合、お墓の費用は高くなります。
反対に、駅から遠く利便性の悪い山奥の墓地・霊園ではお墓の費用は安くなります。
東京23区内・東京23区外・各都市ごとの墓石代金と永代使用料の相場は次のとおりです。
地域 | 墓石代金相場 | 永代使用料相場 |
東京23区内 | 140万円~190万円 | 150万円~200万円 |
東京23区外 | 140万円~190万円 | 70万円~90万円 |
埼玉県 | 140万円~190万円 | 40万円~55万円 |
千葉県 | 140万円~190万円 | 30万円~40万円 |
神奈川県 | 140万円~190万円 | 70万円~90万円 |
愛知県 | 120万円~170万円 | 50万円~65万円 |
大阪府 | 110万円~160万円 | 75万円~100万円 |
京都府 | 110万円~160万円 | 55万円~70万円 |
兵庫県 | 110万円~160万円 | 40万円~55万円 |
福岡県 | 170万円~220万円 | 30万円~40万円 |
出典:終活ねっと
お墓の購入後にかかる費用

ここまでは、お墓の購入に関わる費用について解説しましたが、お墓は購入してからも管理が必要です。
そこで、続いてはお墓の状態をいつまでもきれいな状態に保つための維持費や傷んだお墓を新しくする費用、またお墓を引っ越して新しく購入する費用について紹介します。
お墓の清掃費用
お墓は野外に設置されているため、雨風にさらされながら時間の経過とともに汚れたり傷がついていたんでいきます。
そのため、いつまで購入当時の様にお墓をきれいに保つためには、定期的な清掃とクリーニングが必要です。
お墓の定期清掃は、お墓の汚れを拭き取ったり雑草をむしり取ったりする程度なので、費用はかかりませんがお墓のクリーニングを石材店に依頼するとなると清掃費用が必要です。
清掃費用には、次の2種類があります。
- 一般的なクリーニング(お墓を移動しないで行う):7万円~8万円
- 磨き直し(お墓お墓を移動して行う):20万円前後
磨き直しは「お墓の種類」「お墓の大きさ」「汚れの程度」によって料金が大きく異なります。
石材店から見積もりをもらい、慎重に行いましょう。
お墓の建て替え費用
長年の経年劣化からお墓がいたんでしまったり、磨き直しをしても取れないほど汚れてしまったりした場合は、お墓を修繕するか建て替える必要があります。
この費用相場は次の通りです。
- 修繕費用相場:50万円前後
- お墓の建て替え費用相場:145万円~200万円(閉眼供養・開眼供養などのお布施代金を含む)
修繕費用も、磨き直し同様にお墓の種類やコンディションにより料金が大きく異なるため、石材店から見積りをもらいましょう。
お墓の移動費用(改葬費用)
現在のお墓がお住まいの地域から遠く、維持管理するのに不便を感じている場合、お墓をお住いの地域の近くに移動することができます。
このようにお墓を移動させることを「改葬」と呼び、この改葬費用には今あるお墓の「墓じまい」と新しく建てるお墓の費用が必要となります。
改葬の費用相場は次の通りです。
- 墓じまい費用相場:20万円~30万円
- お墓の購入費用相場:145万円~205万円
- 合計金額相場:165万円~235万円
この費用以外は、次の「墓石の処分費用」と「離檀料」が発生する場合があります。
墓石の処分費用
これまで使用していたお墓を処分するには、墓石を撤去して墓所を更地に戻す必要があります。
この料金はお墓の大きさや墓所の大きさにより異なりますが、料金相場は1平方メートルあたり5万円ほどが料金相場です。
そのため、一般的なお墓や墓所であれば20万円ほどが処分費用の相場と言えるでしょう。
離檀料
お寺に建てられているお墓を移転する場合は、お寺に対して離檀料を支払う可能性があります。
この離檀料はお寺によって基準はまちまちですが、一般的には20万円~50万円ほどが相場です。
お墓を立てない場合の供養費用

近年、少子高齢化やお墓にまつわる環境の変化、宗教観の変化などから、お墓を建てない供養方法に注目が集まるようになってきました。
ここでは、お墓を立てない代表的な5つの供養方法と、それぞれの料金相場を解説していきましょう。
- 永代供養費用
- 納骨堂費用
- 樹木葬費用
- 海洋散骨
- 合葬
供養方法①:永代供養費用
永代供養とは、遺族に代わり墓地・霊園の管理者が故人を供養してくれる供養方法です。
一括で永代供養費用を始めに支払うため、定期的な支払いは必要ありません。
この永代供養費用の相場は、10万円~150万円ほどです。
供養方法②:納骨堂費用
納骨堂とは、骨壺に入れられたご遺骨を室内に設けられた保管施設で安置する供養方法です。
都市部を中心に広がりをみせる納骨堂は、「仏壇式」「ロッカー式」「機械式」「位牌式」などさまざまな仕様があり、そのほとんどは永代供養をしてもらえます。
この納骨堂費用の相場は30万円~150万円ほどです。
供養方法③:樹木葬費用
樹木葬は、墓石を設けず大きな樹木の下に遺骨を埋葬する供養方法として、自然回帰の観点から近年注目を集めている供養方式です。
この樹木葬には「集合型」「個別型」「合祀型」があり、それぞれ遺骨の埋葬方法が異なります。
この樹木葬費用の相場は5万円~80万円ほどです。
供養方法④:海洋散骨
海洋散骨は、遺骨を粉砕した後に海にまくという供養方法です。
樹木葬同様に注目を集める供養方式です。
この海洋散骨費用の相場は20万円~30万円ほどです。
供養方法⑤:合葬
合葬(がっそう)は、遺骨を骨壺から取り出し、他の方のご遺骨と一緒に埋葬する供養方法です。
一族のお墓とは異なり、石塔(合葬用の墓石)の下に他の遺骨と一緒に埋葬されるため、基本的にはこの合葬のあとに遺骨を移動する「改葬」はできません。
この合葬費用の相場は5万円~30万円ほどです。
納骨式にかかる費用

お墓の費用と関連して、このお墓の購入時に執り行う納骨式の際に必要となるお布施や、その他に必要となる費用について解説します。
納骨式の費用
納骨式は、火葬で遺骨となった故人をお墓に埋葬する儀式です。
埋葬証明書が必要で、この書類の発行手数料としてご遺骨一体につき400円から1,500円の費用が必要です。
お墓に埋葬される納骨式
納骨式では僧侶がお経をあげるため、僧侶へのお布施として3万円から5万円ほどのお布施が必要です。
また、お布施以外にも、これから解説する
- 埋葬作業費用彫刻料
- 法要部屋使用料
- 塔姿(とうば)費用
- 手桶
- お供え物
などが必要であり、お墓に埋葬される納骨式では総額10万円前後が費用相場となります。
納骨堂へ埋葬される納骨式
納骨堂へ遺骨が埋葬される場合は、納骨時の作業費用と彫刻費用が不要となるためお墓に埋葬される納骨式よりは費用は安くなります。
とはいえ、お布施には3万円から5万円ほどが必要となることには変わりはなく、
- 法要部屋使用料
- 塔姿(とうば)費用
- 手桶
- お供え物
などの費用は必要です。
法要部屋使用料
納骨式が執り行われるまでの待ち時間を法要部屋で過ごすには費用がかかります。
費用はそのお寺や霊園により異なりますが、一般的には1万円~3万円ほどが相場です。
塔姿(とうば)費用
塔姿は「外塔姿(そとば)」とも言い、供養の際に必要となる長さ1メートルから2メートルの細長い板を指します。
通常は、供養を行うお寺や霊園で用意してもらえます。
費用相場は一本1,000円から5,000円ほどです。
墓誌への彫刻料
お墓の隣に墓誌という石碑を建て故人の没年月日や戒名を彫る場合は、納骨式までに完成させます。
この墓誌への彫刻料には3万円から5万円ほど必要です。
手桶など
手桶などはご自身で用意する場合とお寺・霊園が事前に用意している場合があります。
手桶をご自身で購入する場合は1,500円から10,000円ほどが相場です。
また、焼香に使う「ろうそく」「線香」「マッチ」が必要です。
お供え物
故人が生前に好んで食べていたお菓子やお酒、たばこなどをお供えします。
お供え物は納骨式が終了したら持ち帰るか、その場で食べることが一般的です。
ただし、このお供え物に関しては地域や宗派によっては教えが異なるため、事前に確認が必要です。
埋葬作業費用
墓石へご遺骨を埋葬する際には墓石の開閉が必要となり、この作業は専門知識を持つ葬儀業者が行います。
費用は依頼を受けた葬儀業者により異なりますが、作業費用は15,000円から30,000円ほどが相場です。
また、お墓の開閉作業がご自身でできる場合は、葬儀業者に依頼する必要はないため作業費用はかかりません。
法事・法要で必要となる費用

お墓を購入することで、今後はさまざまな法事・法要を通して故人を弔いますが、僧侶へのお布施などの費用がかかります。
ここでは一般的な法事・法要を執り行う際のお布施を次の表にまとめています。
供養名 | 費用相場 |
開眼供養(魂入れ) | 3万円~5万円 |
閉眼供養(魂抜き) | 3万円~5万円 |
納骨式 | 3万円~5万円 |
四十九日 | 3万円~5万円 |
法事・法要 | 1万円~5万円 |
一周忌法要 | 3万円~5万円 |
三回忌法要 | 1万円~5万円 |
七回忌法要 | 1万円~5万円 |
十三回忌法要 | 3万円~5万円 |
上記のお布施以外では僧侶へお渡しする御車代が5,000円~10,000円ほど、食事を出す代わりに支払う御膳料が5,000から10,000円必要になります。
お墓の費用を抑える方法

ここまでお墓の費用についてさまざまな角度で解説しました。
ここでは、お墓の費用を抑えるためにはどうすれば良いのかについて、3つの方法を紹介しましょう。
- シンプルな墓石を選ぶ
- 狭い区画の墓所を選ぶ
- 公営霊園を選ぶ
方法①:シンプルな墓石を選ぶ
お墓の費用は、「墓石代金」「永代使用料」「管理費」によって決まります。
この中で「墓石代金」は一番費用が抑えられる部分です。
そのため、この墓石はできるだけシンプルで石材の量を使っていないデザインのものを選び費用を抑えましょう。
さらに、墓石代金を安くするために、お墓の「外柵」「香炉」「墓誌」などのお墓周りに付属する墓石は建てないことも選択肢の一つです。
また、中国産の墓石は国産石材に比べ安いため、これらのお墓周りの墓石に関しては中国産の石材を使い全体の費用を抑えるという方法もあります。
方法②:狭い区画の墓所を選ぶ
永代使用料は、墓所の区画面積に比例して料金が変動し、区画面積が大きくなればなるほど高額になります。
そのため、あえて狭い墓所にお墓を建てることで、永代使用料を安く抑えることができます。
方法③:公営霊園を選ぶ
お墓の管理費は毎年必要となるため、少しの料金の違いが長い目でみると大きな金額になります。
そのため、一番管理費が安い「公営霊園」は自治体はとても人気があります。
なかなか空きがないことも現状ですが、もしお住まいの地域で公営霊園が募集をかけていれば、応募してみると良いでしょう。
知っておきたいお墓の費用に関する豆知識

お墓の購入は、ほとんどの方が初めての経験となるはずです。
そのため、実際に購入しよう行動すると数々の疑問点が湧き上がってくるものです。
最後に、お墓の購入にあたっての代表的な疑問点を例に、知っておくと役に立つ豆知識を紹介しましょう。
豆知識①:誰が購入するべきか?
お墓を購入する人に厳密な決まりはありません。
そのため、お墓が必要となった状況に応じてお墓を購入する人は異なります。
状況別に、お墓の購入者について解説していきます。
お墓を購入する人が決まっていない場合
基本的に、そのお墓を守っていく方がお墓を購入します。
長男となることが一般的ですが、兄弟でお墓を購入する場合もあります。
ただし、お墓を継承する方は一人のため、共同でお墓を購入した場合は誰がお墓を継承するのかを事前に決定する必要があります。
お墓を購入する人が決まっている場合
遺言などでお墓を購入する方が指定されている場合は、その方がお墓を購入します。
しかし、その方がお墓の費用を負担することに難色を示したり、金銭的な問題でお墓を購入することが難しかったりする場合は、親族間で話し合いお墓の購入者を変更することもできます。
お墓を継承する人がいない場合
お墓を継承する方がいない場合、お墓を建ててもお墓の管理費などを支払う方がいません。
そのため、お墓はいずれ無縁仏となり撤去されてしまします。
このような場合、お墓に入る人は管理費が必要ない「永代供養」や「海洋散骨」などの供養方法を選ばねばなりません。
入るお墓を生前に建てる場合
生きている間にご自身が入るお墓を建てるお墓を「生前墓」と呼びます。
この場合、お墓に入る方が墓石代金や永代使用料を負担することが一般的です。
また、そのお墓を継承する方が管理費用を負担していきます。
豆知識②:お墓の購入は節税対策になる?
お墓は先祖代々引き継がれていくものですが、祭祀財産と呼び相続税は発生しません。
そのため、お墓の購入費用を相続する予定の遺産から捻出するのであれば、お墓は生前に建てた方が節税になります。
お墓には相続税が発生しませんが、遺産の相続には相続税がかかるためです。
豆知識③:お墓の購入にはローンが組める?
お墓の費用は今回ご紹介したようにとても高額となるため、ローンを組んで支払うことが可能となっています。
このローンには「銀行ローン」や「カードローン」があります。
支払方法は、お墓の購入時に全体の金額の3分の1を支払い、その残りの金額をローンを組んで支払う方法が一般的です。
また生前墓を建てる方の中に、ご自身の年金の中からローンを組む方もいます。
まとめ

お墓を購入する際の費用について、多方面から詳しく解説しました。
お墓の購入は一生に一度の高額な買い物ですが、相場費用や維持費用、法事や法要にかかる費用などについては、あまり知られていないでしょう。
高価な買い物だけに、その供養方法を含めて遺族間で慎重に検討し、十分に費用相場を理解したうえで「納得できる費用で、無理のない維持管理」ができるお墓を購入するよう心がけましょう。
近頃は社会情勢の変化からお墓に関する選択肢は以前に比べて随分と増えています。
費用相場や供養方法を十分に理解していれば、ご自身やその家族が納得できる費用のお墓を建てることは、それほど難しいことではありません。