【解説】お葬式の日程の決め方・流れは?六曜との関係性は?

葬式の日程 一般知識・マナー

葬儀を行うにあたり、決めなければならないことはたくさんありますが、その中で最も基本となるのが「葬儀日程」の作成です。

しかし、現実的に逝去から葬儀までの時間は短く、この時間内に葬儀日程を決めることは困難です。

 

ここでは、限られた時間の中で葬儀日程を決めることができるように「葬式日程を決める際の確認ポイント」「葬式のタイムスケジュール」「葬式に必要な日程表の作成方法」を中心に解説します。

葬式は頻繫に行うものではなく、ましてやご自身が葬式日程を組む機会など、人生のうちでそう何度も起こることではありません。

この機会に葬式日程を決める際のポイントを押さえ、いざという時でも落ち着いて対処できる葬式知識を身につけましょう。

葬式の日程に関する概要

お葬式

身近な方が亡くなった際には、まず葬式の日程を決めなければなりません。

ここでは、この葬式の日程を決める際の基本的な考え方と、葬式を行う際に重要となる訃報連絡の仕方について解説します。

日程の決め方

葬式日程は故人が亡くなった翌日に通夜を行い、その翌日に葬儀・告別式・火葬をおこないます。

この日程の決定権は喪主にあり、喪主は具体的な日付・開始時間を決めなければなりません。

しかし、葬儀に関する知識・経験が乏しく、精神的にも悲しみの中にいる状態で葬儀日程を決めることは非常に困難です。

現実的には、葬儀業者が「喪主の意見を取り入れた形」で葬式日程を組む場合が多いでしょう。

訃報の連絡の仕方

葬式に必要な準備は数多く、段取りよく行わなければ喪主・親族の負担は増えてしまいます。

特に、逝去直後に親族以外に訃報連絡をする方がいますが、これは葬式の段取上間違いです。

訃報連絡は次の手順で行います。

訃報を連絡する際のステップ
  1. 逝去直後は医師に死亡診断書を作成してもらう
  2. 葬儀社をきめる
  3. 葬儀社の担当者と打ち合わせを行い「安置先」「通夜・葬儀会場」「葬儀規模」などをきめる
  4. 全てのスケジュールが決定したら訃報連絡をする

葬式に関して何も決まっていない状態で訃報連絡を受けても、その方はどうすることもできません。

改めて葬儀日程を伝えることになりますので、訃報連絡は葬式内容を決めてから行いましょう。

一般的な葬式日程

供花

家族葬・自宅葬などの一般葬での葬式日程は次のとおりです。

一般葬での葬式の流れ
  1. 納棺を行い弔問客を受けて通夜を行う
  2. 通夜の翌日は弔問客を受けて葬儀・告別式を行い火葬場へ移動して火葬を行う

ただし、これはあくまでも一般的な葬式日程です。

お住いの地域によっては「前火葬」と呼ばれる日程を組み、故人の臨終後に火葬を行い「通夜」「葬儀」「告別式」を行う地域もあるため注意が必要です。

直葬(火葬式)の場合

直葬とは、「一般葬」や「家族葬」で執り行う通夜や告別式を省き、火葬のみを行う葬儀様式のことです。

直葬(火葬式)の葬儀日程は次のとおりです。

直葬(火葬式)の流れ
  1. 納棺を行う
  2. 火葬場へ移動して火葬する

直葬(火葬式)では、一般葬で行われる「通夜」「葬儀」「告別式」を省略して葬儀が進行するため、納棺を当日に行う場合では葬儀全体を1日で終わらせることも可能なシンプルな葬式です。

葬式日程を決める際に確認すべき点

黒板にステップを記入する人

故人が亡くなった翌日に通夜を行い、その翌日に葬儀・告別式の流れが一般的な葬式日程ですが、必ずしもこのようにスムーズな葬式日程を組めるとは限りません。

場合によっては、どうしてもその日には葬式を行うことができない事情も予想されるのです。

ここでは、円滑に葬式日程を組むために必要となる確認事項について解説します。

葬式日程を決める際の確認事項
  • 火葬場の空き状況
  • 六曜の「友引」
  • 菩提寺と僧侶の都合
  • 親族の都合
  • 地域の風習・しきたり

確認事項①:火葬場の空き状況

葬式の日程は、火葬場の空き状況で決まると言っても過言ではありません。

そのため、葬式日程を組む際には、希望日に火葬できる火葬場があるのかを確認します。

はじめに火葬場を押さえ、それに合わせて通夜・告別式の日程を決めてから通夜の日程を組む方法が、段取りよく葬式の日程を決めるポイントです。

確認事項②:六曜の「友引」

六曜の「友引」に葬式を行うことはタブーとされています。

これは「友引」の語感が、友を引き連れることを連想させるため、忌事では不吉であるとの考えが浸透したためです。

しかし、実際にはこの六曜は仏教の教義とはまったく無関係で、かつ友引の本来の意味も「引き分け」を意味していることから、友引に葬儀を避けるべきという考えはただの迷信です。

 

しかし、実際にはこのような迷信であっても友引に葬式を行う方は少なく、これらの事情から火葬場も休館日とする場合が多いのが現状です。

葬式の参列者の中にはしきたりや風習を重んじる方も多く、このような方は友引の葬式を非常に嫌う傾向にあります。

そのため、このような方に配慮する意味でも、極端な事情がない限りは友引を避けて葬式日程を組む方が無難です。

 

仏滅に葬式を行っても大丈夫なの?

では、六曜の中で一番最悪な日とされる「仏滅」に葬式を行っても大丈夫なのでしょうか?

結論から言ってしまえば、仏滅に葬式を行うことはなんの問題もありません。

むしろ、「仏」という文字が入っていることから仏滅の葬式を推奨する方もいます。

これは、仏滅の葬式が友引の葬式ほど迷信めいたことが語られることが少なく、嫌悪感を抱く方が少ないのが要因と考えられています。

確認事項③:菩提寺と僧侶の都合

葬式を行う際は、菩提寺や以前からの付き合いがある僧侶へ連絡して、葬式を執り行っていただくよう手配しなければなりません。

しかし、葬式の依頼はどうしても直前となってしまうことが多く、僧侶の都合がつかない状況も考えられます。

 

葬式をあげるためには、当然僧侶の存在は欠かせません。

1日から2日ほどであれば、僧侶の予定に葬式日程を合わせた方が、葬式は円滑に行えると考えた方が良いでしょう。

ただし、どうしても依頼した僧侶との都合が合わない場合は、同じ宗派でも他の寺院の僧侶を紹介して頂き対応することになります。

確認事項④:親族の都合

火葬場の空き状況を確認し僧侶の予定を確認したら、次は親族の予定の確認を行います。

近場にいる親族であれば葬式日程はある程度融通が利きますが、遠方から参列する親族に関しては交通機関・宿泊施設の兼ね合いをみて、日程を調整する必要もあるでしょう。

確認事項⑤:地域の風習・しきたり

葬式日程を組む場合には、葬式を行う地域の風習・しきたりの確認が必須です。

先にも若干触れたように、葬式日程はその地域特有の風習・しきたりが反映された様々な日程が存在します。

 

そのため、その地域の葬式日程を無視して一般的な方法で葬式を行えば、遺族のみならず参列者にも不信感を抱かせてしまうでしょう。

地域の風習・しきたりがわからない場合、担当する葬儀業者へ確認し、アドバイスをもらいながら葬式日程を組むことをおすすめします。

葬式にかかる時間・タイムスケジュール

カレンダー

ここでは、葬式で行う内容を具体的に説明して、あわせてタイムスケジュールを記載します。

具体的な時間がわかることで、葬式ではどのような日程が組まれ、どのように進行していくのかを理解することができるでしょう。

通夜

通常の通夜は、夕方の6時頃に始まり1時間から2時間ほど行われます。

例えば、18時開始の通夜の具体的な進行は次のとおりです。

お通夜のタイムスケジュール例
  • 16:00:通夜の準備(遺族は会場入りして会場の設営を行う)
  • 16:15:葬儀業者との打ち合わせ(「葬儀の進行」「席順」「焼香の順番」などの打ち合わせを行う)
  • 16:30:受付準備(受付準備に取り掛かる)
  • 17:00:受付開始(弔問客の受付を開始する)
  • 17:30:僧侶到着(喪主は僧侶控室へ挨拶に出向く)
  • 17:50:着席(開式10分前に着席して開式を待つ)
  • 18:00:通夜開式(式中は葬儀スタッフの案内に従う)
  • 19:00:通夜振る舞い(通夜終了後は僧侶や参列者へお酒や料理を振る舞う「通夜振る舞い」を行う)
  • 20:30:通夜振る舞い終了(通夜振る舞いは遅くても21:00までには終了する)

告別式

通夜の翌日には葬儀・告別式が行われます。

告別式は10時から13時の間に行われることが多く、時間にして1時間30分ほどの儀式です。

10時30分開式・正午出棺の葬儀・告別式の具体的なタイムスケジュールは次のとおりです。

告別式のタイムスケジュール例
  • 9:00:告別式準備(遺族は開式1時間30分前には会場に到着する)
  • 9:15:葬儀業者との打ち合わせ(全体の流れ・弔電の確認をする)
  • 9:30:受付開始(弔問客の受付開始)
  • 10:00:僧侶到着(喪主は僧侶控室へ挨拶に出向く)
  • 10:20:着席(開式10分前に着席して開式を待つ)
  • 10:30:葬儀・告別式開式(式中は葬儀スタッフの案内に従う)
  • 12:00:火葬場へ向けて出棺する

危篤・逝去から葬式終了までの流れ

ロードマップ

ここでは、身近な方が亡くなってから実際に葬式を行うまでの行程が、どのような流れで進むのかを9つに分けて解説します。

危篤・逝去から葬式終了までの流れ
  1. 危篤
  2. 逝去
  3. 遺体のお迎え・安置
  4. 葬儀業者との打ち合わせ
  5. 納棺の儀
  6. お通夜
  7. 葬儀・告別式
  8. 出棺・火葬・初七日法要
  9. 精進落とし・葬儀終了

ステップ①:危篤

  • 自宅で危篤を迎えた場合は、かかりつけの医師に連絡します。
  • 病院で危篤を迎えた場合は、医師による処置がおこなわれます。

ステップ②:逝去

  • 病院で逝去した場合は医師から「死亡診断書」を受け取り葬儀業者へ連絡します。
  • 自宅での急な逝去の場合は警察へ連絡して病死か事故死かの判断を仰ぎます。

ステップ③:遺体のお迎え・安置

  • 斎場に併設された専用の安置所か自宅に安置するのかを決め、葬儀業者へその旨を伝えます。
  • 葬儀業者は依頼された安置場所へ遺体を運び死後24時間安置されます。

ステップ④:葬儀業者との打ち合わせ

葬儀業者と葬儀についての打ち合わせを行います。

打ち合わせの内容は次のとおりです。

葬儀業者との打ち合わせ項目
  • 葬式会場
  • 葬式日時
  • 葬式方法
  • 葬式費用

これらが決定したら参列者へ訃報連絡を入れましょう。

ステップ⑤:納棺の儀

  • 故人を棺に納める「納棺の儀」を行うため、故人の思い出の品や故人の好物などを準備します。
  • 納棺の儀は、「家族が葬儀業者から手ほどきを受けながら行うケース」と「葬儀業者に一任するケース」の2種類があります。

ステップ⑥:お通夜

  • 本来の通夜は夜を通し故人を偲ぶことを意味していましたが現在では弔問客を受け入れて通夜を行います。
  • 仏式での通夜は僧侶を招き読経を行い弔問客は焼香を行います。

ステップ⑦:葬儀・告別式

  • 通夜同様に弔問客を受け入れて読経・焼香で故人を偲びます。
  • 告別式では故人と最後の別れを行います。

ステップ⑧:出棺・火葬・初七日法要

  • 火葬場へ向けて出棺して火葬後は再び式場に戻ります。
  • 初七日法要は遺族の負担を考慮して葬儀当日に行う場合が多くなっています。

ステップ⑨:精進落とし・葬儀終了

  • 僧侶・参列者を招いた精進落としの席では葬式でお世話になった方への感謝の気持ちを伝えます。
  • 解散後は自宅に「位牌」「遺影」「遺骨」を安置します。

葬式に必要な「日程表」の作成方法

親族表

葬式を円滑に行うには、限られた時間の中で多くの決めごとを効率的に行わなければなりません。

しかし、ご自身がこれを行おうとした場合、大切な方を亡くした喪失感もあってなかなか手がつかないことが現実です。

この様な場合は「日程表」を作成して、これから準備しなければならないことを表に書き出し、効率よく葬式の準備を行いましょう。

日程表に記載する内容

日程表の内容は次のとおりです。

葬儀 日程
納棺 日時・場所(自宅で行うか式場で行うか)
出棺(自宅で納棺した場合) 日時
出棺(式場で出棺した場合) 日時・場所
通夜 日時・場所
葬儀・告別式 日時・場所
初七日法要 日時・場所(死後七日後に行うか葬儀と同日に行うか)

このように、決めなければならないことを表にまとめておくとで、効率的な葬式準備が可能です。

また、訃報連絡をスムーズに行うため、次の内容を確認して準備しておくことをおすすめします。

確認しておくべきこと
  • 故人の氏名
  • 故人の命日
  • 葬式を依頼する寺院とその宗派
  • 火葬場・葬式会場の施設名・住所・電話番号

葬式後に行われる法要日程の決め方

お葬式の花

葬式終了後は、通常七日ごとに法要が行われます。

ここでは、葬式以外の法要の決め方として、規模の大きな法要である初七日法要・四十九日法要の決め方を解説します。

初七日の決め方

初七日法要は、故人が亡くなり一番最初に行う法要です。

火葬場や僧侶の都合がつき、スムーズに葬式を行えた場合は、故人が亡くなってから七日目に初七日法要を行ないます。

しかし、最近の傾向として何度も親族を集めるのは心苦しいという理由から、初七日法要をお葬式と同じ日に行う場合があります。

この初七日法要を「繰り上げ法要」と呼び、次の手順で行います。

繰り上げ法要の手順
  1. 葬式
  2. 出棺
  3. 火葬
  4. 初七日法要
  5. 精進落とし

初七日法要はお葬式から数日で行うため、遺族の負担とならない日程を組むことが重要です。

四十九日の決め方

初七日法要終了後は、四十九日法要が重要な法要となります。

四十九日法要は忌明けの法要として、親族のみならず故人の友人・知人が集まる大規模な法要です。

 

この四十九日法要は初七日法要とは異なり、故人の死後四十九日目に行う訳ではありません。

様々な参列者へ配慮して、四十九日目よりも早い日付の土曜日や日曜日など、参列者が集まりやすい日にちを選んで法要を行います。

葬式日程を変更する場合の対応

お寺

なんらかの事情で葬式の日程が思うように組めない、もしくは予定していた日程を変更しなければならない場合は、次の点に注意して葬式日程を変更します。

葬式日程変更の場合の対応
  • 遺体の保全
  • 葬儀業者へ連絡し日程の再調整
  • 寺院に連絡し日程の再調整
  • 参列者への連絡

対応①:遺体の保全を行う

通常の遺体保全はドライアイスを使用しますが、これでは遺体の腐敗を止めることはできません。

葬式日程の変更内容・葬式を行う季節によっては、これ以外の遺体保全方法を検討しなければならない状況も考えられます。

遺体保全方法に関しては、担当する葬儀業者へ相談して最適な方法を選択します。

対応②:葬儀業者へ連絡し日程の再調整を行う

葬式の日程を変更する際には、必ず葬儀業者へ連絡して日程の再調整を行いましょう。

葬式の日程が決まった段階で、葬儀業者は「祭壇」「霊柩車」「返礼品」など、葬式に必要なものを手配します。

連絡が遅れた場合は、高額なキャンセル料金が発生する場合もあるため、日程変更が確定したらできるだけ早めに連絡する必要があります。

対応③:寺院に連絡し日程の再調整を行う

葬式の日程を変更する際には、当然ながら寺院への連絡も必要です。

こちらは葬儀業者とは異なりキャンセル料金は必要ありませんが、葬式を延期する理由を正直に話して再度日程について再調整を行います。

対応④:参列者への連絡を行う

参列者へ葬式日程の変更を知らせます。

この際には、宿泊施設や交通機関を利用して遠方から参列する方から、葬式日程の変更連絡を行ってください。

場合によっては、宿泊施設や交通機関の料金に対する保証を行う場合も考えられるため、その旨をお詫びの言葉とともに伝えましょう。

まとめ

葬式場近くの花

葬式日程は「火葬場」「僧侶」「参列者」の予定を調整して決めなければなりません。

また、葬式を行う地域の風習・しきたりも関係してくるため、事前に確認しなければならない事柄も多く、ご自身だけで葬式の日程を決めるには限界があるでしょう。

このような事情から、ご自身の葬式にまつわる知識を生かしつつも、早めに葬儀業者を選びプロの意見を取り入れた葬式日程を組むことをおすすめします。

葬式日程の作成には、葬儀全体を見渡せる知識と経験が不可欠です。

万が一に供えて葬儀業者を事前に選択することで、遺族は精神的・時間的な負担から解放され、大切な方と悔いのない最期の時間を迎えることができるのです。

この記事を監修したのは、